「トランスジェンダーの孤独と現実・・☆」ミッドナイトスワン ☆ムーミンさんの映画レビュー(感想・評価)
トランスジェンダーの孤独と現実・・☆
レビューを書くまで、時間がかかった。
どう気持ちをまとめたら良いのか・・
感動とも悲しみとも違う気持ちで、見ている間 涙が滲むけど泣けない。
草彅剛演じるトランスジェンダーの男性(女性)凪紗と毒親のもとで暮らしてい居た少女
(一果役の新人の服部樹咲も素晴らしい)との出会い。
バレリーナを目指す少女。
それを軸にして、基本 凪紗の生活と葛藤が描かれていく。
渚沙が、一果の母になりたいと努力するが もちろん世間には受け入れられない。
そして、渚沙の勤務先のバーの客や面接時の面接官の言葉。
それのひとつひとつがまるで自分自身が責められているような気分になった。
いったい、自分はLGBTに対して何がわかっていたのだろうと・・
理解があるふりを装うことは出来るかもしれないが、全くの無力だということ。
声だかに語ることなく、多くのマイノリティーの悲しみが伝わってくる。
ところどころに挟まれる東京の映像が、あまりに美しいゆえに
却って孤独感と寂寥感がます。
救いは、バレエ講師を演じる真飛聖の明るさ。
表情も豊かでホッとする。
草彅剛の演技は、彼の代表作になること間違いないと思う。
最後に、田中俊介演じる瑞貴が渚沙を守って放つ
「どうして、私たちばかりこんな酷い目に合わなければならないのよ!」。
悲しい・・佇んでしまう自分がいる。
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