「ピュアラブストーリー!」ジョゼと虎と魚たち(2020・アニメ版) Serinaさんの映画レビュー(感想・評価)
ピュアラブストーリー!
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絵を描くことが好きな車椅子の女性、ジョゼ。魚が大好きな大学生の恒夫。2人がたくさんたくさん悩みながら、夢に手を伸ばして恋をする物語です。
原作未読のため、予備知識はまったくありませんでしたが、それでも作品の全てを通し予想外だったことは、車椅子にスポットが全く当たらないところでした。
車椅子だから、足が動かないから、という理由での困難や、虐げられたりする描写はあまりなく、恒夫がジョゼと関わっている時も、車椅子だからといって甘やかすことはありません。無意識の差別や偏見がないことに好感を抱きました。
絵を描くことを仕事にしたいが、夢物語なのではないかと思い悩むジョゼに、やってみなければ分からないと、声をかける恒夫でしたが、"健常者にはわからん"と跳ね除けられてしまいます。しかし、のちに足を怪我した恒夫は、"夢に手を伸ばすことがこんなに怖いなんて"と涙ながらに溢します。
決して、障害があるから夢に手を伸ばすことができないのではなく、誰でも勇気のいることなんだと、常に偏見なくフラットに物事を見ることができる恒夫がとても素敵だと思います。
ひねくれ者で天邪鬼にみえるジョゼと、武骨でぶっきらぼうにみえる恒夫ですが、2人とも大切なことに真っ直ぐと向き合えるピュアな心を持っており、そんな2人が真っ直ぐに恋をしていました。たくさん泣いてキュンキュンしました!
原作はもちろんのこと、ストーリーに出てくる本にも興味が湧いたので、読んでみようと思います。
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