ミッドウェイのレビュー・感想・評価
全291件中、281~291件目を表示
両視点どころか完全にアメリカ目線
互いにそれなりの想いがあり、同じ人間であるというのに、守るもののために敵味方に分かれて戦わないといけないという戦争の虚しさを表現するための両視点かと思いきや、流石!ローランド・エメリッヒには、そんな器用なこともできるはずがなく、完全にアメリカ人側が人間的に描かれていて、日本人側の描き方が機械的で非常にバランスが悪い。
後半になって、「あっ忘れてた」という感じに、前半では機械か異星人と戦っているのかと思うほど姿がみえなかったサブキャラクター的日本人が急に出てくるが、バックボーンが薄すぎて、アメリカ側のキャラクターと対比の対象となっていない。
エメリッヒはディザスターだけ撮っていれば良い。日米戦の途中でエイリアンが現れて、一時休戦して、敵観方だった国がチームになって戦うってバカな映画を撮りなさい!
無駄に「私実は頭いいんですよ」的なアピールをするから中途半端な映画ができるのだ。
迫力ある戦闘シーン!
比較的早い段階での真珠湾攻撃での日本軍機による戦闘シーンから始まりミッドウェイでの戦闘機での空中戦、日本艦船との米軍機との戦闘シーン、魚雷攻撃など迫力満載のシーンの連続でした。
日本人を殊更、敵対視する演出もなく日本人キャストもいい演技をしてました。
映画作品としては◎
ミッドウェー海戦に物凄く詳しい訳ではないが、いくつかこれらに関わる映画作品、ドキュメンタリー番組、著書などは目にしてきた。
やはり戦争の為アメリカ、日本どちらの視点で描かれてるかによって内容に多少相違があることもいくらかあるがこの作品においてはもちろんアメリカ視点ではあるが比較的中立性が強く、日本側も配慮した作品だったってのは観賞しても改めて伝わった。
この作品はこの海戦において功績を残した兵士いわば英雄にスポットを当てて作品が描かれている為映画作品としてはとても見応えある。歴史的な事実を深く期待しすぎるとその点は強く描かれていないように感じた。
まぁその辺を強く描かないあたりがこの作品の良さである為個人的には評価している。
日本人である為この作品のように日本がメインである戦争映画は個人的にはあまり好きではないが、そんな僕でも映画作品として楽しむ事はできた。
余談だが日本人のセリフのところが日本人なのに聞き取りづらい事がいくつかあった。あれは何か理由があるのかな。それともただ単に自分が集中してなかったのか。そこだけは気になった。
エメリッヒって本当に日本が好きなんだなぁ(^_^)【追記あり】
文句なしに面白い映画です。
フィクションとは言え、ミッドウェイ海戦そのものは史実なのて展開も結末も分かってはいましたが、それを骨子としたストーリーにとても上手く肉づけがされている感じです。
本当にアメリカ軍がアレほど日本軍に対して危機感を持っていたかは、正直アヤシイところですが(笑)、確かにあの時点での空母を含めた航空戦力で日本が上回っていたのは事実ですからね。
日米航空機によるドッグファイトは、まるで反乱軍のXウイングと帝国軍のタイファイターのようで、改めてエメリッヒ監督にスターウォーズを撮って欲しかったと思ってしまいましたww
(追記)そりゃアメリカ映画なのだから、多少はアメリカ人からの目線に寄らざるを得ないですけど、そこをここまでバランスを戻したという意味でも、ローランド・エメリッヒ監督は評価したいですね。
さすが、かつての同盟国ドイツ出身だけの事はあるかとww
ただの戦争映画ではない
一口に太平洋戦争で日本が敗戦した、、と歴史的な事実であるが一方でその裏には、仮説によるさまざまな人の戦略やキーパーソンとの接触があり、狡猾な情報戦を制したものが勝者であった知られざる事実を学んだ。ストーリー構成もただの戦争映画ではなく、当時を生きた人々が大切なものを守るための思いや葛藤があり、それと戦いながら戦争にも向き合っていくところが印象的である。
戦争映画は勝ってこその華がある。
小学生の頃『ミッドウェー海戦』の本を読んで「南雲がキチンとしていたら英語勉強しなくてもよかったのに…』って思った。
まぁ南雲中将の判断がグズグズな描写がイマイチなのは残念だったけど(笑)
山本大将の左手の事とか日本映画だとさりげなく説明入っちゃうんだろうけどこの何事もなく進行させるのはさすがアメリカ映画。
でもやっぱり戦争は勝ってこそなんだと改めて思いましたわ。
少なくともレイテで武蔵失った日本に残された最後⁈のチャンスだったのにね。
大好きな山口多聞が結構カッコよく見せ場もあって嬉しかったです。
もう少しCGの質を上げるか全体の画質落とした方がもっと良かったかも?
後付けなんだろうけど「一般人を攻撃した…」って後悔の念を示すところが今風だなと。
先入観なしの佳作
アメリカにも、日本になんら阿ることなく史実に即して作られている。家族愛、親友を殺された等の有りがちなエピソードをデフォルトとして付け加えているのは、映画のガジェットとしての添え物なのだろう。しかし、アメリカと日本の人種的な色の違いというものが、現代でも何ら変わっていない事実も含めて良く分かる。部下であろうが、上官であろうが、先ずは人間としての同等の立場が歴然とした上で話が出来るというのがアメリカ。日本人はパワハラ、上官の間違いにダメ出しが出来ない、ミスをミスとして認めたがらない客観性の欠落。戦う前から負けが決まっているようなものだ。ミッドウェイ海戦の辺りまでは兵器も兵力も技術も決して負けてはいなかったのだが、人間自体の間抜けさが勝敗をかなり左右している。私たちは、今からでも歴史的な事実をもとに過去を総括し、反省し、やり直さなければならない。未だに日本は過去から何一つ学ばないだけでなく、積み上げて来た実績と国力をドブに捨て去っている。私たちは過去から学ぶべきことが未だ多過ぎる。
「ミッドウェイ海戦」を全力で再現したのではなく、エメリッヒしかできない戦争映画を全力で作り上げた大作
派手な見せ場を作ることには名人芸のエメリッヒだけど、それだけに史実の大海戦と人間模様を描ききることができるのか、期待七割不安三割で鑑賞。
ミッドウェイ海戦の経過、兵器の種類について、エメリッヒはかなりの研究をしていたようで、専門家からもその再現度の高さを評価の声が上がっていました。また基本的に主要登場人物は全て実在の人物で、真珠湾攻撃を防ぎきれなかった情報将校(エドウィン・レントン)が、ミッドウェイで雪辱を果たすなど、ドラマならできすぎな展開も、ほぼ全て実際の出来事だということです(ジョン・フォード監督も登場している!)
ただやはり、映画ならではの演出がなくて何で映画を作る必要があるんだ!といわんばかりに、盛るべきところはきっちり盛ってくれているところはさすが。例えば海面に激突した爆撃機が即座にまるごと炎上してしまうあたり、ニトログリセリンで塗装しているんかい!と突っ込みそうになってしまうけど、どの艦にどの機体がどのように突入してきたのか、などの事実関係は記録通りとのこと。こうした虚実の混ぜ方が実に絶妙で、戦闘場面にはかなりの迫力と説得力を感じました。これは劇場で見ないともったいないでしょう。
日米両軍の将校、兵士を公平な視点で描いた、という評判もありますが、例えば『シン・レッド・ライン』(1998)や『硫黄島からの手紙』(2006)のように、米軍視点でありながら日本兵の内面まで迫ろうとするところまでには至っていないかな、という実感でした。
家族まで登場する米国軍人と異なって、一番出番の多い山本五十六すら、戦略家という側面以外はほぼ描かれていません(ただ、真珠湾攻撃やミッドウェイ海戦時の逸話や有名な言葉を丁寧に拾っているあたりは好印象)。國村隼演じる南雲中将は頑迷で判断力のない、要するにミッドウェイの敗北の責任が全て彼に集中しているような、無能な軍人として描かれています。折角國村隼が演じるんだから、もっと底の知れない人間味を見せないともったいない!
また浅野忠信演じる山口司令官は、闊達な武人という雰囲気を漂わせているものの、実際に彼がどのように活躍し、山本長官や南雲中将とどのような関係にあったのかが十分に描かれているとは言いがたく、やや彼の位置づけが分かりにくくなっています。
要するに日本軍側の軍人の描き方は、あくまでもミッドウェイでの日本軍の敗北を分かりやすく説明するための役の枠を超えるものではなく、人物像としてはかなり単純化されています。ただ、特に山本長官や山口司令官の描写に関しては、もう少し前後があったのでは?と覚しき箇所がいくつかあったので、実際はもっと人物像を掘り下げて描こうとしたところ、上映時間の関係で削ったのかも知れません。いつか完全版が出るのでは。
先述した、山口司令官の位置づけの分かりにくさは、本作が戦況を俯瞰的に捉えて全体像を観客に理解させる、という要素をあまり盛り込んでいないことと無関係ではないようです。確かに作中、作戦会議での兵棋盤を使った演習は登場するのですが、それが意味する内容は軍事の素人にはわかりにくい上、いったん戦端が開かれると個別の戦闘描写の連続となります。そのため肝心のミッドウェイ海戦において、米機動部隊と南雲機動部隊、そして戦艦大和を含む連合艦隊といった主要部隊の位置関係すらはっきりしません。これでは山口司令官の役割が分かりにくくなるのも当然でしょう。
エメリッヒは航空機と艦隊の死闘を、「見栄の応酬」として描くことに十分成功しており、その技術水準は現時点で最高峰に近いと言えるでしょう。ただそこに力を注ぐ余り、戦場を俯瞰的に描く、人物像を掘り下げるという側面が犠牲になった点は否めません。
噂では、エメリッヒ監督はミッドウェイ海戦の前に生じた「珊瑚海海戦」の映画化も企画しているとのこと。こっちなら海上戦にのみこだわっても全然問題なし!本作のクオリティでぜひ観たい!
なお豊川悦司の山本五十六は、最初ちょっと若すぎないかと懸念していましたが、実際に見る彼は非常に貫禄があって、驚きました。さすがに声の若さはありましたが。ただ実は当時の山本五十六と現在の豊川悦司は、ほぼ同い年なんですよね。これが本作一番の驚き!
パンフレットは横長のフォーマットですが、これは明らかに本作の映像を踏まえたもので、作品との一貫性が取れていてとても良いですね。解説も充実しているし、買って損はない、というか安い!
パールハーバー(2001年)とミッドウェイ
パールハーバー(2001年)のときは、描写がアメリカよりだと叩かれていましたが、ミッドウェイはなかなか凄い、日米の観点からきちんと描かれていました。映画は時と共に変わってきます。広島そして長崎の原爆映画がアメリカによっておごることなく製作される日は近しと思う。The day is coming soon when Americans understand how terrible the atomic bomb dropped at Hiroshima.
エメリッヒらしく
1976年の三船敏郎五十六のジャック・スマイト監督版の大駄作はリアルタイムで観た記憶がある。さすがスペクタクルを描く職人エメリッヒの手練れの技。政治的なバイアスもほとんどかけられていない。中国資本もがっつり入っているので、チャイナサービスカットもしっかり。でもこのチャイナどっちか不明。国民党か共産党か。多分後者だろうね、資本的には。ともあれ真珠湾からミッドウェイまでの日米海軍バトルの見世物娯楽大作。ジョン・フォード監督がドキュメンタリー映画製作で従軍しているシーンは、史実。エメリッヒのリスペクト部分かな。
アメリカの側からみると
アメリカ兵が勇敢に描かれていました。アメリカ兵が弱気なことを言うときにそんなことを思うのか?と思いましたが、どちらにも家族がいて、悲しみがあるんですね。
映像はきれいでストーリーもあり、いい映画でした。
全291件中、281~291件目を表示