劇場公開日 2020年1月17日

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「もっとおデブさんに優しい世の中であれ。」リチャード・ジュエル ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0もっとおデブさんに優しい世の中であれ。

2020年1月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

怖い

興奮

クリントイーストウッド監督、あなたはどこまで凄い方なんですか⁉︎
90歳とは思えないそのバイタリティに拍手
(=´∀`)人(´∀`=)

これが実話だっていうんだから、本当に怖い世の中。
これを観たら人間不信になりそう。

この映画の主人公は、タイトルにもあるようにリチャード。
正義感が強く、洞察力の鋭い警備員でした。
ある日、公園の警備を任された彼は、ベンチの下に謎のリュックを発見!
警察に通報したところ、それは爆弾だった事が判明するのですから恐ろしい…。

正義感の強いリチャードば、公園の人々に懸命に誘導しますが、人々はなかなか思うように動いてくれない…。
そんなヤキモキした気持ちのところで、爆弾は爆発してしまいます
((((;゚Д゚)))))))

でも、彼の誘導のおかげでなんとか大惨事になる事はなく、2名の死者という奇跡的な結果となりました。

世間は彼を英雄と呼び、一躍スターとなったリチャード!
これまでの自分の正義が報われた瞬間でした。
お母さんも彼のことを心から祝福しますが、その3日後事件の動きは一変。
突如リチャードは爆弾を置いた犯人へと疑われてしまうのです。

人を助ける為に必死になって行動した事が、仇となり次々にFBI捜査官から監視される日々…。

どうして彼がそんなに疑われるのか?
その理由は様々。

警察内部の情報の豊富さ。
犯罪への緻密な推理力。
太っている事。
大量の拳銃所持。
未納税者。
などなど、疑われてもおかしくない要素が満載…。

警察は彼をどうにか逮捕したいところですが、なにせ彼には証拠がない。
それなのにFBIは彼を犯人に仕立てようと必死に誘導尋問を続けて、彼を追い込んでいきます。

昨日までヒーローだった彼が、一夜にして犯罪者呼ばわりという。
今だったら、こんな不当な判断が許されるわけないのでしょうが、この時代は何事も許されてしまう悲しい時代。

マスコミのえげつなさと、司法の強引さ、警察の圧力。
その全てが彼を、そして彼のお母さんをも苦しめていきます。

そんなどうしようもないところを救ってくれたのが、相棒のワトソン弁護士!

出会いはスニッカーズ話(笑)
あのちょっとした会話から生まれた、リチャードとワトソンの出会いが、まさかこんなにも深い絆で繋がっていくとは、多分本人たちが一番驚いていると思います(笑)

繋がりって、いつ何時起こるか分からないから運命を感じちゃう!
この弁護士に出会わなければ、きっと彼は犯人呼ばわりされて、不当逮捕のまま罪を償い続けた事でしょう。

この映画から学んだ事。
それは、人は情報によって簡単に操作されてしまうということ。
いろんな情報が溢れている現代では尚のこと。
SNSのデマがとんでもない冤罪を生んでいる悲しい世の中。
これ以上彼のように、事件の巻き込まれないで欲しいものです。

人を見た目で判断する時代はもう終わり。
これからは、見た目だけでなく相手の心を見据える時代へと変化して欲しい。
そして、もっとおデブさんに優しい世の中になって欲しい
╰(*´︶`*)╯♡

緊迫感満載の素晴らしい作品
(*´∇`*)
素敵な映画をありがとうございました。

ガーコ