「「訳わからなくなること、あるんだよね。」」星の子 ちゃーるすとんさんの映画レビュー(感想・評価)
「訳わからなくなること、あるんだよね。」
私の大好きな蒔田彩珠さんのセリフです。
この映画から最も感じたことは、「家族の大切さ」。
それはもちろんストーリーから感じましたが、それ以外にもいろいろとポイントがありました。
まず、非常に長いカットが多い。カット割りが少ないことで、俳優さんの演技が見えないシーンがいくつかありましたが、それ以上に纏まりを感じ、それが家族へつながるシーンがいくつもありました。
特に、蒔田彩珠さんと少女時代の芦田愛菜さんの非常に長いカット。2つにしか割ってませんでしたし、部屋全体のカットでセリフOFFで別シーンを挟む。これは親からの目線を感じるようで非常に良いシーンでした、、本当に蒔田彩珠さんが出るとシーンが引き締まる、、、最高です。
次に、ラストの星空のシーン。ここは本当に感動した。見ればわかると思うので細かくは書きませんが、親の本心が非常に重く、ストレートに伝わってくる。親も、宗教に入っている自分たちに飽き飽きしていたんだろうな。それを感じたところで涙が流れた。
軸として宗教が取り巻く家族があるので、周りからのバッシングとか内からくる嫌気のようなものをどのように演技するのか。出演される俳優さんたちの演技を非常に楽しみにしていました。
ただ、芦田愛菜さんの演技にはあまり感動を得ませんでした。というのも、ふたを開けてみると芦田さんの役は周りからも内からも静かに対抗する時間が長かったので、見たい演技を見ることはできなかった。瞬きも多いし。表情は豊かだが、目はずーっと一緒だった。たまにピークが立つときはあるが、もう少し見たかったし、ひとりで海へ行くシーンは感情震わせる表情を見たかった。もう少し多くの作品を見てみたい。
ほかの生徒役の子たちもちょっと、、、という感じだったので、芦田愛菜さんの演技が変に立つところがあった。これはわざとなのだろうか。。。