「草彅君、アカデミー賞かも…?」ミッドナイトスワン bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
草彅君、アカデミー賞かも…?
クリックして本文を読む
上映前に、監督と出演者による舞台挨拶が、LIVE配信されていて、作品の内容やエピソードが紹介されていました。草彅君がコメントすべっていたのが、笑えましたが、作品は、草彅君の演技に魅了され、見入ってしまうほどでした。
最近になって、トランスジェンダーやネグレクの問題は、広く知れ渡るようになり、理解を示す人も増えてはきたのかもしれません。しかし、まだまだ世の中には、この映画のように、悩みを抱えている人も多いのだろうと思います。
そんな社会問題に、真正面からぶつかった作品であったと思います。舞台挨拶にもありましたが、映倫が年齢指定枠を外したのは、より多くの人が観て、こうした問題を共有して欲しいという、作品に携わった人達の願いが届いたように思います。
本作では、草彅君が都会の片隅のオカマバーに勤めるトランスジェンダーの凪沙役を熱演。仕草や喋り方は、女性以上に女性らしく素晴らしいと思いましたが、心の葛藤や母性愛が、痛いほど伝わってくる妙艶な演技でした。
また、母のネグレクトで凪沙が面倒をみることになった、一果役の服部樹咲の演技も、新人だからこそ見せた素の演技が役にハマっていました。暗く表情の無い無口な醜いアヒルの子が、最後には、美しいスワンへと変貌を遂げる内田監督の演出も見事でした。
ただ、あまりにトントン拍子に、バレェ界に頭角を表して、認められたのは、不自然でしたが…。
ともかく、今シーズンのアカデミー賞には、ノミネートされるべき作品であるし、草彅君は、主演男優賞に選ばれてもおかしくない演技でした…いや、この場合は、主演女優賞かな(笑)多くの人に観て欲しい作品です。
コメントする