「好感がもてる」大仏廻国 The Great Buddha Arrival Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
好感がもてる
『特撮映画が撮りたい!』っていう勢いで撮って公開して、好きな人が観て楽しんでるっていうのに好感を持つのね。そこが良かった。
あと音楽がすごくいいの。「ぎゃーてい ぎゃーてい はらぎゃーてい はらそわぎゃーてい ぼじそわか」を繰り返すのは特に好きだった。「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前」もあったよ。
サントラにまとめて出してほしい。CD-Rに焼き付けただけのやっすいやつで3,000円ぐらいとってもいいから。そしたら買う。それが次の映画の制作費の足しになるなら一石二鳥。
脚本は、公募したらいいんじゃないかと思ったの。本作は「かつて《大仏廻国》という特撮映画があったけど、戦災で焼かれてフィルムは残っておらず」という話から、なんとなくドキュメンタリータッチで展開するんだけど、どうでもいいというか、観てて退屈しちゃうのね。
特撮つくるのが好きな人は「こういう画がみたい」だけでやるから、ストーリーとか、登場人物の感情の動きとか、どうでもいいんだろうなって気がしたの。特撮マニア同士でやるんなら、それでいいと思うけど、一般の人に観せようとするなら、もうちょっと気を使ってもいいんじゃないかな。
特技監督だけがいて、監督がいない感じなのね。
「こういう画を撮りたいから、それを含めて脚本あげて」ってやれば、面白い脚本を書ける人はいっぱいいると思うよ。
それでも、スタッフも演者もやりたいことをやり切った感じで、作品のできどうこうじゃなくて、清々しさはあって良かったよ。
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