一度も撃ってませんのレビュー・感想・評価
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ベテランの皆さんによるハードボイルドごっこですね
ストーリーの深浅はともかく、年食ってもこんな軽口を叩ける店と仲間を持ってたら楽しい人生だろうなぁ。しかしいちいち気の利いたセリフを吐こうとしたら、会話に間が開くような気もするなあ、加齢とともに。
岸辺一徳はただの禿げたじいさんなのに、あの低音とシニカルな態度が醸し出す大物感で女性にちょっかいかけてもカッコよく見えてしまう。参考にしよっと。
いずれにせよ皆さん相当なお年なのにホントに元気ですね(劇中もリアルでも)。午前零時過ぎて「オレもう1軒寄ってくわ」なんてもはや自分の常識じゃありえないよ。
空気を嗜む
やろうとしてる事は分かる。
大人のハードボイルドなコメディやろうぜ!
と言う狙いは分かる。
脇に主役級の30代の俳優を配置してるのも面白いと
思った。
だけど、題名にオチを持って来てるのは謎。
でしょうね。としか思えなかったし、
ただの渋い小説家が殺し屋と間違えられてるなら
差があって面白いけど、
結局殺しの世界の人ではあったので、
ただ人にやらせてただけの人かと思ってしまった。
若い編集にも言われっぱなしだったので、
この小説面白いじゃないですか!
まで持って行って欲しかった。
シリーズ化しようと思ってたのかな?
石橋蓮司さんの佇まいや渋い声は良かったけど、
脚本がイマイチだと感じました。
久しぶりにハードボイルドの雰囲気を味わえて、
そこは良かった。
豊川悦司の出オチも笑いました。
芳醇なスコッチウイスキーを味合う贅沢
2020年。阪本順治監督。脚本丸山昇一。
ハードボイルドで小粋、そして贅沢な映画でした。
伝説の殺し屋と噂される作家の市川進(石橋蓮司)の虚虚事実な日常!!
(この映画、40代以上の大人の観客限定と言っても過言ではないでしょう)
豪華スターに驚きます。
しかもそれが名ばかりの出演ではない。
見事に映画のヒトコマになり歯車として働いているのです。
石橋蓮司の颯爽として格好の良いこと。
仕立てのいいトレンチコートや高価なサングラスにブラックハット。
78歳には78歳のダンディズムがある・・・見惚れました。
豪華実力派スターにおんぶに抱っこ・・・かと思いきや、
脚本がしっかりしてます。
売れない作家・市川の裏の顔は、実は殺し屋。
(と言うのは見栄で、実は本物の殺し屋・妻夫木聡に依頼して実行して貰っていたのだ)
そんな市川に人生最大のピンチ到来する。
妻(大楠道代)に裏の顔を疑われ始めたのだ。
そして本物の殺し屋(豊川悦司)に市川本人が、命を狙われる事態に直面!!
《かっつけもいい加減にせいやー》
神の裁きは市川に下されるのか!?
佐藤浩一(息子の筧一郎との共演もあり)、江口洋介、豊川悦司、
柄本明(息子の柄本佑も出演)、
桃井かおり(元歌姫・・サマータイムが素敵でゾクゾクしました)
岸部一徳、妻夫木聡、井上真央、重要な役で、新崎人生。
めくるめく一夜が始まりますよ。
これだけのスターの本気の演技を見せつけられたら、文句は一言も言いません。
奇跡のコラボ・・・です。
(ジャズのBGMも心地良く最高でした)
結局のとこ、よくわからんかった、
しじみの具をたべる
珠玉の老年ハードボイルド
渋い世界を魅せてもらいました
売れない年老いたハードボイルド作家の書く小説の内容が、なぜか実際の...
ハードボイルド風というより“固ゆで卵”風。
クシャミをしたたけで漏れるような歳である市川進(石橋)。妻(大楠)は教員生活を全うして売れない小説家である夫を支えていた。御前零児というペンネームを使い、サイレント・キラーシリーズを書き続けているが出版には至らない。なぜなら、リアルに殺しの現場を描くものの、ストーリーが全くダメだったからだ。
一流の俳優たちが好き勝手なことをやることで人生の悪あがきを続ける群像は老いを感じさせない。脳腫瘍が見つかったからといって死ぬわけにはいかないのだ。そうやって小説家とヒットマンという二面性を持つ人物像を都市伝説化してまで人生を楽しむこと。老後の楽しみ方をも教えてくれるかのようでした。
都会の片隅にあるバー“y”のマスター、ポパイ(新崎人生)や店の常連・ひかる(桃井かおり)。サマータイムを歌う妖艶さに皆惹かれてしまう。このバーのシーンを見るだけでも酒を飲みたくなってくるけど、彼らの自然な演技がとてもうらやましく思えてしまいます。
ストーリーとしては、市川が色んな暗殺の仕事をリサーチするうちに本物の中国人ヒットマンに狙われてしまうという単純な筋に、日常生活の笑える会話やアドリブをきかした主演者たち。若い観客ならパワハラ問題について語るだろうし、相応の年齢になれば仲間に入れてもらいたくなること必至。
ガンショップ「ドクターノー」、『真夜中の刑事』イブ・モンタン、その他小粋な台詞も豊富でした。「夜は酒がつれてくる」といった決め台詞もいいし、御前零児というペンネームもツボ。まぁ、とにかく高齢者万歳の作品でした。
もうちょっと。
桃井さん素敵です
先日NHKの「サラメシ」の宍戸錠か愛した撮影所のカツカレーというのをやっていた
彼はよくそこでそのカレーを食べていたという
90歳を前にして他界した彼はまだやりたかった作品があったのだそうだ
それは90歳になった殺し屋の役をやりたかったらしい
私はこの『一度も撃ってません』がもしかしたら宍戸錠さんがやりたかった役なのではないかと思うのだがそんなことはもうどうでもいい
石橋蓮司さんのこの作品で胸が一杯になったからかもしれない
悪あがきでも何でも楽しく生きて楽しく死ねれば多少周りに迷惑をかけたって良いではないか、それだけ長く生きてきたしそれなりに自分も人から迷惑をかけられているのだから
そうやってかけつかけられつつで人と繋がっていたら多少の面倒くさいことも笑って進めるように思うのです
「人に迷惑をかけないようにしましょう」なんていう奴らは本当は人から迷惑をかけられるのが嫌でたまらないだけのことなのだろうって言ってやりたい
かけてなんぼ、かけられて当たり前
そんなふうにしていけば世間も少しは風通しが良くなるのではないかと思ったりするのです。
自費出版(一度も売ってません)
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