劇場公開日 2020年6月5日

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「今タイムリーで観るべき映画。人種差別と真のリーダーとは何かを問う作品」ハリエット あささんの映画レビュー(感想・評価)

4.0今タイムリーで観るべき映画。人種差別と真のリーダーとは何かを問う作品

2020年6月5日
iPhoneアプリから投稿

神の声が聞こえるという(おそらく第六感が異様に働く人)ミンティー(後にハリエット)は奴隷として壮絶な日々を送っていた。ある日主人が死んだのを機に自分が売られる事を知ったハリエットはたった一人で160キロの距離をかけて逃亡、後にアメリカ南部から、奴隷制が廃止された北部やカナダへと、奴隷たちを逃す手助けをしている秘密組織「地下鉄道」の一員として奴隷達を開放し続けた。また彼女は一度も任務を失敗したことがないんだとか。南北戦争でも活躍、生涯で800人以上の奴隷を解放している。

ハリエット役のシンシア・エリボの演技と魂の歌声には圧倒される。
個人的に印象に残ったシーンはマリーとハリエットの入浴シーン、マリーがハリエットの髪を梳かしながら話するシーンで「神に愛されているあなたには男は必要ないのかも」

性別問わず、新のリーダーとは勇敢であること、そして人の痛みがわかる人である。
女性が活躍する作品には勇気をもらえる、同じ女性として生きる希望と力をもらえた。

白人警察官が黒人を殺害したことで全米各地で抗議活動が連日行われている。
人種差別は今も根深く根強く残っている。奴隷制度、人種差別の歴史・背景を知るための一つの資料として参考になる作品ではないだろうか。

あさ