劇場公開日 2020年2月21日

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「あるあるあるあるあると頷いた」スキャンダル 彬さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5あるあるあるあるあると頷いた

2020年2月22日
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この映画を観て「そんなこと現実にあるの?」「それくらいでどうして騒ぐの?」「遠い世界の話だな」と思った方は、きっと素晴らしい環境と人々に恵まれて生きてきたか、我慢すること、耐えること、受け流すことを美徳として頑張ってきた人か、まったく意識することなく生きることができた人なのかな、と思いました(個人的な感想です)。

劇中で起こったことは、日本にもある。確実にある。

性的な問題が取り上げられると、なぜか

「男VS女」

の対立にされがちなのですが

「セクハラする人間VSセクハラを許さない人々」

の対立となるのが本来なのに…
と思います。

「怒ること」「声を上げること」
を「感情的」「女のくせに」と言われて封じられ(トーンポリシングですね)、仕事や名誉を盾に封じられてきた人々。
でも、黙ってきた結果、増長させることになってしまった。

うるさい女は嫌われる、昔はもっとおおらかだった、おばさんは若い女に嫉妬してる、なんでもかんでもセクハラセクハラ、女はバカで隙があった方がいい……

こんな言葉は今でもネットで見かけることもあります。
でも、もう変わる時がきた、こんな考え方は古すぎる。

改めてそう強く感じさせられた映画でした。

平日夜のレイトショーでしたが、この時間にはめずらしく女性の観客がたいへん多く、エンドロールで男性が多く席を立つ中、女性陣が最後まで見入っていたのが印象的でした。

彬