花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
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前半が少し出来すぎてはいた
ドラマティックな展開がある訳でもないのに非常に面白かった。共感できる展開やユーモラスな言葉の数々が映画の世界に引き込むのかも知れない。また、「こう言う地味な作品でも商業的に成功できるんだな」っとも思ったりした。無理に異世界転生しなくても面白い映画はヒットするのだと思った。 ただし前半は少し出来すぎていたようにも思う。どうせリアルを追求するならバイト先で出会うなどの自然な流れがあっても良かった気がする。それと絹の風変わりな設定も少しやりすぎな気がする。ポップカルチャーが好きなのはいけどさすがにジャンケンのくだりは少しイラっとした。いや、木線に触れる何かがあったのかも知れない。私も昔は風変わりな自分を「他人とは違う特別な存在」だと思っていた。パリピでも「凄い人」にもなれず風変わりな自分を演じる事で何者かになろうとしていたのかも知れない。そう言うイタさも含めて良い思い出の1ページを見ているようだった。 それと麦が就職をしてポップカルチャーではなくビジネス本を読んでいる所に今の自分を重ねてドキッとしてしまった。この映画は恋愛の映画であると同時に自分の価値観を揺さぶる映画でもあると思った。
あの曲を思い出した。
素晴らしい映画だった。 自分の過去の恋愛と自分の恋愛観を見つめ直しながら見ていたら、あっという間に終わってしまった。 この映画は、スキマスイッチの8ミリメートルという曲の世界観にとても似ていると思った。 awesome city clubの勿忘は映画の主人公2人を思い出させる素晴らしい曲。 スキマスイッチの8ミリメートルは、映画の主人公2人と同じような恋愛をしてきた人々を描いている曲。 私は映画を見終わってから、この2曲をずっとリピートして映画の余韻に浸っている。
映画を観てここまで感想が出てこないのは初めてです。 決して面白くな...
映画を観てここまで感想が出てこないのは初めてです。 決して面白くなかった訳ではありません。 なんか、こう、大きな塊が胸に残る感じです。
花束みたいな恋って…
いろんな花が一つになって花束 誰かから誰かに贈られる花束 2人のいろんな思い出、共通のもの、別々のもの。 そういうのが束になって、過去になっていく。 2人の感情は同じところも、違うところもあるけれど、お互いがお互いを思って、相手に送った「別れよう」。 好きあって、幸せになって、別れて。 でも、決して不幸じゃない。 エンディングでAwesome City Clubの勿忘を流さずに、あえてインスパイアソングにして、エンディングは華やかな歌詞のない音楽。 あれは良かったな。沁みた。 ハッピーエンドでも、バッドエンドでもない不思議な雰囲気になる映画館。 胸が苦しくなって、かつ、希望をもって私は映画を終えた。
サブカルチックな商業映画(褒め言葉)
脚本が『最高の離婚』や『カルテット』の坂元裕二さんということもあり、格言めいた言葉が散りばめられていて、観心地が良かった。 映画全体的な内容は他の方も言われている通り、二人が出会って別れるまでの『リアル』なラブストーリーなのだが、使われている美術作品などが明らかに高級でとてもフリーターの二人が買えるような物ではない『理想』な暮らしを体現しておりそこもまた、あくまで映画の世界だと認識させられ興味深かった。 また、小説や音楽が好きだと豪語する人が好きになりそうな、小説や音楽の固有名詞がこんなにふんだんに使われて、売れないわけがないと思った。 自分自身、同じ時代に学生で小説に出てきそうな出会い方、夜な夜なお互いの好きなものを語り合う恋愛を体験した淡い思い出が蘇り、帰り道は少し胸焼けがした。過去の恋愛を思い出して同じような気持ちになった人は少なからずいそうだな...。
青春時代の妄想を具現化したような高密度ストーリー
恋愛映画が傑作である条件というのが個人的にはあって ・自然体なイチャイチャ ・色濃い照明 ・バッドエンドだけどハッピーエンド ・「行為」は描写しない、又は及ばない の4つ。 イチャイチャは観る人を悶絶させる効果があって行為を描写しないのはその悶絶をさらに強める。恋愛映画を観る上でこの「愛おしいけど手が届かない」という悶絶こそが醍醐味だと思っていて、この映画の場合、この悶絶が物足りない気がした。 ストーリーは脚本家で宣伝してるだけあり、ユーモアとドラマを織り交ぜていて面白い。しかしやはりまだ商業映画的なクセがあるといった印象でもう1パンチ喰らいたかったな。恋愛映画の爽やかさと切なさの境界線をさまよってるような感じだった。 でも実在のカルチャーを出したのはめっちゃ良かった。 「神がいる」 「新海誠がいつの間にかポスト宮崎駿」 とか。 自分もこの2人と同じような趣味してるから神は世界水準だし、新海誠と宮崎駿は決定的に違うし、無理して人付き合いするよりは自分の世界に篭っていたいし。 そういうヲタクならヲタクほど共感できる要素があったのが1番好きなポイントかもしれない。多分隣りの人は「なんであの人あんな鼻で笑ってんだろう」と不審に思ってたはず。 いいんだよ不審でも。こっちは楽しいんだから。 逆にファミレスのシーンでその人は泣いていて、そんなに泣けるかな、と疑問に感じたが… 自分もわざと終電逃した振りすれば出会いとかあるかも?て馬鹿げた事考えたり、そういう甘い妄想も恋愛映画の醍醐味かもね。 恋人じゃなくていいから趣味がピッタリな友達欲しいよなぁ。 とりあえず清原果耶版の『花束みたいな恋をした』よろしくお願いします! ちなみにさわやかハンバーグ大好きだし、魔女の宅急便はやっぱアニメです!ガスタンクよりは…ホビットかな。
【要注意】カップルで見に行くべきではない
恋愛というよりも人生観の映画です。非常にリアルな描写で監督、脚本、俳優さんらのクオリティの高さが分かります。 が、それゆえに非常に重く感じました。 表記通り、カップル、特に付き合いたての2人にはとても気不味い空気にし、微妙な状態の2人には別れを加速させるものとなりえます。 現に私が観た時はカップルだらけだったのですが、上映中から終わった後までの何とも言えない嫌な静寂でした。 完全に個人的なことですが、映画見るまで楽しい1日が、観ただけで後味の悪い形で1日を終えることとなってしまいました。 1人や恋愛対象外の人と見に行く分には良いと思います。 繰り返しますが、バレンタインデー前後に浮かれていくとカップルブレイカーとなりえる非常に危険な映画です。 (なぜこの内容で恋愛ものとして、この時期に公開した…)
本当に一般人の恋愛あるあるを映画にしたって感じだったので、すごく親...
本当に一般人の恋愛あるあるを映画にしたって感じだったので、すごく親近感が沸いて感情移入してめっちゃ泣けました。私も約4年ほど付き合った恋人が居たので同感できる部分も多かったです。今は恋人が居ないので照らし合わすことはないですけど、元彼と別れてからずっと恋愛するのが怖くてそろそろ恋愛しないとやばいと焦ってきているタイミングでこの映画を見て、別れる時の辛さを改めて感じてやっぱり辛い気持ちになるのであれば恋愛しない方がいいなと感じました。でも、もし恋愛が出来て恋人が出来れば必ず大切にしたいなと感じました。
安定感
坂元脚本、土井監督、菅田、有村という、 考えうる最高峰の布陣の安定感はさすがとしか言いようがない。 劇的な事が起きない、ラブストーリーが斬新に見えるほど、 邦画は何かしらのショッキングさを求めていたのだな、と痛感。 映画なのに、脚本家がフィーチャーされるって、なかなか珍しいと思うのですが、 低迷する実写邦画の打開策になるか。
いつか恋は終わり、花は枯れる。だからこそ美しい。
二人が付き合いはじめてすぐの旅行。海辺でのシーンが印象的でした。
一時だけ黙ってその場から離れてしまった麦に絹は取り乱しながら「居なくならないで」と懇願するように責め立てます。
カップルとなったばかりで劇中の二人は燃え上がり、それを見守る観客の我々も盛り上がっている段階であえて冷や水を浴びせるようなあの場面。
ミイラ展開催のニュースを見て内心ではむせび泣くほど歓喜していてもその表情からは全く察することが出来ないほど常に穏やかで、後に転職後のすれ違いで喧嘩をするときも、一瞬感情を昂ぶらせることはあれど冷静さを失わないよう努めている大人(と言うより物事を達観している)性格の絹が、劇中で最も感情的になった瞬間だったような気がします。
まだ序盤と言えるあのタイミングであのシーンを入れたのは、二人の未来を暗示していたのかなと感じました。
きっと絹は「二人で」というのを何より大事にしていたんだと思います。
恋愛も生活も二人で営んでいきたいという絹の姿勢がその後の二人の同棲中の様子からも伝わってきます。
駅から帰るのもお風呂に入るのも本を読むのも曲を聴くのも二人。べったりし過ぎじゃないかと思うほどに。
だから海辺でも麦が黙ってしらす丼を一人で取りに行ってしまって、片割れとして取り残されたことにあんなに声を荒らげたのかもしれません。
「美味しいしらす丼を食べさせたかった」という麦の気持ちを汲んでもなお動揺を抑えられない、という様子を有村架純さんがとても上手く演じていました。
対して、彼氏である麦としては男として「相手に何かをしてあげたい」という気持ちが先走りすぎて、
それが結局、先のことを考えるがあまり相手を置き去りにしてしまい、二人の関係にズレが生じてしまうことになったのかなと。
そうした彼女のために不器用なりに頑張る、でもそのために変わっていってしまう彼氏の姿を菅田将暉さんが好演していました。
見終わってから考えてみると、二人が出会った最初の夜の明大前駅から調布駅までの道すがらや、同棲開始後の河川敷を歩くシーンは二人の「人生」を表す暗喩になっている気がしました。
徒歩30分の道のりでも二人で一緒に歩いていれば全然問題ないし苦でもなさそうで、二人で歩いているときはその時間も含めて幸せそう。
そのぶん中盤以降、二人で歩くシーンが減ったのは二人のすれ違いを表しているようで悲しかった。
一人で毎日30分かけて歩いて帰るのはつらいでしょう。
そうして一人で帰宅してもまだ麦は仕事から帰ってきていない。
そんな日々が続くうちに「二人の人生」の道がわからなくなってしまったのかと思います。
絹が静岡出張に行く麦へ移動中にと勧めた『茄子の輝き』という作品を気になって調べてみたら、短編集ですが元妻との記憶を回顧するのがメインのお話のようです。
もしあのときに麦がもしその視点を持てていたらなぁ。。
とはいえ、別れを選んだシーンの美しさやその後の「二人の日常」まで描いてるあたり、本作は別れ=悲劇というかたちでは扱っていないと感じ、とても良かったです。
エンディングも泣かせにかかる情緒的な曲ではなく、ほのぼのとした曲とイラストでほのぼのとした日常を振り返るからこそ、悲しい結末では決してないということを示しているような気がしました。
「花束」というのは基本的に誰かから渡されるもので、古今東西異性へのアプローチに使われるものですが、
時が経ち、枯れて終わってしまっても「あの花束はきれいだったな」と思い出し心が温かくなる、そんな素敵な恋愛をした二人の、至上のハッピーエンドではないでしょうか。
ただ、カップルは一緒ではなく別々に観るか、劇場を出たあと自分たちに置き換えてゆっくり消化する時間があったほうが良いかもしれません。
こういう、フィクションだけどリアルな恋愛映画から気付きを得て、まだ枯れてないのに別れてしまうカップルが恋から愛へ進めるようになれたら良いなと思います。
素敵な作品を見れました。
調布で見られて良かった
突然妙な思いつきを互いに言い合ったり坂元裕二度は十分なんだけど、延々自分語りをするようなコテコテ感はない、うまいバランスで一般的エンターテインメントに落ち着いている。褒め言葉です。
聞くともなく聞こえてしまう前情報で見る前から終わってしまう恋の話と知る。辛いのは嫌だなあと思いつつもファーストシーンで二人が再会する所が面白く描かれていて、安心して映画に入っていくことができた。
「劇場」と違って住む部屋も景色も明るい中、菅田将暉と有村架純の絶妙な演技でまさに今そこにいる普通のカップルの数年間が描かれる。カメラマンの先輩や友達、さわやか、同年代のドライバー、多摩川、パン屋。オダギリ。いくつもの挿話を通して流れる時間、心地よく巻き込まれているうちに漂う倦怠感。(あと何か大事なことを思ったのだが忘れてしまった。)
別れることを決めた後、吹っ切れた2人が爽やかに描かれるのも良い。ここのところ恋愛映画はあまり見てないし、同じ映画を2回以上見ることは滅多にないんだけど、久々、またいつか見るだろうなと思った。
あと、清原果耶の登場は知らなかったのでまさに眼福(笑)。この子もうまいなあ。
追記:麦の好きな言葉「バールのようなもの」(笑)
言葉にできません。
どうレビューすればいいのかわからない笑 菅田将暉さんと有村架純さんはじめ、小道具から取り上げる作品とか舞台も含め、めちゃめちゃ細かい設定とすっごい人間を捉えたドラマだなと こういうカップルいそうだし、こんな話聞いたことあるなぁってニヤニヤしながら見てしまった。 やはり細かいところを勉強して作り込んでいる映画は素晴らしい。 絹ちゃんの「上書きしたくない!」は最高。 ただ中身のことは薄い人間なので語れません笑
前半傑作で後半は凡庸だった。映画として見るには少し物足りない。 こ...
前半傑作で後半は凡庸だった。映画として見るには少し物足りない。 この素材ならば、後半もスペシャルな、花束みたいなエピソードが必要だ。 テレビドラマ特有の、良くない意味での見やすさ、わかりやすさが若干気になる。脚本の説明になっちゃう演出、単純な図式に当て嵌め、しかも繰り返しちゃう安易さ。 それにしても菅田将暉は普通の人を演じさせたら天下一品だな。これだけ出まくってても全然すり減らない。これが天才ってことなのかな。
ラ・ラ・ランドを思い出した
本作を見て「ラ・ラ・ランド」がまず頭に浮かんだ。もちろん内容は別物だが、仕事によるすれ違いや最後の回想などの心打たれるシーンには通ずるものがあった。
コロナ前の普通に遅くまで飲んで語れるあの映画の世界に早く戻って欲しい。
オープニングからテンポが良く結末は分かっているのに、2人の演技ですごく引き込まれました。 価値観の違いで別れてしまう2人を上手く描いています。 グルメなはずの麦くんが、食にも興味がなくなっていくのも悲しくなりました。 特報で使われているawesome city clubさんの勿忘が気になり、映画を観てからより好きになりました。 この映画を観て特に思ったことは、コロナ前の普通に遅くまで飲んで語れるあの映画の世界に早く戻って欲しい。
菅田君サスガ
良かった☆彡 わかるわかるという台詞が盛りだくさん。 最後のところも、二人の未来のために明るい選択。 菅田君の描くイラスト癒されます。 商品化して欲しい。 若いカップル、中年の人にも、 共感できることの多い作品。 見終わった後味良いです♪♪
可愛いけど幼すぎる
一番好きなのは、麦くんが絹ちゃんの髪をドライヤーで乾かしてあげるところ。菅田将暉にぴったりで自然だった。びっくりしたのはファミレスでデートすることですごく驚いた。絹は恋愛指南のブログを読んでいる恋愛教信者で、大学生にしては幼い。色んな本を能動的に読んで頭使って考えているのであればあり得ないと思った。麦が思ってたことを翻して別れたくないと言ったのは本心で、大人になったのだと思う。涙が美しかった。麦の描く絵は私も好きだ。 この映画でうっとりしたり昔の甘苦いことを思い出して沢山の観客がいい時間を過ごせたんだと思います。私もです。でも若い人達の大変さを考えざるをえませんでした。 おまけ (2024.8.3) 今、新宿の紀伊国屋書店ではどのフロアでも平積みの『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読み終え最後のあたりでは泣いてしまった。麦と絹の関係性と変化を通奏低音にした本書の著者は1994年生まれ。この映画を何となく突き放して見ていた自分はノイズを避けていたのか、上から目線だったのか。
有村架純
自分の人生の10本にはいるビリギャル以来有村架純の映画は必ず観てます。 出てくるワードや言い回し、絶妙な間合いが最高でニヤニヤ。 確かに、ただのごく普通の男女の恋愛がひたすら描かれているだけなんです。でも、それだけじゃない。「じゃあ、恋愛と日常生活の境目って?」ってとこを丁寧に描いていて、これって程度の差はあれ、多くの人が何かしら共感できる部分があるんじゃないかなぁと。 モロに地元の調布が舞台で府中の餃子のくりばやしの登場にはは笑いが堪えられなかったですねー。 京王沿線の方は是非。 明大前のあの感じ凄くいいですね。 オダギリジョーのあの胡散さは他の俳優には出せませんね。
人の本棚を見るのは楽しい。その人が何でできているのかわかる気がするから。
内容的には普通ならスルーしている作品だが、東京テアトル、ユリイカにもしやと考え直して、今年初の劇場鑑賞へ。 ちょっとめんどくさいマニア気質な二人の5年間をニヤニヤ、アワワワ、しんみり、〇〇〇〇に眺めるお話。固有名詞を大量に投入というとスティーブン・キングを連想してしまうが、ある種のリアリティがあり共感を持つことができる。大人の事情ならこのチョイスにはならないだろう。舞城王太郎、いしいしんじに反応。「好き」を仕事にすると逆に辛いこともあるのにね。早稲田松竹行ったことない。『希望のかなた』をみる麦の生気のない目に、もうダメなんだなと悟る。 モノローグの多さは制作過程を聞くと納得はできるが、やはりもうすこし少ない方が主演二人の演技をじっくり観られて良かったのに。流石に終盤のファミレスでは抑えてあって、とてもよいシーンになっていたが。
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