花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
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始まりは終わり、終わりは始まり。
終電を逃して始まった恋は、友人の結婚式で終わりを迎えようとした。
お互いに話をするために寄った思い出のファミレスにはいつもの席はなく、別れ話の傍らで昔の自分たちのような若い男女が辿々しくも会話を弾ませている。
自分たちだけの特別な恋は、自分たちだけのものではないこと。LとR。同じ時間を過ごしていても、お互い聞こえていた音楽は違っていたこと。
観終わってすぐは普通の恋愛映画だったように感じたが、日に日にのめり込むような魅力がある。
何度も思い返して楽しめる作品
楽しめるとタイトルで書きましたが、自分の恋愛と重なって辛く感じながら観ていました。
しかし、映画を観終わった後に友人と感想や考えを言い合ったり、身近で観ている人がいない場合はYouTubeでレビュー動画を見たりして、映画外でも作品に浸ることができました。
個人的には映画のパンフレットを買って良かったです。
花束みたいな恋をした
好き嫌いはありそう。私は好き
賛否両論あるし菅田将暉も有村架純も好きなので純粋に好奇心で見に行った。
普段は恋愛ものなんて映画館に見に行くことはまずない。
所々ナレーションで2人の想い、感じたこと、考えてることが語られるが後半に行くにつれてそれも少なくなっていった。どういう考えでこういうことをしてるの?どうしたいの?って分からなくなるのが2人の脆くなっていく感じと重なった。
偉いこというわけじゃないけど恋愛したことある人なら何かしら刺さることがある気がする。
私も本当に似たような恋愛したから刺さってしまったし。号泣とかは無かったけど。
個人的には私も音楽オタクなので色んな音楽ネタが入り込んでるのが良かった。サブカル好きな人には見てて楽しいんじゃないかな。
終わり方もさっぱりしてていいと思う。ほんとに好き嫌いは別れると思うけど、私は好きだったな。
これを見て別れるカップルはいずれ別れるふたりだったのでは。と思う。
少なくとも私は恋人を大切にしよう。と思えた。
恋の誕生と消滅
菅田将暉と有村架純ちゃん 一番いい演技だった
2回目の鑑賞ですが
菅田将暉と有村架純ちゃんに夢中になりながら見ていました
ストーリーはネタバレになりますので
良かったシーンを説明します
2015年の初めての出会いから
2016年 就活をしないで二人で過ごしたシーンも
2017年 初めての同居生活も
2018年 就活をして二人が仕事が決まった時も
2019年 二人が別れるときに回想シーンが出てきたところは感動しました
2020年 再開したけどお互いに別々の道を歩んで
物語は終わりました
また恋愛映画があれば絶対に見に行きたいと思います
川の側のマンションで好きな人と暮らした事が走馬灯のように思い出させ...
彩がギュッと詰まった時間
特に大きな出来事が起こるわけではないけど、
日常が、価値観が、関係が少しずつ変わっていく。
映画を観ている間は、ほんの少しだけ、
自分が2人の人生を歩んでいる気分になりました。
昨年大学を卒業し、
社会人として働き始めたばかりの私にとって、
とても身近に感じられるストーリーでした。
好きなことをして暮らしたい絹ちゃんと、
責任を持って働こうとする麦くん。
どっちの気持ちもわかるからこそ、
もどかしさでいっぱいになりました。
あえて絹ちゃんの目線になってみると、
家族から押し付けられて嫌だった価値観を、
今度は好きな人が持つようになってしまって、
一緒にいてもひとりぼっちな気がしてしまうんじゃないかなと。
最後のファミレスのシーンでは、
麦くんの変わりすぎた価値観(普通の家族生活=幸せな家庭)に、少しイラついてしまいました。
パン屋さんのシーンは、本当に心が痛くなりました。
そういうことじゃないんだよなぁ…って。
タイトルについて、いろんな捉え方があるけれど、
「花束=彩がギュッと詰まった時間」だと
個人的には思います。
幸せだった4年間が、枯れずに2人の中で思い出として生き続けていることが嬉しかったです。
最後に、なんといってもやはり、
菅田将暉さん、有村架純さん、
お二人の演技が素晴らしかったです!!
雰囲気映画かな…
年齢を超越した、普遍的ラブストーリー
館内はカップルや女性が多く可愛らしいタイトルも相まって、オッサンが一人で観るのにはいささか気が引けたものの、観終わった作品は素晴らしいものでした。
土井監督のいつもながらの奇をてらわない安定した演出はもちろん良かったのですが、今回は菅田将暉と有村架純の演技に負うもの大きかったのではないでしょうか?
ふと知り合った共通項の多い男女の学生時代から婚期までの年齢や環境による心の変化を繊細に演じ分け、また二人のやや野暮ったい容姿(ファンの方、すみません)がとても自然で、劇中の主人公の麦と絹が実在するカップルかのようにリアルに映り、まるで自分の青春時代の姿を見る様な既視感で、静かな作品ながらグイグイと物語の世界へと引っ張られてしまいました。
昨今のパートナーとの死別を描いた等の「お涙頂戴な恋愛映画」と違い、これは「恋愛映画」の形をしながら、人生の節々の選択を描いた人間ドラマです。だから、私のような年輩者、いや、そこを通り過ぎてきた年輩者の心にこそ、刺さる作品なのかも知れません。
もちろん、長い未来を控えた若い方の多くが、この映画を通じ人生の素晴らしさや、日々の大事さを感じて下さる事があれば良いのにな…と思います。
理想の破滅つらたん
私みたいな、ちょっとメンヘラ気味の良い人ぶった人間にとって理想の恋が…
そんな恋が破滅していくまでの道のりが描かれていて苦しい。
現代社会の風刺にもされていて、息苦しい世の中が浮き彫りにされて、それもまた苦しい…
若者の才能が日々削られていく日本て…
でもまぁ、なんだかんだ主人公の二人は運命なので、もう一回つきあってハッピーエンドになる未来も見える。
曲やら、本やら、漫画、ゲーム、、
好きが詰まった映画でした!
ありがとう😊
私普段から全くこう言った恋愛系のモノを見ないのですが、自分が見たい...
花束よりも野に咲く花を眺める方が、自分には合っているのかもしれないなぁ、なんて。そんな事を感じています。
予告を観て、お洒落な雰囲気の作品なのかと気になり
有村架純さんヒロイン作品だから観ておかなくてはと
そんな感じで観てきました。
「花束みたいな」
という位だから、きっと
華やかでお洒落な雰囲気の中で
素敵な恋愛が描かれるんだろうなぁ と
思って鑑賞開始。
エピソードひとつひとつは
都会で暮らす若い男女の出会いからの
一コマ一コマを切り取って軽妙なリズム感で描かれ
とてもいい感じで話が進むのです が
最後まで観て感じたのは、
「エンディングへの違和感」 でした。
同棲までしておきながら
何気ない一言に過剰に反応し
相手を気づかう事に疲れ
気づかいの言葉には心を閉ざし
…
そんな生活に嫌気がさし
別れることを選択した二人だと思うのです。
それなのに
それぞれ別の彼氏彼女をみつけて
上手くやっているというエンディング
う~ん
やはり 「違和感」 感じます。。
※違和感…というのもまた違うような気もしているのですが
上手い言葉が浮かびません…
たとえば
ラーメンが食べたくなって行列に並んだらクレープ屋さんだった とか
ハンググライダーで滑空し気分良く着地したら湿地帯の真ん中だった とか
浜辺美波ちゃんを観ようと映画を観たら、ゾンビ映画だった とか
↑ これは違うかも …汗
そんな感じです。
※「例え」になっているでしょうか…
決してつまらない作品ではなかったのですが
ラストシーンだけがどうにも合わなかった…。
そんな作品です。
◇
花束
「綺麗な物」との印象をもっていますが
この作品のこのタイトルには
「キレイだけど、後は枯れていくもの」 とか 「飾り物」
そんな意味が込められているのでしょうか?
そうだとしたら、
意外と奥が深い作品なのかも…。
三太郎
そういえば有村架純と菅田将暉 って
かぐや姫と鬼 ですか
やはり鬼はオニ嫁を大事にしなきゃ
◇
枯れたらお終いの「花束」よりは
野に咲く花の方が好きかなぁ と、しみじみ。
※ドライフラワーというのもありますけど…
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
大人向けの恋愛映画、好き嫌いは分かれるかも
3/11 加筆修正しました。
きのこ帝国世代、文学オタクです。
事前情報をいれずに見に行ったため、出てくる作品も、曲が流れることも、それらのタイミングも知らず、毎回頭を抱えました…。
ドンピシャの世代は就活を経験している23〜アラサーくらいですかね?
たしかに出てくるのはワードばかりですが、だからこそ見ている人の思い出とリンクするのかなと。
個人的には序盤のクロノスタシスの時点で、大学時代にサークルのメンバーで深夜にコンビニで花火を買ったのを思い出して情緒が死にました。
この作品はありふれた日常、ありふれた恋愛が描かれた作品だと思います。
何かしらの時間があるわけではないので普段ミステリーだったり、きっちりした文面や作品が好きな人だと好き嫌いはわかれるかもしれません。なにより、麦くんも絹ちゃんも感性が女性的ですね。
だけど出会った頃の彼らは大学生で、おそらくこれまで何かを苦労して得たことがない、所謂「競争社会」から離れたところにいる二人です。
信念も将来のビジョンも特になく、現状維持を掲げているあたりが現代っ子らしい。そのままフリーター、売れないクリエイターという進路を選んだのが全ての始まりだった気がしています。
麦くんは絹ちゃんに寄り添える男の子で、絹ちゃんが100を伝えなくても酌もうと努力する子。
絹ちゃんも言葉にしないだけで麦くんのために色々気を回していて、女性だったらついつい共感してしまう気がします。好きな人のためならがんばれるけど、ある日突然限界が来るよなぁと思いながら鑑賞しました。
あと、絹ちゃんは押しに弱いタイプ。
社長とのラーメンだけで終わったわけないんですよね…
世の中の恋は漫画のように劇的なものではないかもしれないけど、その一つ一つが花束みたいに美しくてキラキラしたものなんだなと思えた作品です。
何か決定的なものがあったわけではなく、少し少し変わっていく恋愛関係を認められるのか、その噛み合わない歯車をまた合わせることができるのか、いろいろなことを考えました。
大人向けだと思います。
私のように刺さりすぎた場合、終演後全く言葉が出ず号泣している人もいるのでデートにはお勧めできません笑
若い頃
若かった昔の自分を思い出しながら観てました。二人の心の中の声(本音)が少しずつずれていく、さみしさとか、自分も昔、ありました。そうなると、やっぱり別れ、結婚はしなくて正解だったとあとから思えた。二人がじゃれあいラブラブなかんじがかわいかった。最後のシーンは印象的。お互い別れても良き思い出としているから最後に手を振った。ステキな恋愛映画でした。
小説のような映画。
人が好きになる瞬間、恋に盲目な瞬間、気持ちが離れていく瞬間。
とてもリアルな描写だったなと思います。
ただ好きなだけではそばにいられない。
そんな学生から大人への恋の移り変わりの描写が、綺麗で儚くて別れすらも愛しくて、恋がしたくなるそんな映画です。
また、麦と絹のそれぞれ自身の心情を表す言葉が気に入りました。
さすが本好き映画好き音楽好きの2人なだけあり、小説のような言い回しにセンスを感じました。
オリジナル作品とのことですが、この映画が文庫化されたらきっと年1で読み返すと思います。
それぐらい、文章でも浸りたくなる映画です。
どうやら伏線やら考察がたくさん飛び交ってる作品のようですし、エンドロールで流れるであろうと期待していた主題歌も流れず、何かただならぬものを感じました。
また見に行くかもしれません。
男性目線の映画
リアリティがあるシーンとないシーンの差が激しかったな。
天竺鼠は違くない?
地元の駅じゃないところでトイレットペーパー二つも買わなくない?
最初は乗れなかった。
中盤はよかったなぁ。
オダギリジョーはインパクトありすぎてちがかったな。
キューピッドの目線
基本的にロマンチックな物語だった。
観終わった直後に、架空の続編が脳内を駆け巡る。
4年に及ぶラブストーリー。
恋愛の絶頂期を経て「生活」に擦り減っていくお互いの感情、その変遷が生々しい。
男性が感じる事、その思考の発生源。
女性が感じる事、その思考の発生源。
当事者達には理解不能なアレコレが、驚く程共感できる。観客という第三者な立場が、そうさせてくれるのだろう。僕らは至極冷静に過去の出来事を分析する事になる。
まるで運命のように出会う2人。
とても微笑ましいエピソードが満載だ。
同棲したての頃なんかは楽しくてしょうがない。だけども、女性は「終わり」を意識してたりしてる。
この恋が、最後の恋でありますようにと祈るかのようだ。ある種、現実的ではあるなぁと思う。
男性側は、やっぱりそんな事を考えない。
やがて、生活がおぶさってくる。
この幸せを維持する為に、愛情とは別にお金が必要になってくる。
2人は「学生」から「社会人」になる。
すれ違いが起こり、喧嘩になる。
もう、その喧嘩の内訳が見てて辛い。
相手の気持ちが良く分かる。
なんであの時、理解してあげられなかったのだろうと、とてもとても悔やむ。
いまだ未経験のカップルは、この映画を見れて良かったんじゃなかろうかと思う。将来そのシチュエーシヨンに陥った時、はたと立ち止まれるかもしれない。
紆余曲折を経て、彼らは別れる事になる。
この別れ方が、また切ない!
アレをやられたら、もう戻れないと確信してしまうのじゃなかろうかと思う。
そして月日が過ぎ、2人は偶然出会う。
お互い違う相手と共にいる。
なのだが…思考は似てるし、価値観もそのままだ。服の趣味も未だに変わらない。
そして、その後の2人次第では、奇跡と思える出来事が起こる。
物語に時折挿入される2人のモノローグが秀逸だった。微笑ましいものも、辛辣なものも。本来見えない「心情」を解説してくれるかのようだった。
その時々を切り取るカットも編集も素敵だった。
有村さんは、サバサバとしながらもしっかりと可愛いし、菅田氏の頼りなさといったら、この上ない。だからこそ頑張る彼を他人と思えない程だ。
恋愛が始まってから終わるまでの変遷を、その裏側とともに傍観する本作。
共有できる感情も多いのだけど、ふと思う。
もし、運命の矢を持つキューピッド達がいるとするなら、今の彼らを温かくなのか、好奇なのかは分からんが、見つめてるのではなかろうかと。
今の僕たちのように。
ラストに差し掛かり、やっぱりお似合いだと思う。
どころか、2本目の矢が刺さったのかと思うようなシュチュエーションだ。
その後、2人はヨリを戻すのではなかろうかと思う。
だがこれは、運命を知らない俺の願望だ。
いやいや、所詮、同じ過ちを繰り返すだけだと踏みとどまる未来もある。
それとも経験や成長から対処法を獲得できるのかもしれない。相手を思う一途な気持ちが、相手を思いやれる気持ちに変化するかもしない。
近すぎず…それでいて遠すぎず。
2人ならそういう距離を見つけられるのかもしれない。
花束はいずれ枯れるのが運命たげど、それを捨てるかドライフラワーとして飾るか…それが出来る花と出来ない花はあるのだけれど、どうするかは2人で悩めばいいのであろう。
ある種「愛情」は「呪縛」と同列であり、別れた後の3ヶ月間の解放感ったら底知れないものがある。
この作品が秀逸であると思えるのは、その後の時間を優しく空想できるからだと思う。
でも、この空想も男と女ではきっと違うのだろう。
女性は「元鞘になど戻らない方が幸せ」と断言するかもしれない。
作り手の偏見に満ち溢れているかもしれない本作だけれど「運命の矢」の逸話を描いてるようにも感じる。
…女性陣に鼻で笑われてるような気もするけれど、勇気を持って投稿する。
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