「フロリダ物語」WAVES ウェイブス bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
フロリダ物語
監督は「It Comes at Night」のトレイ・エドワード・シュルツ。タッチが確かに同じです。場面場面でのリアリティを大切にし、時間をたっぷりと掛けて描写する。日本っぽささえ感じさせる時間感覚と、フロリダの高校生のリア充生活のギャップが、奇妙な印象を残します。ナチュラルに不穏。結果として、現代アメリカ映画の中では冗長な印象は拭えず。前半は、もっと短縮できんかったんかなぁ、と見終わってから思いました。
物語は、兄 (ルースエドガーのケルビン・ハリソン・Jr)と、妹 (エスケープ・ルームのテイラー・ラッセル)の各々のカップルのエピソードを紡ぎ、恋人・家族との関係を絡めながら、家族とは何かをを問いかけて来る、内省的で重いテーマに収束します。ミュージカルでも無いし、「プレイリスト・ムービー」なんていうコピーに至っては「何、訳の分からん事言ってんの?」。
兄妹のパートナー役は、アレクサ・デミーとルーカス・ヘッジス(ベン・イズ・バック他)で、ぬかり無し。手っ取り早く言うと、無茶苦茶に若手実力派を揃えてます。
厳格にあろうとした父。継母であるだけに、子供たちへ人一倍の愛情を注ごうとした母(あくまでも気持ちの上では)。親子鷹でレスリングに打ち込む兄は幼稚な人格に育ち。聖母の様な優しい心を持つ妹。フロリダに住む4人家族は瓦解しそうになりながらも、踏みとどまり、再生への道を歩み始める。そんな映画。
にしても地味。これは好き嫌いが別れそうだと思いましたが、個人的には「いい映画だと思うけど、135分は長いよ」でした。
朝から「ホット・ファズ」見て、「ダークナイト」見て、三本目がこれだったんです。見る順番が悪かったってのは、確実にあると思う。
コメントありがとうございます。わかりました(何がわかってるか、わかってください!)。bloodtrailさんのおすすめなら、透明人間、見ようかなと思います。
bloodtrailさん、1日、3本はすごいですね。私、試みようと思いましたが、2本が限界です。でも、昔、手塚治虫オリジナルの「どろろ」を朝から晩までかけて1日で見る~!があって、これはさすがに達成感あり気持ちよかったです。