「【ネタバレ】犬はカワユイ。だが基本、父子の葛藤、絆、周囲の人情の機微が軸のヒューマンドラマ。」ハチとパルマの物語 満塁本塁打さんの映画レビュー(感想・評価)
【ネタバレ】犬はカワユイ。だが基本、父子の葛藤、絆、周囲の人情の機微が軸のヒューマンドラマ。
シェパードのパルマはカワユイし、和む。合作とはいえ、ロシアもソ連の時と変わったねぇ。良いことだ。
なんか吹き替え版で再上映なのだが、昼の舞台挨拶付き上映は2日前に予約で満席。
リピーターだろう
通常の上映で私は観たのですが、まあ2割の入り。最後列で観たのですが、
観客のほとんどが、白髪、ないし髪の薄い年配の人。
まあ年輪を重ねてきた人の方がこの作品の良さは分かるのは相違ない。
言葉を話すことができない犬だからこそ、優しくしてやれよ、と涙腺も若干緩む。パルマも表情豊かで良い。
犬は猫と違って感情表現が伝わるから、良いねぇ・・・
基本、話の作りは王道中の王道。起承転結がうまく回転している。
話がリアルで共感できる点が秀逸。
転結の盛り上がりが、若干の緊張感を伴い、見事。
最後のパイロットの父親のギリギリの変心、(現実にはあり得ないけれどもこの緊迫感の出し方は骨太で良い)
当局への連行を指示する鬼オンナ空港長の突然の変節。
女性スチュワーデス(キャビンアテンダントとは言わないよ。)の機転
事情を察した元飼い主の、甦った良心
頑として譲らない副操縦士
結局は情に厚い空港受付の太ったおばさん。周囲の人々。
共産党当局のお偉いさんが空回りで・・最後は痛快かつ泣かせる。
まあ、あのくらいの子供は、やっぱり母親から父親へ、そう簡単に順応できるわけがない。
母親早逝なら、尚更だ。
寂しげな犬に強烈なシンパシーというか愛情を持つ心情はよくわかる。
父親から息子へ、息子から孫へ、見事なヒューマンストーリー
どんな史実に基づく映画でも基本はフィクションであるからこの脚本構成は良い。物語作りの王道。
パンフレット読むと実際の共産党支配下での事実はあんまり「少年」カンケーないみたいだけれども
全く問題なし❗️秋田犬との結び付けのチカラ技も全然OK。
よくできた「史実に基づく、フィクション」である。別に褒め言葉ですよ。
映画にせよ、ドラマにせよ、ドキュメンタリーにせよ、「物語は全てフィクション」