「思いっきり、心えぐられた。」ミッドナイトスワン bionさんの映画レビュー(感想・評価)
思いっきり、心えぐられた。
いや〜心えぐられたよ。トランスジェンダーの凪沙が擬似親子関係から真の親子関係へのいたるハッピーエンド的な物語かと思ったら、全然違う。無防備だったもんだから心身ともにヘトヘトになったちゃった。
いとこの子供なんか普通、預からないと思うけど、そこはおいておいて、一果のThe思春期ぶりがいい。完黙に近い無口なうえに、凪沙がひるむくらい反抗的な態度。このへんは、新人と思えないくらい服部樹咲の演技が完璧だった。喋らずに表情と仕草で演技するなんて、高倉健ばり。
ラスト近くでの海のシーンでは、ちょっと素人ぽさが出てたけど、椅子を投げつけるシーンは最高。凄みさえあった。こっちが震えるくらいの暴発だね。そうかと思えば、ときたま見せるあどけない表情もいい。
内田監督にはやられたよ。中盤でのあの出来事は、全く予期できていなかったから、呼吸ができなくなるくらいの衝撃を受けた。ほんと、びっくりしすぎて涙もでない。「世界で一番ラブストーリー」ってうたってるけど、心をガリガリとヤスリで削るような展開が続くもんだから、涙も枯れちゃいました。
全く想像外のストーリーだったけど、久々に泣いたし、音楽もすごくよかった。今、サントラ聞きながら書いてるけど、思い出して涙が出そう。
bionさん、コメントありがとうございます。
あの飛び降りは「えーーーー!」となってしまいました。
後半の編集がかなり端折り気味(雑とも言う)だったのですが、「死」を意識させないためかな~と、好意的に受け止めてます。
コメントありがとうございます。
性転換手術も「母になりたい思い」のひとつの表れという見方もあるようですね。
私は、守ってあげたいという思いがあれば一果が立ち直るのに不足はないと思っているので、ちょっと強引な感じがしてしまいました。