「トランスジェンダーと母性」ミッドナイトスワン しん野さんの映画レビュー(感想・評価)
トランスジェンダーと母性
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強く印象に残ったのは凪沙の美しさだ。
初めのお店のシーンで「スクール水着が着たかった」と話していた時は違和感があったが、一果がお店のステージで初めて踊った時に見とれる凪沙は美しいと思った。
草なぎがこんな名優だと知らなかった。
そして虐げられて育った無口な少女が凪沙と出会うことにより、しっかり自分を見つめる女性に変化していく。そんな演技ができる服部は素晴らしかった。
それでも、この映画の最大のテーマは「母性」ではないだろうか?
一果がコンクールの舞台で動けなくなった時、あれほど虐げられた母親を頼ってしまった。
母親の持つ母性とはかくも強力なのだ。
それを見た凪沙は、母性を持つために女性の身体を持つことを決意した。
また、一果は女性の身体になった凪沙を見て、自分にとって母親より重要な存在に気づいた。
昔「トランスアメリカ」と言う映画を見たが、トランスジェンダーになって実家に帰った時の親の反応が余りにも対照的だ。
また「トランスアメリカ」を見たくなった。
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