ジーザス・イズ・キングのレビュー・感想・評価
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IMAXの威力全開、スピリチュアル映画
知らないものを知る、観る体験。 カニエ・ウェストのことを碌に知らない私だが、「Jesus is King」はなかなか聴いてビビるというか、そういう類の作品であったので、期間限定上映にやってきた。日本最大のIMAXスクリーン、グランドシネマサンシャイン・シアター12での上映である。 舞台は現代美術家、ジェームズ・タレルのライフワークたる「ローデン・クレーター」。そもそもローデン・クレーターの内部が映像作品に撮られること自体が初。クレーターを天文台にする(すごくざっくりなので詳しくはググって欲しい)という試みの場所...光、空、雲、円形。無機質な壁。IMAXのためおっそろしく微細に見える。裸眼で見る以上のリアリティというのがあるのか。あんなにものをがっつり見ないもんな。 とにかく、そこでカニエ・ウェストと聖歌隊(クワイア)がゴスペルを歌う訳だが、もうとにかく発声が身体全体にくる。昔、黒人霊歌(スピリチュアル)を合唱で歌ったことがあるが、自分は紛いものだわとしか思えない。派生形であるゴスペルの圧倒感と、あと凄い感情の表出。感極まっている。歌の力は本当に、やばい。音響の凄さもあって、生でこちらに迫ってくるのだ...。 これは、絶対にIMAXで観るべきだ。そういうふうにつくってあるものだ。その生々しさ、裸眼を超えたリアルを体感するべきものだと思う。 しかしカニエ・ウェストは本当に振れ幅が極端だな...この作品も途中途中で聖書の引用が挟まるし、ものすごく内省的になっていると思う。というか、内省、受容の方向にいくとそこに神が居るんだな、と思った。多分あんまり日本人にはない発想のような気がする。
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