地獄の黙示録 ファイナル・カットのレビュー・感想・評価
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饅頭、いやカイユース怖い!
立川シネマシティの「極爆サイレンス上映」とやらで何十年ぶりかに再見。映画の解釈や裏話としては諸説あるようだが(原作も難解なようだし)、はっきり言ってカーツ王国の下りはどうでもいい感じ。個人的にはコッポラは第一騎兵師団のヘリコプター強襲シーンを撮りたかっただけじゃないかとすら思えてくる。少なくともあのシーンが無ければこれほどの名作として歴史に残らなかったのは間違いない。ヒトラー御用達のワグナー(オープンリールテープスタートの瞬間音程が変わるなど芸が細かい。こんなの初演では無かったような…)を背景に編隊を組み直すときのゾクゾクする高揚感。遠くからソプラノの声が迫ってくる時の恐怖感。本当にあった話なのかは知らないが、この部分の演出は天才的だと思う。冒頭に不穏なイメージを醸し出していたヘリの影と音がここではっきり恐怖の象徴と化す。プリティーな「空飛ぶタマゴ」カイユースが悪魔の先導役に見えてこの映画以来見るのが怖くなった。爆音上映のおかげでこれからローター音にも過剰反応しそう。ロバート・デュバルのキルゴア中佐はベトナムの狂気の代表みたいに言われるが、正義のために街を破壊しまくるアベンジャーズと同一線上で、何の事はない一般のアメリカ人気質そのもののようにも見える。
そういえばマーロン・ブランドはあの程度の出演でギャラどれくらい取ったのだろうか……
IMAX版上映を見逃したのでドルビーシネマで鑑賞。 ドルビーシネマ...
欺瞞
あぽかりぷすなう
1980年ベストムービー!⭐️✨
この映画のテーマは、"戦争の狂気"…なんでしょうか?…なんでしょうね(笑)
しかし、この作品から直感的に感じるのは、敵を爆撃する"カタルシス"と未知の世界に放り込まれた"恐怖"…そして、"恍惚"です。
ラストへ向けてだんだんと混沌としていく様は、"危険な匂い"がぷんぷんしますね(笑)
名作です。
*梅田ブルク7"ドルビーシネマ"にて鑑賞…これ以上はないというほどの音響とスクリーンで観られて良かったです。もしこれで料金が安く観られるのなら、この映画館にはもっと通いたいんですが、6ポイント鑑賞とか、そういうサービスがほとんど無くて、つい他の劇場へと足を運びがちです(笑)
*大きなスクリーンで楽しみたい作品です。
紛れもない地獄を見た
DolbyCinemaで鑑賞。
恥ずかしながら初めて観た。
いや、もうとにかく圧倒されっぱなし。
戦場でのシーンでは座席がマジで揺れるくらいの大迫力。ヘリコプターの音や銃弾の音。ナパーム弾、ミサイル…残虐兵器の総力戦とも言える狂気で満ち満ちた戦場描写。没入感出るカメラワークと背筋の凍る悲惨なバイオレンス
負傷兵など兵士の描写はやや劣るが現在でもおそらく1番リアルで規模のデカい戦争映画だと思う。これがCG無しというのが信じられない。コッポラやっぱ凄い…製作費いくらなんだ…
「前半満点だが、後半0点」と語った当時の評論家がいたらしい。
確かに前半はリアルでド迫力の戦場を描かれていて完璧。
それに比べ、後半はフィクション感が出てしまい、戦場の描写も控えめ。
だがその代わりにベトナム戦争が如何に愚かで意味の無い戦争なのかが十二分に伝わってくる。
ただの反戦映画とは違い、祖国の存在や戦う意義をリアルタイムで兵士の目線になって考えさせられる。そこまで深く掘り下げるのがコッポラらしい。
あらすじとしての本題となる王国に着いてからは地味で極限状態に陥った人間の心理を描いていく。正直ここは少し雑だな、と感じた。
何故このような王国を作ったのか?という疑問は残るし(多分観客に委ねている)何より主人公の心理的描写に物足りなさを感じた。
しかし、やはり雰囲気がすごい。
ベトナム戦争特有の狂気が現地住民や家、米軍兵士の狂った考え方(サーフィンのくだりはバカバカしすぎる)を繊細かつ大胆に描いていてまさに「地獄の黙示録」としか例えようのない作品
でした。
追記
別のこれまた評論家が「ストーリー性はあるようでないものである」と語ったらしいが共感してしまった。
究極のPTSD体験。
傑作であると信じたい
キリスト教徒ではないが、新約聖書の「ヨハネ黙示録」は読んだことがある。数字がたくさん出てくる文章で、中でも七が顕著に多い。七つの教会、七つの霊、七つの金の燭台、七つの星、七つの灯、七つの封印、七つの角、七つの目、七つのラッパ、七つの御使い、七つの雷、七つの頭、七つの冠、七つの災い、七つの鉢、七つの山、七人の王といった具合だ。人間を指す数字は六百六十六である。
「ワルキューレの騎行」を響き渡らせながらのヘリコプターの編隊の有名なシーンは、映画館の大スクリーンと大音響で鑑賞すると凄い迫力だ。空挺部隊のキルゴア大佐の狂気がヘリコプターのローターによる熱気のうねりとともに画面に広がる。アメリカ軍のずっと向こうにいるジョン・F・ケネディの狂気が透けて見えるようだ。ケネディの最期となったダラスのパレードにも「ワルキューレの騎行」が似合う。
ウィラード大尉を演じたマーティン・シーンは終始無表情の演技で、凄腕の殺し屋のリアルな素顔を上手に表現した。この男が他人の死に眉ひとつ動かさず、感情を一切顔に出さない冷酷無比な暗殺者であることはすぐに分かる。そしてその動機は冒頭でうまく説明される。つまり戦場という極限状況に慣れすぎて、平凡な日常生活では生きている実感が沸かなくなってしまったのだ。同時期に公開された映画「ディア・ハンター」でロシアンルーレットを繰り返す男たちにそっくりである。
20年に及んだベトナム戦争は、終盤になるとカオスの様相を呈してきた。南北のベトナムそれぞれに東西の陣営が応援に付き、冷戦の代理戦争の意味合いも加わって、正義の定義や概念さえ疑わしくなってくる。そして無意味に犠牲者を出し続ける戦争に対する嫌悪が世界に広まり、アメリカ本国では反戦の声が大きくなる。こうなると戦争の英雄はもはや誕生することがない。そしてサーフィンをするために島を焼き尽くすような意味不明の作戦が実行される。
残念ながら「ヨハネ黙示録」にあるような七という数字に関するメタファーのようなものは作品の中では発見できなかったが、戦争が地獄であり、その目撃者は地獄を黙示された者であるという意味合いは受け取れる気がした。本作品自体がカオスのような作品なので、観客はいつまでもこの作品を消化することができない。
「ヨハネ黙示録」の最終章には次の言葉がある。
見よ、私はすぐに来る。報いを携えてきて、それぞれの仕業に応じて報いよう。私はアルパであり、オメガである。最初の者であり、最後の者である。初めであり、終りである。いのちの木にあずかる特権を与えられ、また門を通って都に入るために、自分の着物を洗う者たちは、さいわいである。犬ども、まじないをする者、姦淫を行う者、人殺し、偶像を拝む者、また、偽りを好みかつこれを行う者はみな、外に出されている。
まさにこの言葉を映像化したようなシーンが多く登場する作品であり、ダンテの「神曲」や源信の「往生要集」を彷彿させる。イデオロギーやヒューマニズムよりも人間の根源的な不幸を壮大なスケールで象徴的に描き出す、傑作であると信じたい作品だ。
「IMAXレーザー/GTテクノロジー」シアターで
1979年の劇場公開版より30分長く、2001年の特別完全版より 20分短いバージョン。デジタル修復も実施。
映像は撮影時のオリジナル・ネガフィルムを初めて使用、 音声は劇場公開版のプリントマスターを使用したことで、 コッポラが長年望んでいた没入感や臨場感を実現。
迫力あるサウンドも体感できる。
以上公式サイトより。
IMAX スクリーンフルサイズでは無かった
上下に黒みが入っている
想像以上のスクリーンの大きさだったので逆に良かったかもしれない
音の迫力の方がすごかった
映像で行くと影 がくっきりという印象
初っ端からやっぱり狂ってる
戦争の狂気
反戦映画に見える
タイトルは最後に出てくる
地獄の恐怖
水牛さんが山刀でぶつ切りにされるのも狙って撮ったわけちゃうってホンマか
キルゴア中佐がロバートデュバルっていうのも なかなか判りにくいが
クリーンがローレンスフィッシュバーンって言われても 未だに繋がらない
欺瞞
このバージョンはラストの 爆撃シーン がない
史上最速の3時間だった…
これは伝説の映画となるわ…。
なにがそう思わせたのかは分からないが、ずっと面白かった。
思っていたような映画とは違かった。
"やばい"とか"狂ってる…"って感情が大半だったけど、それであってるよね?
最初のアパートシーンから、独特な雰囲気が流れてて、ずっと主人公の独白で進んでいくから、これ最終的にやばいほうに進んじゃうんじゃないか…ってずっと思っていたけどそうではなかったね。
印象的なシーンが多すぎて語れないけど、マーティンシーンはとにかくかっこよかった。寡黙な演技が最高だし、孤独なかんじがね…。ポスターにもなってるあのシーンはとくに素晴らしかったな。
シーンどこをとっても独特で、サーフィン異様にさせたがる大佐とかね。
それに加えてすごいのがIMAXで!!
まずこれだけ古い映画をあんだけの画質にしたことと、音響。
そもそも地獄の黙示録自体、ドルビー?の立体音響に初めて取り組んだ作品らしいけど、IMAX版ではそれが十分に生かされていたと思う。すごかった。この時代に観れることに感謝。
やっぱり凄い作品だった!
オリジナル版は中学生の頃に観賞。
全く記憶に残って無かったけど観賞中、徐々に記憶が甦って来た感じ。
観賞後、真っ先に調べたのが本作の制作費。
何と日本円で90億円!
ヘリコプターの大編成。
ジェット戦闘機の編隊。
森林を吹っ飛ばすナパーム弾。
全てのブッ飛び度がハンパ無い!
お金使ってる感が凄かった(笑)
アメリカ兵のやる事も全てがブッ飛んでいてパワー溢れる作品。
凄い映画だったって記憶はあるのに何で記憶が飛んでしまったのか?
自分的に不思議でたまりません(笑)
撮影当時は映像の加工技術も無いから全て実写で撮影と思うけどこれは凄すぎた!
どこかのテーマパークのアトラクションを思い出すシーンが満載だった印象。
この作品をヒントにしたライドが沢山ありますよね( ´∀`)
冷えたビールと温かい食事
冷えたビールと温かい食事を楽しみにシューティングゲームのようにベトナム人を殺戮する傲慢なアメリカ人。
こんな戦場にいたら誰だって狂ってしまう。
アメリカンスナイパーでもそうだったけど、帰国した自宅の青い芝生でガーデンパーティーをしていたらきっとまた戦場に戻りたくなってしまう。それほどの狂気。
戦場でサーフィンをしたくなる陽気な狂気。カーツ大佐の生首の帝国の狂気。ウィラードの暗い瞳の狂気。
私達はどうしても映画のなかの出来事と思ってしまうけど、それは現実におきていた事。そしていつの間にか私達はアメリカ人の立場からアメリカ人の視線で戦争を見てしまいそうになる。
アメリカ人はベトナム人を茶色い猿だと言っていたけど、原爆を日本に投下したのも私達が黄色い猿だったから。
どうしても同じ白人のドイツやイタリアには抵抗があって落とせなかったと。
こんな狂気を改めて見せてくれたコッポラ監督と大迫力と臨場感でアドレナリンを放出させてくれたIMAXには感謝。
地獄を観た。やっぱり凄い映画だ
原題は「アポカリプス・ナウ」 つまり今現在こそが黙示録なんだって題なんですね。
今回IMAXで観て、若い頃にはよくわからなかった映画の中身が少しわかった。映画は題名通り、ベトナム戦争を舞台に地獄を描いているんだってことがわかった。
イントロ:戦地ではあれほど帰りたいと思っていたのに、故郷に帰っても辛いことばかり。逆に故郷では戦地に行きたいとばかり考えてしまう地獄。
前半:戦地で繰り広げられる狂気の世界。サーフィンするために村をナパームで焼き尽くす中佐。戦地に似つかわぬ、けばけばしいプレイガール達による慰問。プランテーション農業を維持し、正装での夕食にこだわり続けているフランス兵達とその家族。上官なき最前線での戦い。次々と現れる不可思議なシーン。中でも強烈なのは、一般人の船を検閲しているうちに、ふとした弾みから乗船していた一般人全てを乱射した後で、かすかに息をしている女性を見つけ、彼女を必死に助けようとするシーン。乱射に対してはなんら悪びれることはなく、殺そうとしたその相手の命を必死でつなぎとめようとする、通常からみたらイカレた欺瞞に満ちた行動。それを誰も違和感を感じずに行わうという地獄。戦争の前線がいかに人間を押しつぶしているかを表す。
後半:なんのために戦うのか。本国と前線の思惑がかけ離れた中でも、自分が信じるものを信じて進んでいたら、ジャングルの王となていたカーツ。優れた兵士による部隊を構成できたにもかかわらず、何のために自分はこれを作り上げたのか、本人でもわからなくなていただろう。マーティンシーン演じるウィラードの視点に立つことで、カーツの足取りを知り、その行動に少なからず共感?を感じながら観ているこちらにも、やはりわからない。わからないのに王を続けなければならない地獄。
アポカリプス・ナウ、いま現在の黙示録、タイトルそのままの映画だ。
今回は3度目の編集による、監督として完全とした版。20代で自分が観たのは、最初の147分版だ。2002年の特別完全版203分は観ていないけれど、今回の182分版も十分長いぞ。かつ、前半最高、後半がっかりという評価もチラホラあるのがわかる気もする。制作裏話的に、カーツ大佐役のマーロンブランドが監督の意向に反し太ったまま現れたとか、原作も読んでないとか、金を受け取ったままキャンセルしようとするとか、台風でセットが丸々破壊されたとか、デニスホッパー(カメラマン役)がシャブ中だとか、特に後半に関してはたいへん同情の余地ありという状況で完成させたとことをネットで知りました。ならばしょうがないかなと思いますが、たしかに前半のキレキレ感に比較すると、後半のもっさり感が際立っちゃいます。これはこれで思わせぶりな感じだけれど。やはりカーツ大佐が、不可思議な感じは出せたが、人間的魅力までいかなかったことが後半の残念さの原因でしょうか。
後半もうまくいってたら、ほんとにすごい映画になってたんだろうな。いまでもかなりすごい映画と思うけれど。
この映画でワルキューレを知ったのは自分だけだろうか?
IMAX は初めてでしたが、迫力がありますね〜。TNET と007 の予告観ただけで、もうお腹いっぱい、へとへとでした。映像もさることながら、ウリは音響ですね。
"ナパーム弾の香り"
サーファー野郎!キルゴア中佐の名言?迷言?そんな不謹慎極まりない劇中で最もぶっ飛んだセリフ、どんな臭いなのか?その場に居たくはないが、嗅いでみたい!?
やはり、キルゴア中佐の波乗りシーンが観られないのは非常に残念でならないが一番悔しいのは本人であり?ボードを盗まれヘリで捜索するシーンは笑えるし、爆音がそこら中で鳴り響く中、ビビりもせずに平常心?カーツ大佐の存在すら掻き消してしまうインパクト絶大なキャラを演じたロバート・デュバルがヤバ過ぎる!!
まさか二度も映画館で観れるとは思わなかったが、今回はIMAXレーザーでの鑑賞でスクリーンのデカさに圧倒されたのも束の間、その状況に慣れるのも早く一回目に観たシネマート新宿の古びた劇場の雰囲気など、圧倒的にシネコンを上回る衝撃度にIMAXの凄さがイマイチ伝わらず!??
オリジナル版、特別完全版、本作のファイナル・カットと全部観ている中、特別完全版とファイナル・カットの違いの差が難しくもあり?フランス人のシーンに意味はあるのだろうが退屈に感じてしまうし、ラストは炎に包まれる中での"The End"が最高な訳で、オリジナル版が一番好きなのは否めない。
The Doorsに一瞬流れるストーンズのサティスファクションとロックンロールのイメージが強かったが、基本的にシンセサイザーの音が流れる音楽が印象的でもあり、父と子の共同作業が素晴らしくコッポラ一家は才能溢れる人材がテンコ盛り。
極め付けはやはりデニス・ホッパーの存在感、終盤に突如として現れアッサリと消えてしまう、まるで「アメリカン・ドリーマー」からそのまま出て来たかのような異端児ぶりが堪らない。
イカれた人間が集まった映画は絶対的に面白い、このイカれ具合に勝る映画を知らないし、この先も「地獄の黙示録」を超える映画は作られないと断言!??
闇の奥から見つめるもの
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