「セリフは寒く、最後はえぐい」花束みたいな恋をした せせりさんの映画レビュー(感想・評価)
セリフは寒く、最後はえぐい
じゃんけん納得いかないだのあの2人のイヤホンはどうこうだの、自分だけは特別な感性を持ってる系の主人公たちが交わす寒すぎる長ったらしいセリフ。飛び交うサブカル固有名詞。ミイラ展…。自分の一番苦手なやつで、このゾワゾワ感もしや!?と思ったらやはり、めちゃくちゃ苦手なカルテットとか最高の何とかとかの監督だった。(何のドラマか忘れたがトイレットペーパーの花柄がどうのこうのという貧乏くさくてすっごく気持ち悪いセリフと雰囲気が忘れられない。)
なのでアマプラをやめてU-NEXTで倍速で観直した。実家の太さですれ違うと聞き、その実家の太さ細さがどんなもんなのか、すれ違うところがどうしても見たくて本当に頑張った。
まず、菅田将暉のアパートが古いのはあからさますぎるからこれは絶対フェイクのはずだと期待した。苦学生に憧れたおぼっちゃまの道楽だったのね…ひどい!という展開につなげるためだろう。
しかし次に架純の実家が出てきて特別綺麗じゃないけど貧乏でもなさそうで微妙な感じだ。対比としては弱いのでは?いや、これが問題にならないくらい将暉の実家が太いんだ…と花輪くんの家みたいな豪邸を期待してたら地方から出てきたお父さんはどう見てもそんな感じじゃない。適当な東北訛りに花火の寄付には笑わせてもらった。
そのあとで、え?もしかして架純の実家あれでも太いってこと?とわかりガッカリしながら、結婚式からのくだりは悲しかった。
なんというか菅田将暉の方が一貫して好きだよねと思った。
最後に彼氏彼女がいるのは気持ち悪いしエグかった。
お互い恋が始まる風ですれ違う程度でよかったのでは?
実家が太すぎ細すぎという対比を期待して観た自分には特にガッカリな映画だった。