「奴隷制度の残酷さ」ハリエット oliveさんの映画レビュー(感想・評価)
奴隷制度の残酷さ
黒人を家畜と同様に扱う白人が本当に恐ろしい。白人男性だけでなく女性まで同じように酷い思想・態度で、見ている方も絶望的になる。
奴隷は財産と言いながら暴言を吐き、暴力を奮う白人って結局弱い者イジメしてストレスを解消してるだけにも見えた。ギデオンは妻もいないようだし、毎日黒人を監視すること以外何もやることがないほどヒマなのかというくらいストーカーみたいにミンティに執着していてキモかった。1人の奴隷をあんなに執拗に追いかけ回すって歪んだ"愛情"としか思えない。小学生の男の子並みの精神年齢か?やっぱりちゃんと仕事してないと人として成長しないよね。彼の母親もかなりヤバそうで親子で共倒れしそうな予感しかしない。
黒人に逃げられたら自分達も困るのに、逃げ出したくなるような環境、待遇で働かせ、気に入らないとすぐ暴力・・もうちょい上手くやればいいのに、奴隷制賛成の白人ってアホ揃いなの?アホだから皆仕事も無くヒマで奴隷達をイジメて憂さ晴らししてたのか?と思ってしまった。 確かにこんな悪魔のような白人の下で働くなんて地獄だから(しかも生涯地獄が続く)命を懸けて逃げようと思うのも、家族や他の子供達を助けようと思うのも理解できる。
神のお告げ?のシーンが不自然等々の意見もあるようですが、ハリエットは本当に目に見えない何らかのスピリチュアルな力を持っていたと思わせる説得力がある。最初の単身逃亡に成功しただけでも奇跡的なことなのに、その後、あれだけ大勢の奴隷達を救い出し、あのギデオンと対峙しても無事だったのだから。まさに神憑っている。
ハリエットも家族も、他の黒人達も解放されて本当に良かった。どんな危険にも絶対に諦めない彼女の信念の強さに感服した。白人にも黒人に協力的な人がいてくれたことが救いだった。