花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
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隙間をついた作品
背伸びしていない素朴な作品。ラブストーリーに求める期待を持たずに観るのが良いです。
【キャスト】
主演の有村架純さん、菅田将暉さんは、普通のカップルを好演されていました。
本作のお二人の演技ですごく惹かれた、という印象は薄いのですが、主演のお二人の存在感が華やかすぎないことで、本作の凡庸な印象を表現することができたのかもしれません。
【ストーリー】
この話のメインとなる麦と絹は、いわゆるサブカルに分類されるような音楽、映画、作家などが好きです。
学生の時に趣味が似ていて惹かれ合い、就職や社会人としての成長を通して趣味を中心に楽しみを重ねていた2人の生活から、これからも2人で暮らしていくために仕事を頑張る生活へと変化していきます。
彼に好きなことをやってほしいと願う彼女と、一方で好きなことで生計を立てることの難しさを実感し、不本意な始まりではあったが、地に足をつけて仕事をして彼女を支えたいと思う彼氏。
この思いやりのすれ違いが丁寧に表現されている作品でした。
それにしても、坂本監督のつける役名は独特でおもしろいですね。
個人的には、(終電がなくなったら知らない人たちと朝まで時間潰しすることがあるだろうか?)(彼氏が白スキニー履いたら別れるとか軽っ)とか小さなツッコミどころが多々ありましたが。
【技術】
いつくかブラックアウトが入ることがあり、急な挿入のために観ていて感情移入の切り替えが追いつかないことがありました。
全体的にじんわりとした印象が続くので、フェードアウトのほうがこの作品の調子に合っていたかもしれません。
全体的には、起承転結を通した物語の起伏が大きくないので、物足りなく感じる方もいるかもしれません。飾り気がない作品なのに大々的に宣伝してしまったからかもしれないです。
大きな感動を求めるでなく、人生で一度は経験するであろう若者の恋愛経験を描いた作品です。
どんな選択となった恋愛であっても、良い悪いをつけるものではない人生の豊かな経験の一つだと思える作品です。
見るつもりはなかったけど..
とてもリアリティのあるラブストーリー
恋愛映画の中では1番泣けなかった
いや~👍いいですね☺️
私は結構好き
スライド?走馬灯?
結婚披露宴でこれまでの2人の思い出のスライドを見せられることがあるけど、延々と2人の思い出のスライドを時系列で見せられるような感じ。
あるいは、死ぬ前にこれまでの思い出が走馬灯のように見えるとか言う感じの思い出達の羅列。
正直これがいったいいつまで続くんだろうと、途中で退屈した。
そして、エンドロール。
不覚にも終わると同時に、突然、涙が溢れてきた。
生きている人生の年数が長いほど、思い出もたくさん。良いこともあるし別れも経験してきた。
色んなことがふと蘇ってきた。
たわいのない楽しかった過去の出来事は、無くして始めてそのありがたみに気が付くのだ。
もう元には戻れない、過去にも戻れない、花束みたいな恋をしたのだと気がつくのは必ず、終わってからなんだ。
花束には根っこはないからね。
鉢植えみたいな結婚生活が出来たら良かったね。
途中、さわやかハンバーグが食べたくなりました。
清原果耶も初々しかった。
楽しめたけど楽しい映画ではない
国民の9割は共感できるのではないか…
ちょっと説明過多?
サブカル好きにはたまらないみたいな意見をSNSで見かけたので鑑賞。
なんというかそもそも恋愛映画でこんなにも説明口調である必要あるのかなっていう違和感を覚えた。
映像で表現すれば良い所も説明が入るし、作り手側が親切すぎる。
恋愛あるあるを見たい訳じゃなくて恋愛映画を見たかった身としてはもっと映像に委ねても良いのではと思った。(何様
個人的に本当ならもっと悶々としながら恋愛映画は見たい。彼、彼女はいまどう思ってんだろ?って想像しながら見るのも面白いと思うのに全部説明してくれるから全く頭を使わずに見れた。
あと、サブカル要素が非常にくどい。しつこい。寒い。
作者名を羅列する下りとか共感性羞恥を感じた。
良かった要素は、ここ最近スクリーンで見かける機会の多い女優さんが結構出てるので(脇役だけど)、映画好きな人はそこに注目しても良いかも。
あと、若いカップルで見に来てる人が多かったので一人で見に行くと上映後がなかなか気まずいので要注意。
追記
映画を見て数日経って思ったのは、これは恋愛映画の皮を被った何かであること。
あくまで恋愛はオマケなのかも。
サブカルに陶酔する若者を薄っぺらく描いてる感じ、大学生特有の社会に出ることに対する嫌悪感、何だかんだ安定を求めて就職をした結果生じた不和、多忙を言い訳にして過去の自分を否定するかのような言動、結婚することがステータスのように捉え出す主人公。
現代社会に生きる若者の理想と現実。
現代社会の構造に抗おうとしても無駄って言われてる気がした。
いま自分が大学生でこれから就職のことを考えないといけないからこそ心に来るものがあった。
20代の日常の恋愛をリアルに再現した映画
自分の恋愛を振り返ってしまう
ワンデーフリーパスポートの3本目
予告を観たときから、菅田将暉くんと有村架純さんのラブラブな感じがこれでもかというほど伝わってきて、どんな物語が描かれるのかと期待して鑑賞してきました。
冒頭のシーンと、そこから5年前の出会いに戻って描かれることで、結末はなんとなく読めるのですが、それでも最後にどんでん返しがあるのではと期待しながら観ていました。というのも、二人が偶然出会い、共通の趣味から意気投合し、告白から交際が始まり、やがて同棲を始め…と一つ一つの出来事がとても丁寧に描かれていたからです。
二人の間には特別なことも大きな事件も起きません。ただただ平凡な日常が描かれます。しかし、二人にとってはその日常の一つ一つが大切な思い出であり、ありふれた、どこにでもいる恋人たちと同じです。それだけにリアルで、誰もが自分の恋愛経験と、重ねて観ていたことと思います。
特徴的なのは、随所に差し込まれる二人のモノローグ。これが実に効果的で、二人が互いを察したりすれ違ったりしていることが、よく伝わってきます。同じ出来事でも男女によって捉え方が違ったり、相手に求めるものが違ったりということは、誰にも思い当たることがあり、多くの人が共感的に二人の行く末を案じながら見守っていたのではないでしょうか。ラストも、望む形ではなかったですが、それがかえってリアルで、より共感できた気がします。
脚本もさることながら、本作の魅力を高めているのは、言うまでもなく主演の二人。菅田将暉くんと有村架純の演技が醸す、麦と絹の雰囲気が秀逸で、場面ごとの二人の心情が手に取るようにわかるほどでした。おかげで、作品世界にどっぷりと浸ることができました。
甘酸っぱさと切なさ、懐かしさと後悔。そんな思いを抱きながら、自分の恋愛を振り返ってしまいました。
前半が少し出来すぎてはいた
ドラマティックな展開がある訳でもないのに非常に面白かった。共感できる展開やユーモラスな言葉の数々が映画の世界に引き込むのかも知れない。また、「こう言う地味な作品でも商業的に成功できるんだな」っとも思ったりした。無理に異世界転生しなくても面白い映画はヒットするのだと思った。
ただし前半は少し出来すぎていたようにも思う。どうせリアルを追求するならバイト先で出会うなどの自然な流れがあっても良かった気がする。それと絹の風変わりな設定も少しやりすぎな気がする。ポップカルチャーが好きなのはいけどさすがにジャンケンのくだりは少しイラっとした。いや、木線に触れる何かがあったのかも知れない。私も昔は風変わりな自分を「他人とは違う特別な存在」だと思っていた。パリピでも「凄い人」にもなれず風変わりな自分を演じる事で何者かになろうとしていたのかも知れない。そう言うイタさも含めて良い思い出の1ページを見ているようだった。
それと麦が就職をしてポップカルチャーではなくビジネス本を読んでいる所に今の自分を重ねてドキッとしてしまった。この映画は恋愛の映画であると同時に自分の価値観を揺さぶる映画でもあると思った。
あの曲を思い出した。
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