「実にエメリッヒらしい作品」ミッドウェイ kwmdさんの映画レビュー(感想・評価)
実にエメリッヒらしい作品
良い点。CG大味でなく素晴らしい。記録映像で見られる高射砲の一発一発がリアリティを与えている。音響も然り。
ダメな点。舞台劇のよう。戦争映画なのに死の香りがしない。硝煙も機械油も。
搭乗しているキャラクターの顔に、綺麗の照明が当たっている。唾は飛ばない、南洋なのに汗もかかない。画面に映っているものしか音を出さない。痛くても、咳するだけで、悲鳴はあげない。すでに死んでる人が、天国で戦争ごっこをしているようだ。
英雄の個人的な活躍に焦点を合わせている。なので、艦隊の位置は座標や距離で表されるが、位置関係は全く分からない。南太平洋以外の戦況も全く関係ないらしい。日本が無敵なのを超人的な頑張りで逆転したことになっている。
銃後の妻や写真が出てくるが、単純に心配しているだけ。家族の葛藤とかはない。写真はお約束だから置いてあるのでは。
そんなんなので、Annie Trousseauが歌ってるのに何お意味があるかわかりません。スカイ・クロラでキルドレが戦っている様な映画でした。
戦争映画はドカーンをくればいいやという人に、オススメです。
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