花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
全791件中、781~791件目を表示
不思議な気持ちになった。
映画館を出て、不思議な気持ちになった。
どこかうらさびしいような、きつねにつままれたような…。
ふたりの出会いは飾りっ気なく魂が出会うようで観ていてドキドキした。
共通点の多いふたりが意気投合するだけじゃなく、相手の気持ちを細やかに慮りながら一緒になっていく描写はほんとうに美しかった。
なのに、ラストに向かってホラー化する(笑)
相手のことをどんどん受け入れられなくなっていく。
相手の変化、自分の変化も受け入れなくなっていく。
別れをごくごく簡単に選ぶ。
自分も若い頃、こんな別れがあったような気がしてきた。
軽い。別れが、耐えられないほど軽い。
傷が大きくなる前に、戻れなくなる前に別れた、というべきか。
賢い選択なのか、人間的な成長を放棄したというべきなのか。
不思議な後味はどうもそのあたりのようだ。
坂元裕二脚本。なんとなく納得した。
そんなの駅前で買えばいいじゃん
坂本裕二さんってどんな恋愛してきたんだろう。。
学生、特に大学生にほんとに刺さる映画でした。セリフ一個一個とか空気感とか、もはや共感通り越してこれ自分の話?みたいな錯覚に陥りました。
付き合いたての盛り上がりからどんどんすれ違っていくって恋愛映画は、世間に山ほどあってステレオタイプだけど、この映画が特別なのは、別れることを前提としてストーリーが展開されていくからだと思う。(あのオープニングは秀逸でした)見ている方が映画に共感して感情移入するというより、自分の過去の恋愛を客観的に見ているような感覚。だからこそ、ラストのファミレスのシーンが非常に効果的なんだと思う。麦くんが必死に独白していく姿と、後ろの初々しい男女の対比がうますぎて。涙止まらなかった。けれどこの映画は涙のまま映画館を出させることはない。余韻すらも楽しく可笑しく、微笑みで終われる、本当に花束みたいな作品。
だんだんお互いの立場が逆転していって、嫌いになったとかじゃないけど、圧倒的に価値観が合わなくなってくる。趣味や感性があっていたとしても、人生の選択によって自分の中の優先順位を恋人と揃えることは相当難しいこと。とにかく脚本がすごい。なんでこんなにわかるんだろう?って。
学生が学生のうちに見てほしい映画
PS.オダギリジョーのビジュアルとライブハウスの佇まいがめちゃめちゃ「南瓜とマヨネーズ」??となったけど、「別れて他の男探せばいいじゃん」てセリフで、あ、違うってなった。
出会いの運命は必然だが上手くいくとは限らない
#09 花束みたいな恋じゃなくて
普通の恋愛を花束みたいにギュッと詰め込んで描いた作品。
普通の男女が出会ってから恋に落ちるまでの過程や心の動きを女目線と男目線から描いているが、映画は尺が決まってるから、漫画や小説みたいに完全に男女別々に描けないのが辛い。
それにしても、明大前から千歳烏山までなんて、終電逃したら最初からタクシー乗れよ〜!って冒頭で突っ込んだの私だけ?
ウチのダンナも調布から新宿まで夜中に歩いた経験があるらしいから、若者あるあるな甲州街道なのでした。
新しいチキンタッタのような甘酸っぱさ
ちょっと昔「結婚って結局如何に妥協出来るか⁈なんだよね…」って言ったら若いお姉ちゃんに「そんな恋愛絶対にしたくありません(キッパリ)」言われたのを思い出した。
見本のような出逢いー恋愛ー別れ。美しすぎてニヤけてしまうけどそこが良い。
多かれ少なかれ誰も?が通過する道だと思う。
故にこの作品の美しさに感動すら覚えると。
キャストも良い。ジョーくんの胡散臭さもう少し見たい気も有ったのに…
ラス前に顔出す清原果耶の初々しさったら無いね(笑)
清々しくっておじさん眼をやられました。
愛情の愛がなくなって情が残る。って言うけど歳とってホント実感する。子供可愛いし。
これだけ運命的な繋がりがあった作中の2人はきっとまた何処かで出逢って鞘に戻るのかも…?って思わずにはいられません。
ファミレス最高!
重厚なラブストーリーに感じる余韻、ドラマのような重みが役者二人からほとばしる
上質なラブストーリーを観た気分。坂元裕二らしい重厚な世界を展開しつつ、優しく包み込むラストは心に突き刺さる。2人だけの国が、あらゆる環境によってほつれる過程と2人の答えに涙した。
退屈な日々を過ごす麦と絹は、終電を逃したことをきっかけに出会う。好きな音楽や小説が同じだったことから、ふたりは付き合い始める。美しくて眩しい2人の出会いは、自堕落な生活へと誘う。フリーターになっても、互いに想い合うように暮らしていく空間は、善人版『劇場』のよう。しかし、就活や誰かの死によって、2人の価値観が解れてゆく。同時に、時代の変化を彩るモノや出来事によって、刻々と変わる関係性に彩りを持ってゆく。そうして訪れる2人の答えと奇跡。その答えこそラブストーリーの名手である坂元裕二らしく、重厚で濃密なモノへと昇華している。また、キャストも豪華でありつつ、シーンが少ないのも面白い。ラブホに入る宇野祥平に終電を逃したOLを演じる瀧内公美。さらに、友達の一人に古川琴音といったキャスティングの妙が個人的にはグッとくる。
充実した内容とキャストだけに、もう少し大きな波があると良かったなと思う。ただ、カップルの口喧嘩に漂う緊張感など、リアルな雰囲気はさすが。主演の2人が持つ強さが光る1本。もう一度観たくなるような温かさが内在している。
追記
2021/1/31 2回目@MOVIXさいたま
学生の頃
全791件中、781~791件目を表示