「物事、上手くいかないリアルさ」ブレイブ 群青戦記 今この時を大事にさんの映画レビュー(感想・評価)
物事、上手くいかないリアルさ
久々のタイムスリップ物ということで期待して見に行ったところ、冒頭からの大量殺戮シーン。なんでPG12?と思ってたけど、その理由はこれですね。
全編通して容赦なく殺されていく高校生が、昔見た「戦国自衛隊」を彷彿させます。物語の中心的キャラが一人また一人と死んでいく。近代人が必ずしも強くないという現実に、戦国時代のリアルさを感じました。
所々、暴れん坊将軍のように「なんで今攻撃されないの?」っていうシーンもあるけど、まあそこはストーリー的に仕方ないかなと心のなかで妥協。
フェンシングや木刀で敵を倒すのはまあ分かるとして、野球ボールで甲冑の武者と渡り合おうとする雑なストーリーがちょっと残念かな。ここをリアルに描けば、斬り捨てられて終わりでしょう。
葵のラストシーン、これも戦国自衛隊と同じく、万事上手く行くことのない現実的な流れが、リアルで良かったと思います。
キャストについて、三浦春馬、改めて見ると本当に演技上手いですね。惜しい人を亡くしました。松山ケンイチも流石です。あとはまあ勢いある若手を高校生役に起用して、青春モノのような人間模様となってました。
総評としては予想以上の大作。良くできた映画でした。
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