劇場公開日 2020年9月25日

「光がとても美しい映画です」ミッドナイトスワン おから先生さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0光がとても美しい映画です

2020年10月2日
iPhoneアプリから投稿

この手の映画は、仕事柄どうしてもエンタメとして鑑賞する事が難しいんですよね。

親子をテーマにしたもの、特に「子ども」にとっての「親」や「家族」を題材にしたストーリーは自分の持っているバイアスで独特な視線で鑑賞してしまいます。

今年、鑑賞した映画では、「ジュディ 虹の彼方に」「はちどり」「Motherマザー」「WAVESウェイブス」「ライドライクアガール」「許された子どもたち」「行き止まりの世界に生まれて」。結構ありますね。

育ちの環境が、後々の人生に大きく影響するので「育つ環境」はとても大切。
でもだからと言って「親」を単純に攻める事もできない。それは、「親」自身もどのように育てられたかで「今」があるから。

「ミッドナイトスワン」は、水川あさみさんが毒親を上手に(本当に嫌な感じで)演じていたので、「一果」の伏し目がちな表情、自傷行為、バレエの才能などが微妙なバランスで描かれていたと思います。

草なぎ剛さんは少しオーバーアクトのところもあったけど、覚悟を決めた演技は迫力があったし、「一果」役の服部樹咲さんは蒼井優さんを彷彿とさせるポテンシャルを感じました。
特に、海辺のバレエシーンは、「光」が素晴らしくきれいで美しかったです。大きなスクリーンで鑑賞できて本当に良かったと思いました。

まさ