「優しさに包まれた父と娘の成長物語」ステップ みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
優しさに包まれた父と娘の成長物語
全編、優しさに包まれた、シングルファーザーと一人娘の心温まる成長物語だった。父子に寄り添い成長を見守るという視点で、非常に丁寧に物語が進行していくので、じっくり作品と向き合うことができる。騒然としたコロナ禍の現代を離れて、心和やかに、心穏やかになる秀作である。
本作の主人公は、武田健一(山田孝之)。彼は30歳で妻に先立たれるが、妻の両親の申し出を辞退して、シングルファーザーとして一人娘の美紀を育てる決心をする。彼は、様々な困難に直面しながらも、周りの人々に支えられ、懸命に子育てに邁進していく。やがて、美紀は逞しく成長し、子育ても一区切りついたかに見えた時、父子にとって避けては通れない試練が訪れる・・・。
物語は、美紀の2歳~12歳までを描いている。様々な出来事が起きるが、敢えて劇的な展開にせず、淡々と進んでいく。どの出来事にも明確でスッキリした回答は用意されない。父子に寄り添って、父子の成長を見守っていくという姿勢で貫かれている。父子の人生の一片を切り取って観ている雰囲気になる。それぞれの出来事を丁寧に描いているので、父子の想いにじっくり感情移入ができ、父子の想いが心に深く浸透していく。
試練のところでは、父子の想いはなかなか噛み合わず、父子関係はギクシャクするが、ここでも、父子に寄り添い、父子が成長するまで、ゆっくり父子の成長を見守っていく姿勢は変わらない。
國村隼、余貴美子など、脇を固める俳優陣は芸達者揃いであり、作品に落ち着きを与えている。美紀役は3人の子役が担当している。違和感なく2歳~12歳の美紀を演じ切っている。3人もの子役を揃えて、美紀の心情を丁寧に描こうとする作り手の意気込みが伝わってくる。
最近、複雑で劇的なストーリー展開の作品が多いなかで、本作は対極にある作品である。
派手さはないが、じっくり向き合うことができる。じっくり味わうことができる。じっくり感動に浸ることができる作品である。
みかずきさん、何度も失礼します。
子役の事きっちり調べていただきありがとうございました。また観る機会がありましたら確認したいと思います。‥‥だいぶ忘れていますので。
やはり、様々な場面でそのニーズに合った文章を書き慣れておられるのですぬ。
また、元々の素質もあり、で。本当にどこから湧いて来るのだろう、と思いつつ拝読しました。今晩、おそらく長文ばかりと予想されるので数は進まないかと思いますが、みかずきさんのレビューを拝読させていただこうと思っております。
謎も解けました。コメントを書こうとしても、みかずきさんの目に触れやすいところと言えば、今のところ、この作品なのです。やっとみかずきさんのマイページにいってもレビューされている作品の投稿数が多いと断念しますし、なかなかややこしかったのです。フォローし合っていると見つけやすいのですね。
では、またよろしくお願いします。
失礼しました。みかずきさんですね。
この作品の子役は3人でしたか。
私、2人と書いていますが。
フォローしていただきありがとうございました。またよろしくお願いします。
コメントの仕方というか、みかづきさんを見つけるのがなかなかでこちらから。私のレビューをご覧いただいたとか。
恥ずかしさの極みですね。目から鱗というより、目が飛んで行ってしまうのでは、と心配します。
フォローのことですが、御免なさい。
実はフォローをしまして(これも気が早いのですが、いきなりで、)
その後暫くフォローが返ってきませんでしたので、
ご縁がないのかと思い解除してしまいました。
気が短くてすみません。
昨日今日とコメントの交換やら共感の際にみかずきさんの、
よく練られた奥行きのあるレビューを拝読させて頂き、
優れた書き手だと思って尊敬しております。
再度ではありますが、フォローさせて頂きました。
今回のことで懲りずに末永くよろしくお願いいたします。
お詫びまで。