ステップのレビュー・感想・評価
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よき。
良き哉。
地味といえば地味であるが、間違いない良作です。
派手ではないが非常に丁寧に作られ、登場人物の心の機微が心に響く、そんな作品。
シングルファーザーと娘の奮闘記かと思いきや、そこをスタートに家族も、周囲の人々も包み込む爽やかな感動を与えてくれます。
母親の記憶がなく、父親の苦労を知って育った娘の美紀。
分別。大人にならなくてはいけないという物分かりの良さ。そういったものとは裏腹に、体が、気持ちがどうしてもついていけなかった美紀を見て、なぜか安心しました。
そんな美紀に対して、どうして良いかわからないながら大人の事情を押し付けることなく包み込んだ山田孝之と広末涼子の姿に頭がさがります。
人生思い通りにはいかない。でもいいんです。
時間がかかるかもしれない。でもいいんです!
そんなことを思わせてくれました。
ちなみに、こんな中川大志の使い方、好きです。
父と娘により添って、10年の歳月を共に暮らしたような気分になりました。とても心に染みる作品です。
予告を観て、設定が気になった作品でした。
重松清さん原作。 ですが、この方の作品殆ど読んだことがありません。
この作品も原作未読で鑑賞です。
小さな娘を残して命を落とした母親。
残された父親、そして1才半の娘。
二人だけの暮らしが始まる。
特別にドラマチックな展開とか
奇想天外なストーリーとか
そういう事は一切起きません。
けれど
毎日を精一杯に生活する父と娘。
二人を温かく見守る祖父と祖母
他にも
保育園の先生や (←こういう依怙贔屓はあって良いかも)
喫茶店の店員さん
そして
大きく関わることになる会社の同僚の女性
そういった人たちとの関わりを通して織りなされる物語は
感情の動き
心情の揺れ
そういったものが丁寧かつ繊細に描かれていました。
父にも娘にも共感できる
とても良いお話でした。 満足です。 ふぅ
☆
特に國村隼さん
演技がすごく心に残りました。
「人ごとみたいに言ってちゃあ駄目だろ」
と諭される場面
思わず「はいっ」と心の中で返事しちゃってました 汗
写真の中の母親
最初誰だか分からなかったのですが
川栄李奈さんなのでしょうか? はて
(途中のエピソードまで気付きませんでした)
娘役を演じた3人
最初は二人で演じているのかと思っていましたが
三人だったのですね。
まあ一人で
「2歳から12歳までを演じる」 のは
さすがに無理ですよね
※森七菜ちゃんならどうだろう …いやいや、2歳はムリか~
最後の場面
エンディングの後に数秒間、部屋の壁が映ります。
何か大事な変化があるかのような
(書き込みが増えたとか貼ってある絵が増えたとか)
そんな表示のされ方だったのに
それが何か分からないまま終わってしまいました。
この時間になっても気になっています…
これから他の方のレビュー見に行こうと思います。
それはそうと…
中川大志君 どこに出てたんでしょう?
スタッフロールみて「あれ?」と思いました
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
名言過多
感動系なのは予告の時点で分かっていましたが、作中に名言ぽいものを入れすぎて疲れました。お母さんがなぜ亡くなったのかという点が描かれていないので共感することが難しいです。
娘が親元を離れて横浜へ行くと言ったシーンも理解に苦しみました。確かに新たに母になる人が来たら気まずくはなるけれども、そこまで飛躍するのかと思いました。娘がいたことないので全く無知ですが。
章ごとに物語を分けていたのでストーリー構成は分かりやすかったので、そこが評価ポイントです。ギスギスしていないのも○です。
頑張る人には誰もが優しい
全裸監督が面白かったのもあり
山田孝之・國村隼が出演となれば観てみようという感じで観賞
感想としては期待通り
両名の高い表現力を堪能しながら
優しさに溢れた良い映画でした
主人公の武田健一が娘の美紀が2歳の時に妻朋子が急逝
親戚関係も引き取る話も出るが健一は妻に誓いを立てる
かのように美紀を一人で育てていく決心をします
その決心は揺らぎながらこれでいいのかと自問自答しながら
月日は過ぎていきます
周囲の人々はそんな頑張る健一に好意的で協力的
朋子の父も健一に新しい人が見つかるとこまで応援するほど
そして奈々恵という死産で家庭が壊れてしまった経験を持つ
女性と仕事の中で知り合い距離を縮めていきます
しかし美紀は素直に受け入れることが出来ませんでしたが
徐々に変わっていきます
シングルファザーの子育ては現実的には大変だと思いますが
映画のテーマ的には結構見られる感じがしますが
これを山田孝之らが演じるとずいぶん違って見えました
登場人物がそれぞれ心に傷を抱えながらそれでも
頑張り続ける健一に優しく接しますが
こんなに優しい人ばかりじゃないと思う人もいるでしょうが
だいたいそういう人たちは事情を知らない無神経な人間しか
いないのでわざわざ出す必要もありませんしね
ただ気になったのは終盤健一が位牌の前で朋子と
「交信」してしまうシーン
再婚することなどに直接答えを貰ってしまうのですが
ここがちょっと不要だったかなと思いました
だって答えを聞けないから精一杯頑張ってきたのであって
ましてやその答えが健一の想像だったとしたら
意味が変わってきてしまいますし
ここはちょっと蛇足だった気がします
朋子の美紀への思いをそれぞれの生きている人達が
それぞれ考えて支えた
そこまでの描写で充分だったと思います
と言う部分もありましたが全体的には良かったです
題材にこだわらず演者で観てみるのも良いなと思いました
何度か泣いてしまったことは認めます。
突然妻に先立たれた男が、幼い娘と二人で生きていこうと決意してからの10年間の物語。
山田孝之さんが平凡な男を演じるのを久しぶりに観ました。普通の人の演技も上手です。他の出演者の演技も良かったです。
仕事と家事と育児に追われる親ってこうなんだろうなーと説得力があり、保育園でのシーンは泣けます。迷いながらも成長していく親子の姿は共感を集めるでしょう。
ただ、リアルじゃないなと思う所もありました。
血のつながりよりも心のつながり、という事を強調したいのかもしれませんが、健一の両親が全く出て来ないのは不自然でした。
それから、あまりに理想を描きすぎている。周りがいい人ばかりなのは文句ないですが、娘が聞き訳が良すぎです。父親は完璧を求めすぎ。料理はもっと手を抜いていい。シンクの洗い物の量が多すぎて、朝から何品作ったの、と思いました。掃除なんか週1で十分なんだからそれは娘にやらせて、買うならルンバじゃなくて食洗機でしょう。
”笑顔工場”というのは原作にもあるのでしょうか。笑顔って生産するものではなく、自然に浮かぶものと思います。確かに、意識的に笑顔を作ると思考もハッピーになると聞いたことがありますが、それは感情をコントロール出来る大人の場合であって、子供には、感情を素直に出せる場が必要だと思います。映画でもこのことはちゃんと描かれているから、このワードには引っ掛かりました。
でも全体としては、良い映画です。
悲しみの赤い線
妻を亡くした男が一人娘を小学校卒業まで育てる10年間の物語。
妻が亡くなっているので、その悲しみからスタートする。壁のカレンダーに赤ペンで書き込んでるところで倒れたという設定。壁に残る赤い線が悲しい。だから前半から泣けそうなシーンがたくさん盛り込まれている。個人的には保育所の先生とのやりとりで少し涙した。
でもそこからは妻・母の死以上の出来事は起きないので感動もやや薄め。ステップってタイトルの通り、義父母、義兄夫婦との関係性がメインの話だったのかもしれない(原作読んでいないから想像でしかないけど)。
あの悲しかった壁が家族の軌跡として使われていたのはいい。悲しみの赤い線が成長の樹木のように変化していた。
亡くなった妻の写真を見て、川栄李奈かと思ったけど、微妙に修正されていることに気づき、なるほど後で出てくるのかと納得。なかなかうまい作りだった。
最後に、3人の子役はとても上手で安心して観ていられたが、やはり10年の間に3人が入れ替わるのは違和感の方が強くなってしまう。この年代の子どもを入れる映画の難しさを感じた。5年くらいかけで本当に成長する姿を撮影できたらいいのに。
そこに居なくても…
結婚生活始めてすぐ奥さんを亡くして、娘と二人で、
色々な困難に立ち向かう…映画で割とある題材。
だけど凄く身近にあるのだと感じた。
山田孝之演じる企業に勤めるサラリーマンだって、
保育園に預けられる一人娘の美紀だって、
それを見守る祖父母、義兄夫婦だって、
どの世代、地域に居るし、ある事なんだって。
新しい奥さんになる人が現れる事だって、
きっとそう。
映画の最後は、バットエンドでもハッピーエンドでもない、美紀とともに物語が続いていくので終わりを迎える
今そばに、そこに居ない亡き妻.母朋子とともに。
そして新しい妻.母奈々恵とともに、
幸せな時間を過ごして行ってほしい…
そう思えた、とても素敵な映画だった。
父子家庭の成長の軌跡
家族ものに弱くなったなぁと感じる今日この頃。
辛いことがあっても人生は続いていく
少しずつ形を変えて、ステップを踏んで、成長していく
母親のいない子供の気持ち、シングルファザーの大変さ、忙しいだっこ、、、
亡くした妻の義父母との関係の難しさと温かさ
新しい恋をする葛藤と、それを受け止める周りの人たちの葛藤
それらを通じて描かれる娘の成長記録
いろんな感情が2時間の中で盛り盛りに詰め込まれていていい映画だったなぁと思います。
小学校低学年の子役の白鳥さんはいいですねー表情や表現、印象に残るなぁ。目に力がある。
あとはおじいさん役の國村さん。ほんとかっこいい。愛が溢れてて素敵。
広末涼子はいつまでもかわいい。初めてお母さんと呼ばれるシーンはずるいですな。
メイクの変化をいれながら、長い期間を演じてもほぼ違和感がない山田孝之もさすがでした。
でも、今日はやはり人生を続けない選択をしてしまった三浦春馬のショックが大きすぎるなぁ、、、来週のコンフィデンスマン楽しみにしてたけど、観たら切なくなりそうだ。。ご冥福をお祈りします。。
ゆっくりで いいから。
きっと。人のココロは、そんなに早く歩けない。
この通り。悲しさや淋しさは、なかなか立ち去ってくれない。
時が癒してくれるなんてウソだ。ココロの真ん中にあるものが、そう言っている。
二つの子供の歩く早さで歩み始めて。ゆっくり親娘で歩いた10年は、変わる事を受け容れるために必要だった時間。歩みは、気持ちを追い越さないで。ゆっくりで、ゆっくりで良いから。
って言う話。
やばいから、結構なとこ。重松清の原作、秦基博の主題歌に脚本から撮影から何から何まで、見事な調和感。ゆっくりとした物語りを間延びさせる事なく見てられるのが不思議。役者さんだよなぁ、國村隼も山田孝之も流石だよ、と感心するばかり。広末も良かったです。
父と娘の「お涙頂戴もの」で過剰演出に走る事なく、淡々と話は進みます。伊藤沙莉も川栄李奈も、サクサクと役割をこなして行きます。映画半ばまで音楽も流れません。脚本と台詞・演技勝負。これが父娘の二人暮らしの切なさを引き立てます。川島周さんの画も気が利いててキレイ。
気持ちの歩みの速度で生きれば良いから、って言う物語りは、結構染みた。
壁に貼られた三枚目の肖像画。中学生になろうかと言う娘さんの絵にしては…
なんて突っ込みは禁止ですw
良かった。意外に!
予告編がピーク
予告編を見た時は結構期待していたのですが、正直観る前の期待値と観た後の満足度のギャップが激しい作品でした。
まず、登場人物と展開が唐突なところが多くてストーリーと脚本がイマイチだと感じました。
まず、カフェの店員が出てきたシーンでなんで死んだ奥さんが出てくるの?って思いましたが、設定的には死んだ奥さんとそっくりの人ということなんですね。じゃあもうちょっと頑張って似ている人探せばいいんじゃないのかなと感じました。
武田(山田)と斎藤奈々恵(広末)も付き合っているシーンとか無かったですし、急に再婚の話になるのはずいぶん唐突だなと感じました。
義理の兄が出てきた時もこの人一体誰でどういう関係?って思いました。
それから國村さんが病気で余命がほとんど無い設定とは言えども顔色悪過ぎでまるで死人みたいでした。
子役も言動がちょっと大人過ぎかな。
死んだ奥さんと会うとか話するという場面もあってオカルトかよ、って感じました。
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