ステップのレビュー・感想・評価
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妻に先立たれて男手ひとつで娘を育てるシングルファーザーと、母親を亡...
妻に先立たれて男手ひとつで娘を育てるシングルファーザーと、母親を亡くし父と2人で人生を歩む娘の10年間の足跡を描いた重松清の同名小説を、山田孝之主演で映画化。感動しました。
もっとドラマチックでお涙頂戴な展開を盛り込んでくると思ってたら意外...
もっとドラマチックでお涙頂戴な展開を盛り込んでくると思ってたら意外と地味にただ子供が育っていく話だった。
まぁリアルっちゃリアルかもしれないけど映画としては退屈だった。
全体的には人間関係とかちょっとキレイすぎるというか、微妙かなぁ。
段階を踏むのは家庭もなんでも同じ
娘が一歳半で急逝した妻の分まで、男手ひとつで一生懸命育児に勤しむお父さん。
営業から総務に移り、それでも保育園生活では精一杯。
生活自体は、世のワンオペワーママと同じ。
育児の一番大変な時期と、キャリアの大事な時期がかぶる葛藤。どちらも目一杯やっているのに中途半端な気がする自己嫌悪。
でもその姿をちゃんと感じながら子供は成長していく。
娘の美紀は環境ゆえできることも気持ちも気遣いも大人びながらも、写真として、空気として家で母を感じながら父と協力して大きくなる。
途中現れる、保育園の担任として優しい女性や、母親によく似た女性。みんな協力的だが、簡単にそこに甘える選択を選ばず、自力で頑張っていく父親がとても素敵。
美紀が小学生になり、営業に戻り少し心の余裕が出て来たとき、痛み苦しみを分かち合えるけれど自立した女性、奈々恵と出会う。
あくまで娘に理解して貰いながら進めようとしているのに、優しく賢いからこそ、そして多感な時期に差し掛かっているから、娘は自分がいない方が父親にとって良いのではと考え、祖父母のもとで中学以降過ごすと言い出す。
亡くなった妻の両親が、筋の通った義父と気遣いのある義母でとても素敵で。常に、義息子と孫の幸せのためにあろうとする。でも、何があったのか話を聞いてくれつつも、孫を引き受けることはやんわりと断り、あくまで父娘の助けになろうとする姿勢がとても良い。
泣きついたりするほど追い込まれる前に、言わずとも本音を態度で漏らせる環境を作ってくれる義家族。
義父自身も娘を失っているわけだが、義息子の幸せを望めるようになるまで思考の変換があったはずで。余命も、孫の前ではしゃんと全うしようとするが、徐々に自然と向き合い伝える方向になる。
「存在を失う辛さも寂しさも消えないが、だから強くなれる、優しくなれる、これからも一緒に育ててください。」と義息子が頭を下げるシーンは涙が止まらない。
全員、娘を失い、妹を失い、孫を失い、妻を失い、母を失い、産まれるはずだった子を失い、大切な存在を失っていて。その気持ちは乗り越えるものではなく、いつまでも同居しながら悲しんだ分優しくなれる、それを身をもってわかるもの同士の縁が結ばれていく。
その痛みが未経験でわからない担任も登場するが、そういう人もいる社会の目にも自力で対処する娘の強さも、不憫とか可哀想とは違う不思議な涙が溢れてくる。
少しずつ、奮闘中の姿から、父親としての風格が出てくる山田孝之の演技がとても上手い。
取り囲む女性達は、みんな笑うと目が細いかまぼこ形になる同じ系統。父親の中でルーツに妻がいるのは一生変わらない。
家の近くの坂道に、父の頑張った足跡が刻まれていく。小学校では通学路が逸れた娘と、中学からはまた同じ坂道の通学通勤路。でも、呼び名はパパからおとうさんへ。
生みの親はママだからこそ、新しい再婚相手はおかあさん。
娘の中で、実母も実父もそのままに、再婚相手のお母さんという存在を受け入れて増やしていく心の過程が印象的。それを急かさない父親も周りが、娘を反発なく納得させたのだろう。
亡くなった朋子に、良い人と結婚したねぇと都度言いたくなるが、亡くなったからこそでもあり、置かれた環境で一生懸命娘や仕事と向き合ったからこそ、難しい時期に差し掛かる娘にとっても重要な意味を持つ再婚女性に出会うことができ。一種の夫婦の形でもあるなと思った。
形は変えていくが、家族は笑顔工場であり、生死問わず命を感じる場所でもある。段階を踏んでいくのは、ステップでもそうでなくても同じ。劇中出てくる、バトンリレーで自然に繋げるまで練習しながら、友達と仲良くなる過程とも同じだし、父娘の移動がベビーカーから徒歩となり自転車となり駆け足になったりする描写とも同じ。いきなり自然にできるようにはならない。
再婚、後妻、継母というと構えがちだが、全ての事象と同じで、段階を経て変化していくのが家族で、その中にステップファミリーという形も含まれる事を優しく描いた作品。
「悲しみは、乗り越えるでなく、つきあうもの」
いい映画でした。
山田孝之と女の子。じみな雰囲気が漂う映画の表紙で、全く内容はよく見ずに、重松清が原作ということで好きなので手にとり見た。
10年の父、健一と娘、美紀の日々。
父子家庭、保育園時代の赤子のからの男手だけの仕事を持ちながらの子育て、大変だろうなあ。
義母、義父に預けてしまうのが、当然と思いそうなところだが、孤軍奮闘する父親像に頭が下がる思いです。責任感が強い主人公。良いお父さんだ。
保育園で様子の変化があった場面などが印象的。幼児の細やかな気持ちの動きなど子育てであたるような悩みを丁寧に描いている。ケロ先生ナイス。
美紀は、小学生になり、母親が家にいると元気に話すが、教員が嘘はいけない、現実を受け止めなくては、なんて健一に話にくる。なんちゅう無神経で馬鹿な先生なんだろうなあ。わざわざ忙しい中、両者、時間をとって話しているのに、こんな話をしにきたのか、ため息が出た。何故、美紀がそう話すのか理由を考えてみたり、聞いたりするのが順序だろうに。想像力の欠如とは罪深い(>ω<)
しかし終始お父さんと娘の関係性が微笑ましかった。
終盤、10年たち、ななえ、が登場。アイドルタレントだった広末涼子も40くらいになったんだな。いい女優になったなとしみじみ。
死産した過去を持ちながら、健一に好意を寄せ、親しくなり家族ぐるみの付き合いになっていくが、美紀が気持ちが追いつかず、身体症状を出してしまう。
しかし、健一のアプローチもあり、最後に、不意に、「ね、お母さん」とななえに語りかける美紀。一瞬、空気の止まる健一とななえ。ここはウルっときました。
義父義母が、優しく、息子なんだと言って、受け止めてくれ、家族の変化や、美紀、健一、ななえ、にも寄り添ってくれる。なんとも温かい親族ですね。
美紀の役を3人が年代ごとにリレーしていったが、みな迫真の演技で子役って、すごいねと唸りました。
僕は父子家庭なんて、それも幼いうちからは、無理だなあと思ったりはするけど、なかなか良かったです。
義父に対して、健一が、美紀に義父の辛い姿も見せるべき、成長させてほしい、と語りかけるシーン。私達親子は、朋子がいない家庭で、いつも悲しみは消えないけれど、乗り越えるでなく、付き合ってきたと話す。
ナルホド。悲しみは無理に忘れようとか、乗り越えるでものでなく、つきあうものなんだなと、かなり真を突いた人生訓だと経験上思い、納得、学びを得ました。やはりさすが、重松清の原作だね。
國村隼さん→最優秀助演男優賞レベルです!
auマンデーお休みのNetflixで、『ステップ』
昨年の今頃公開されてましたが、西宮ではやってなくて断念した気になってた作品です。
思った通りのテレビサイズではありますが、奥さんに先立たれ、2歳の娘を男手一つで育てる物語。
自分の境遇とは違えど、山田孝之演じる親父の頑張りとそれを見守る國村さん演じる義理父の言葉に目頭が熱くなる。
出てくる人が皆んな良い人ってのにも救われる。
しかし何故この作品は、昨年の賞レースにノミネートされてなかったんでしょうね!?
國村隼さんは、間違いなく最優秀助演男優賞レベルでした。
山田さんのイメージが、どこかあの缶コーヒーCMの延長みたいな感じではありますが、チャンスがあれば是非!
子役があまりにも素晴らしいので‼️ほかには何も無いけど❓
あまりにも陳腐な展開とセリフ、と思いながら、何故か涙が溢れそう🥲
それは娘があ、あまりにも、無垢で、健気にみえるから、マジか、これは演技なのか。
点数は、子役の演技だけです。
でも、子役の演技だけで、泣けます、思う存分に。
でも、展開は無茶苦茶です、それだけは覚悟ください。
無心で、子役の演技だけ、観てください、それなら泣けます。
國村隼さんファンは、是非。
大好きな重松清さんの同名小説が原作。読んだはずだけど覚えていない。
なので新鮮な気持ちで見始めました。
妻を亡くした主人公が、小さな娘の成長とともに「父親になっていく」。
全体的に苦労している感が、薄くて淡々。
娘もなんだかおしゃまさんというか、「マジ?」なんてちょいおてんば風。
こりゃ涙成分ないな・・・。
と冷めた見ていた私に、馬場チョップ!
「洗濯干し場」「カレンダー」「跨線橋」等いくつか繰り返し出てくる「定点」があって。
そこで父・娘がどんな状態でいるかが、月日が流れるごとに違うのがいい。
人生は同じことの繰り返しのようで、違うってことを描いている。
山田さんの熱血ではない父親像が、中盤以降味を出していたし。
亡き妻の父=義両親を、國村隼さん・余貴美子さんがグッと助演。
終盤國村さんが、主人公や孫に「じいちゃんの言葉」と語るところが。
あかん、めっちゃ涙スイッチ入ってしまったよ。
父と娘2人で生きているわけじゃない、いろんな人が見守っている。
國村節炸裂。いいよなあ。
見てよかったと思える1作でした。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「寂しさは消えない、乗り越えるものでもない。付き合っていくもの」
2歳の娘を残して30歳で妻に先立たれた健一、ひとりで育てる決心を...
2歳の娘を残して30歳で妻に先立たれた健一、ひとりで育てる決心をする。大変だっただろう。よくがんばりました。
美紀が小学校に入学して、授業中に家族の話をする時「パパがご飯を作ったり洗濯したりします。ママは家にいます」と発表した事を担任の先生はウソをついたと言っていたけど、先生は少し無神経すぎやしませんか?健一にとっても美紀にとっても、死んでしまったけれど魂は一緒に家に居るんでしょう。美紀は嘘を言ってはいないんです😔
運動会のお弁当もリクエストに答えての海苔巻き、あんな巻き寿司、主婦歴の長い私でも作れません😅健一エライ👏👏👏
死に別れて10年も経てば、気になる異性も現れることは不思議でもないし、新しい人生に踏み切ってもいいだろうけど、子供からしてみたら気持ちがついていかないのは当然だろう。自分が居なければパパはナナさんと2人で暮らせる、と祖父母の元へ行こうと考える美紀、なんて健気、でもそれは違うんだよ!美紀が一緒じゃないと❗️
もうこの映画は泣くための映画ですね!山田孝之のこういう役が想像つかなかったけど、流石です。ちゃんと出来てしまうんだ、やはり実力派❗️
小学校高学年の美紀が藤田ニコルに似てると思うのは私だけかな?
重松作品はすきだなあ!
山田孝之が好演。
父娘の10年間
子育てと仕事の両立は難しい。
イライラ、感情的にならない
お父さんにびっくり
僕は、子育ては、逃げてましたね。
あかんね。
もっと関わったらと
作品観ながら思ったりして
広末も可愛いね。
ステップ
自分も健一と一緒に美紀の成長を見守っているよう。
健一の大変さや辛さが痛いほど分かるし、逆にいえば子育ての喜びも共感できて、最後は良い気持ちで観終われた。
シングルファーザーが仕事と両立しながら子育てしていく難しさだけでなく、学校でみんなと同じような活動ができないこと、新しい母親との順応、義理の家族との関係などなど、いろんな要素が絡み合ってて良かった。
どんな困難も健一1人の力で解決できたものは一つもなく、幼稚園の先生や喫茶店の女性、義父母や奈々恵などいろんな人のおかげで美紀が成長していった。それが分かるのは健一と視聴者だけ。
美紀がおじいちゃんとおばあちゃんに謝恩会の手紙を送り、その内容が読まれるシーンは泣ける。自分に送られたわけではないのに泣ける。
健一は美紀にもっと子どもっぽくいて欲しかったんだと思う。子どもにいろいろと気を遣わせてしまっている罪悪感は一番キツい。そうやって苦しみながらも、奈々恵を新しい母親だと認めて3人が歩き出す過程は素晴らしい。
小学校の先生は、いろいろな児童がいる可能性を加味して、扱う活動や内容を精査していかないと!母親の顔だけじゃなくて家族の誰の絵を描いてもよいこととするとか配慮が必要。健一に対する対応もあの先生は良くなかった。あれがリアル?
保護者会が平日にある問題も母子家庭、父子家庭にとってはキツすぎる。
そこも含めて考えさせられる。
健一と美紀、2人のステップを観ることによって子育ての難しさや喜びを感じた。これは決して母子家庭や父子家庭の場合に限ったことではなく全ての子育てに通ずる。
タイトルの「ステップ」が「一歩一歩」の意味だけじゃなくてダブルミーニングになってるのもポイントが高い。
何の変哲も無い家族の話
重松清さんの作品の良さは、「ありきたり」を描く巧さにあると私は思っています。それが如実に表れた作品でした。
妻を亡くし、男手1つで子を育てる主人公。そこにはあらゆる困難がありました。でも、それは言ってしまえば世にありふれた苦難です。
主人公と娘は、色々な人と出会い、成長していきます。そこに聖人も極悪人もいません。いたのは普通の良い人と普通に嫌な人です。
驚天動地の奇跡もドラマチックな演出も、この映画にはありません。普通の家族が普通に生きていく様を描いた映画でした。
だからこそ、本当に心を揺さぶられました。映画館でこんなに泣いたのは久しぶり、そう思ったくらいです。普通であるが故に嫌味も押し付けがましさもない、爽やかな感動映画でした。
出てくる人、全員善人。
人間ができてる人って、その生い立ちもまともだし、出会う人もまともだし、もちろんその家族もまとも。つくづくそれを感じさせる映画だった。出会う人もまた然り。世の中捨てたもんじゃない。子供がいる立場からしてみれば、何度も涙するシーンがあった。
5年生で子役が切り替わるのと(これはしょうがないけど)、急に白髪が増えて老け込んだのは不自然。
巧過ぎ子役の早熟微量な色気が鼻に付く。
山田孝之の一言少ない力みの無い好演は評すが。天才子役陣の巧過ぎ演と早熟微量の色気が何処か鼻に付いた。
義父國村隼の良い事言い過ぎと魅せ場多過ぎにも鼻白んだ。
泣かせの王道ベタはアリと思うが、何処か手際が悪くバランスを欠く仕上がり。
一般的な、日常。
山田孝之演じるパパは、すごく自然で、作りすぎないところがいい。
無理に山場を作らず、淡々とした日常風景を見せているところもいい。
義理のお兄さん夫婦や義理のお父さんお母さん、すごくいい味を出していた。
物語として、笑顔も多いんだけど、
どこか寂しそうで、どこかはかなげで、そんな雰囲気に仕上がっている。
坂を見上げて昔を思い出すシーンは子育て中の自分にも通じるものがあった。
家族で、子供と、見れると言えば見れるが、子供には難しいかな。
何か事件が起きるわけでもなく、淡々とした、日常がつづられている。
シングルファーザーとか、そういうのじゃなくて、一人の男の人生を、追っている。
という感じ。
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