「少し惜しいけど」ブレイブ 群青戦記 リボンさんの映画レビュー(感想・評価)
少し惜しいけど
ストーリー自体は、当初は単にスポーツや歴史、科学の得意な高校生達が、なんとか砦を攻めに行って仲間を奪還して皆で現代に帰るだけかな?と思っていたので、
まさか家康のことを現代の高校生が引き継いで、影武者というか、すり替わるしか歴史を守れなくて、主人公が戦国時代に残って家康として生きる話とは思いませんでした。
劇中で亡くなる家康が三浦春馬さんだったので、切なさがなんとも。。。
出来れば、家康陣営で、主君が亡くなったからあおい君が「オレ、身代わりやりますから!!」っていう申し出をどのように側近達が納得し受け入れたか、その描写はちゃんと欲しかったかな。
まぁ、最後に砦から逃げるとき、あおい君に家康の馬が残されていて、そこは家臣達はどういういきさつで主君の馬を彼に残しておいたのか、もう少し説明してほしかったです。
でも、家康の意思が引き継がれて、それは良かったです。
ただ、本物の武将達が戦ってる流れで、たまたま出会った高校生達を敵と思って攻撃してたから、襲ってる描写がリアルすぎて怖かったです。まあ、そのような設定の映画ではあるんですが。主人公クラスの幼馴染の剣道部の彼もあっさり殺されてしまって、戦場のリアルさを表現したのかな、でも切ないな、、と思いました。
あとあんなに生徒達が何人も死んでしまって、この学校の保護者や残った生徒達なんでそんな平然としてるの??って思ったのと、
雷が校庭の岩に落ちるたびにタイムスリップするなら、これまで何度もあったわけだし、現に1年前に自ら行った人がいたし、
それが分かってる生き残った生徒達、その理屈を知った上でまたタイムスリップするかもしれない怖い校舎、あんな殺戮のあった校舎に何故また普通に戻っていけるのか、そこが最後に謎でした。
あおい君に家康の代役を引き受けてもらった家康陣営のやりとりと、最後また校舎に戻っていった生徒達や子どもが無くなった保護者の心情部分の詰めが甘くてそれだけ残念でした。
でもあの高校生が家康となって、徳川家の時代を頑張って作って歴史のゆがみを無くしたなら、良かったなと思いました。
真剣佑さんが三浦春馬さんの役を引き継いだ1番最後にタイトル出たところは、
この映画そのものの演出としてはとても良くとてもカッコ良いタイトルの出し方であり、ただ役者さんの実際の状況に重ねてしまうとなんとも切なく思える感慨深いラストでした。