「正しい時代を生きる一員に」スキャンダル KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
正しい時代を生きる一員に
よみうりホールにて試写会鑑賞。
率直な感想として非常に面白かった。
あまり海外諸国のニュースをまめに見るわけではないので、恥ずかしながらこの事実があった事は知ってる程度であり、全貌を細かく知っているわけではない。
この作品は事実に加えてある程度フィクションを加えたストーリーとはいえ、アメリカのメディア業界の裏側を知る事ができ、とても良い時間を過ごせた。
ストーリーは予告通り女性アナウンサーに対するセクハラの話。セクハラを受けたことでどうやって女性は戦い、乗り越えるのかといった話が終始続くわけだがとにかく見やすい。
セクハラ問題は決してアメリカ国内だけの問題ではないだろう。日本も決して他人事ではないと思う。
またメディア業界だけではなく、どんな社会でも存在している問題だと思う。
セクハラとは言葉以上に相手を傷つけ苦しませ、消えない癒えない傷として何年も背負わせてしまう事がこの作品を通してもわかる。
またこの作品はセクハラをテーマとしているが他に置き換ええ見ることも十分できる。
僕は男のためセクハラで苦しむ事を人生で味わう事は幸いにも現時点では経験ないが、例えばパワハラなど社会には色んなハラスメントに苦しむは多いのではないか。
なかなかハラスメントに対する抗議や訴えというのは難しいものだ。
しかしそれを野放しにしてしまうと自分だけではなく色んな人が苦しみ、その悪しき慣習は簡単に続いて浸透してしまうという恐ろしさがある。
今に生きる自分たちこそダメなものはダメと言える、勇気ある正しい時代に少しでもなれるよう、
そして正しい時代を生きる一員になりたいと思わせてくれる、そんな勇気を与えてくれる作品だった。