「After in the dark」ミッドナイトスワン Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
After in the dark
そんなに事前に知っているわけでは
ありませんでしたが何やら話題になっているようなので観賞
草彅剛に関してはSMAPのメンバーでも俳優としての
技能は一番じゃないかと前から思っていたのと
調べてみると全裸監督のメガホンを取った監督
と言うことで期待して行きました
感想は
スゴいもん観たなという感じ
ここ最近の邦画では一番かも
どこかドラマの延長線上の緊張感の域を
出てなかい作品の多い邦画とは一線を画すと思いました
トランスジェンダーを取り扱った映画はこれまでにも
あったと思いますが今作は置いているテーマが
トランスジェンダーに母性愛はどう生まれるか
性転換まで思い立つ時はどんな時か
といった一歩掘り下げたテーマを描いていました
親子愛といった紹介が予告等でもされていましたが
むしろ自分は凪沙が一果のバレエの才能に魅せられ
それまで自分の気持ちなんて誰にも理解されないと
思って生きてきた凪沙が他人を支えようとしたときに
母親という存在の壁にぶつかりそれを乗り越えようとして
悲劇へ向かってしまうところはやりきれませんでした
またバレエ教室を通じて知り合ったりんが
バレエの実力をメキメキ伸ばす一果に対し
自分はバレエ生命をケガによって絶たれ
一果への思いが愛にかわり…こちらも
衝撃的な結末を迎えてしまいます
愛が至上なのかといえばそれだけ人を狂わせて
しまうものでもあるというメッセージを感じました
映画の作りも演技力よりも表現力に重きを置いた
感じで一果役の新人の子の飾り気のない演じにも
よくハマっていたと思います
徐々にバレエが上達していく動作の変化も見事
とにかく凪沙と一果の冒頭から終盤への変化の
付け方が絶妙でこれも話に引き込まれた部分でした
今年の邦画でも屈指の一作だと思います