「不要な暴力描写に閉口」ブレイブ 群青戦記 Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
不要な暴力描写に閉口
予告で何度か見て戦国自衛隊みたいな話かな?
なら親子で同じような映画出るんだなぁと興味を持ち観賞
原作漫画は未読です
最近漫画読まなくなったもんだ
感想としては
予告などの雰囲気からすると
意表を突いてかなり過激な暴力描写が冒頭から
てんこ盛りで唖然としました
そしてそれに対する稚拙な演出のオンパレードに
個人的には過激な暴力描写自体には別に抵抗ないです
ただ昔のB級ホラーじゃないんだからそうするからには
不可欠な説得力は欲しいですよね
でもこの作品にはそんなものありません
スポーツエリート校「星徳学園」が学園ごと
織田信長が今川義元を奇襲で倒した桶狭間の戦い直前に
タイムスリップしてしまうという導入
砦と勘違いした織田軍の偵察部隊が学園内に攻め入り
何のことやらわからない学内の教師や生徒を「惨殺」します
その描写は指が切り落とされたり首を掻っ切られたり相当ゴア
主人公の西野蒼らは幼馴染の剣道部の主将に助けられ
(その幼馴染だとかって説明は一切なし)なんとか逃げ延びます
でこの映画全体的に乱闘シーンが一定の空間でつかみ合って
揉み合っているだけで仲間が斬られて倒れると数人で介抱して
その介抱している間敵は「待っている」という感じで
緊張感がさっぱりありません
それでいてその残酷描写で非常にアンバランス
織田軍の怪しい武将は生徒を何人か砦に人質で連れていき
それを助けなきゃみたいな話になります
そもそもなんでタイムスリップしたのかというと
学校の真ん中にある要石に雷が落ちてうんたらかんたら
で次落ちる雷を利用すれば戻れるみたいなうんたらかんたらを
仮説のまま科学部があっさり解明してしまいます
かたや運動部の連中は人質を助けに砦に行きますが
基本的にワンパターンの正面突破の脳筋
この学校本当にスポーツエリート校か?と思います
なんかもっと運動部の特徴を生かした作戦や戦略で
見せてくれる映画なのかと思ってたんでがっかり
刃物持った相手にアメフト部が正面タックルして
刺されて死んでます
勇気とか以前にさすがにアホでしょう
でなんやかんやあって科学部の仮説のまま
要石に電気流して校舎と生き残った生徒ごと
現代に戻れるのですがまあなんやかんや主人公だけ
過去に残ることになります
序盤で殺されまくって数人しか残らなかったとかなら
まだわかるんですが結構たくさん生き残っているし
そもそもそんなゴアシーン必要だったのかと
思ってしまいます
そのせいで陳腐な死亡シーンのバーゲンセール状態
になってしまっており少なくともこれで泣けと
言われてもというシーンのオンパレードになっています
不必要な暴力シーンで映画全体が薄まってるのは
本末転倒な気がします
本広克之監督は踊るの時も場の状況を無視した
ギャグシーン等の挿入で白けさせられましたが
やっぱ変わってないなという印象です