ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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この映画は生涯の宝です!
映画評がとても高いので半信半疑でしたが。生涯、もう一度見たい映画はそうそう無いのですが、これには本当に圧倒されました。最近では新ゴジラ、君の名は。、天気の子、等でしたが。DVD化されたら絶対に買いたい!ジェンダー論オンナたちはどうしても珍子がついているというだけで、今や国連世界標準の性別違和やSOGIさえも知らないのでは?生理や妊娠ができなければ絶対に女としては認めない。オトコは暴力で性欲の塊であり駆除対象と言わんばかりの人がここでも多くいますね。そういう人たちには一撃となったのかもしれません。ストーリー展開も昨今の韓国映画優勢に全く引けをとらず、日本映画もなかなかやるなぁという印象でした。特にバレエシーンはとても多く、偽りのバレエ映画とは違います。お稽古やお教室も経験者ならば納得でしょう。また、LGBTQXについても全くの現実を描写しており、監督や俳優さんや原作の方の努力が窺い知れます。コメントでは未だに性同一性障害とか性転換手術という表現を使うことからして市中の認識の浅はかさが知れます。性別違和は疾病ではなく、性別適合手術が世界の表記。また、手術しても生涯尿漏れや尿閉に悩まされる事例も多く、ホルモンによる精神のアンバランスで肉体精神が「女性」になっても自死してしまう人も多いです。特にMtfはエストロゲンによる影響を大きく受けます。珍子がついていればどんなに性別違和を感じてもオトコだから鬼畜系だとのたまうジェンダー論オンナたちですが、既に精神的に苦しんだ人に珍宝切り取りの手術まで求めるのは大きな人権侵害であるというのが国連WHOそして諸外国の標準スタンスだ。この映画は女性美の究極の表現でもあるクラシックバレエと、性別違和に苦しむ人たちとの命題を正面から捉えたことは評価したい。ベルギー映画GIRLもクラシックバレエとLGBTQXをテーマにした感動作であったが、コロナやヘイトが跋扈する世において内外からこれらの映画が出たことは喜ばしい限りだ。
一果に向けられる愛
草彅剛の演技が本当に素晴らしい
#75 一見似た者同士に見えるけど
社会から認められない方は沈んで行き、才能がある方は白鳥として羽ばたくお話。
何故男の身体で生まれたのか苦悩する姿は無条件に泣けた。
観客のほとんどが草なぎ剛目当てだったみたいだけど、社会派映画が好きな人に特におすすめ。
特技はバレエ。そして椅子投げ
痛くて悲しくて、そして優しい映画でした。単にトランスジェンダーものだと割り切れない、心の奥から声が響いてくるような気がしました。親の愛を知らずに生きてきた一果と、性同一性障害を親にも言えずに新宿のショーパブで踊る渚沙。言ってみれば二人とも刹那的な生き方で孤独を舐めあうような形の共同生活の始まりだったが、一果のバレエの才能のために自分をも投げ出すことになった渚沙。
もちろん性転換して女性になるという人生目的はあった渚沙だけど、人の痛みがわかる優しさをも持っていたため、金もなかなか貯まらない。一方の一果も自分の将来を探っていて、時には暴力をも振るってしまう悲しさもある。そして、いつしか母親の気持ちもわかるようになり、バレエの先生(真飛聖)の言葉によって喜びを禁じえなかった。
ハニージンジャーソテーと生姜焼き。夜の白鳥と昼の白鳥。貧富の差も描きながら、親と子の関係をも丁寧に対比されていました。自分が足の故障でバレエ人生を絶たれてしまったりんちゃんの儚さも苦しかったし、彼女の一果に対する心の変化も絶妙でした。
今では日本国内でも可能な性別適合手術。万全な態勢であれば、悲劇も起こらなかっただろうか。血まみれ、介護、痛々しい様子を見ると、息苦しささえ覚えてしまいます。そして、ラストのバレエシーンはぞくぞくさせられた。彼女を天国で応援してくれてる人の分まで頑張らなきゃいけない。みんな一果の才能を見守ってくれてるよ・・・
【ネタバレ追記】
コミック「らんま1/2」を読んでるところはトランスジェンダーの憧れの部分かな。などと思いつつ、本物の女性に生まれ変わる決断をした渚沙。適合手術の術後が上手くいかず、多量の出血と失明までしてしまった(いくらか見えてたにせよ)。もう一果のバレエも目にすることはできない。海辺で幼い頃の自分の幻も見るが、そっと眠るように息を引き取った(と思う)。
一果の友だちとなったりんはバレエを諦め、一果に自分のバレエの夢を託す。両親の友人の結婚式では、コンクールで羽ばたく一果とシンクロするかのように同じ演目を踊るが、テーブルからテーブルへとジャンプして、最後は飛び降り自殺のような形となった。このシーンは夢にも出てきそうですが、美しく儚く命を絶った彼女が観客席に見えてしまった一果。全てを悟り呆然自失・・・
エンドロール後のワンカットは死んだ渚沙に見せたかった一果の晴れ姿。2人とも白鳥になった一瞬でもあり、心が一つになった証し。死んだのかどうかは本編ではわからなかったけど、ここで怒涛の涙腺決壊・・・となりました。
それにしても『喜劇愛妻物語』でも見せてくれた水川あさみの回心の演技はこの映画でも炸裂していた。一果よりも実母の将来の方が不安だ・・・
目新しいものは何もないが…
いつまでも心に残る名作
後ろ盾のない映画だからと監督自ら宣伝しまくる映画
切なくもあり優しく美しい映画
先行上映で試写
素晴らしい映画だった。
心に響く映画というものに、初めて出会えた気がする。
エンドロールまでしっかり見た。
泣いた。痛々しい場面、切なくて胸が締め付けられる場面が多々あったが、鑑賞後はなぜか悲しい気持ちを引きづらず 幸せな気持ちに包まれた。不思議な感情。
公開したら もう一度観たい映画
先行上映を観て
切ない愛の物語
先日、ひと足早く先行上映で観ました。
この映画は新宿の片隅で孤独に生きるトランスジェンダーの凪沙と母親に育児放棄された少女、一果の切ない愛の物語です。
どんな世界が描かれているのかドキドキしながら観賞して、衝撃を受けるシーンもありましたが、日が経つにつれて、心の中に温かいものが残り、渋谷慶一郎氏の美しいピアノの調べと共に凪沙の優しい表情や一果の美しいバレエのシーンが思い出されて、とても印象的な作品になりました。
どの俳優の演技も素晴らしいですが、草彅剛さんの自然な演技に心を揺さぶられ、服部樹咲さん、上野鈴華さんの瑞々しい演技に心を打たれました。
この映画は現代社会の生き辛さや人がなりたい自分になって生きるにはどうしたら良いかなど、いろんな事を考えるきっかけになると思います。
一人でも多くの映画ファンに観て頂きたい作品です。
主人公がトランスジェンダーという事で躊躇している方は現在公開されている925秒の映画予告を見てみてください。
また、観賞の際には、是非、エンドロールの最後までご覧ください。
しんどかったけれど、また観たくなる
観終わった直後、その場でわーっと泣きたかった。でも、ものすごくシンとしていて、市松模様に満席でしたが誰も言葉を発しない状況だったので理性で止めました。家族と観に行きましたが、しばらくお互い無言でした。どう言葉にしていいかわからなかった。
LGBTを扱った内容で、かなりきつい、衝撃的な映像もあるんだけれど、当事者の方からするとそれでもソフトに描かれているのだそうです。
印象を3つまで、ということで、泣ける、怖い、と選び、最後の一つを悲しいか幸せで悩み、幸せにしました。
悲しみはある。でも、この映画の根底にあるのはやはり幸せなんだと思ったので。
ぜひ映画館でその幸せを確かめに行ってほしいです。
わたしもまた必ず観に行きます。
美しく羽ばたく。
いろんな母と娘の形
この映画は、トランスジェンダーの苦悩をリアルに描いていると同時に、バレエを通して成長していく少女の物語です。
その一方で、登場するそれぞれの母と娘のいろんな親子の物語でもある。
自分が叶えられなかった夢を娘に託す母と、期待に押しつぶされそうな娘。
思い通りにいかなくて娘に辛くあたる母と、行き場のない気持ちを押し殺している娘。
子供の本当の気持ちをどうしても理解出来ない母と、本当の気持ちをずっと隠してきた子供。
みんな気持ちがすれ違っている…
そして、自分を犠牲にしても娘の夢を叶えてあげたい母と、不器用ながら純粋に身を委ねる娘。
唯一心が通じ合っている母娘、それが凪沙と一果。
草彅剛演じる凪沙と、服部樹咲演じる一果のシーンはアドリブが多かったらしい。
そのためか会話が自然で、ごく普通の親子だった。
二人とも佇まいが凪沙と一果そのもので、目を見るだけで何を思っているのか伝わる。
凪沙が母の顔になっていく様子と、一果が心を開いていく様子の表現が素晴らしい。
二人の演技を超えた演技は必見です。
こんなに泣いたのは「ダンサー・イン・ザ・ダーク」以来
現実が重くのしかかる
先行上映に行ってきました。
トランスジェンダーという難しい役どころを草彅さんが
リアルに演じていた。演じていた、というかそこに「存在していた」。
直視出来ない現実に何度も心痛めそうになるんだけど、
一果が舞うバレエの美しさがその痛さを和らげてくれるほど美しかった。
観終わってしばらく衝撃の凄さに放心状態になったが、
また映画館で観たいと思った。
すぐには立ち上がれないほどの衝撃
圧倒されました。凄かった。これは映画館でこそ観る価値のある作品です。しかもできるだけ前情報は入れずに観た方が良いと思います。終わってもしばらく立ち上がれなくなります。
(以下は個人の感想文なのでお読みにならなくて結構です)
凪沙が号泣する場面からはもう映画だということを忘れて、のめりこんでいました。
体の性と心の性が一致しないためにこれほど苦しい思いをして理不尽な扱いに耐えなければいけないとは思いもよらなかったです。テレビで見かける、明るいものまねオネエや毒舌タレントの裏にもこんな葛藤があるんだろうか、私も知らないうちに誰かを傷つけていないだろうかと怖くなりました。
私の知っているつよぽんはどこにもいなくて最初から最後まで凪沙さんでした。行ったことないけど、歌舞伎町に実在するトランスジェンダーの女性でした。
幸せになって欲しかった。今思い出しても悔しいです。
りんちゃん役の上野鈴華さんも素晴らしかったです。一果が好きで、でも才能が妬ましくもあり、バレエを奪われたことで生きるのがどうでもよくなってしまった、でも踊りたくて、踊りながら死を選んでしまった。衝撃でした。壁を飛び越える前に抱きとめてあげたかった。楽しいことはこれからもあるよと教えてあげたかった。まさに母の気持ちでした。
一果役の服部樹咲さんは一果にしか見えませんでした。凪沙さんの分もりんちゃんの分も、強く生きて欲しい、幸せになって欲しいと祈る思いで見守っていました。バレエの知識はないのですが素晴らしい演技だったと思います。
瑞貴も洋子ママもバレエの先生の真飛さんも素晴らしかったです。
辛いけど理解できなかったところもあるのでもう一度か二度は観なければ。
あと音楽も最高でした。ピアノのテーマが流れるたびに鳥肌が立ちました。サントラも欲しいけれどうちにはCDプレーヤーがないので配信を待ちます。
本当に凄い映画を観てしまったと思いました。
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