「学生時代の恋を思い出しました。」花束みたいな恋をした itsuca_cocoroさんの映画レビュー(感想・評価)
学生時代の恋を思い出しました。
学生の時に付き合っていた人は、趣味に熱中しているところが好きでした。
でも、好きなこととはかけ離れた業種に就職して、いつの間にか趣味への興味も薄れているように感じ、あれ?私の好きな彼とは違う…と感じてしまって別れました。
もし、好きなことの延長線上にある仕事に進んでいたらどうなっていたかな、と考えたことがあります。
もちろん、好きなことを生業にして生活していくのは大変なことです。
この映画の麦くんのように、二人で居るために堅実な就職をすることは理解できます。
でも、仕事に忙殺されて、生活が無味乾燥になったら本末転倒だよ、麦くん!と言ってあげたい気持ちで一杯でした。
好きだった小説や漫画や映画さえ、頭に入ってこない、心に響かない…。それって何の為に仕事してるんだろう?守りたかった彼女との「生活」とは?
心豊かな生活を一緒にしていきたいのに、その為に仕事を頑張ったら豊かな心を失ってしまうなんて、切ないことですね。
同じことで感動したり、悲しんだり、それを共有できる夫婦が理想ですが、そこまでいかなくても、もう少し共有する気持ちの余裕が二人にあれば、ずっと一緒にいることが出来たかも…。
別れると決めた後、麦くんが以前のように小説や漫画や映画を楽しめる心の余裕を少しずつ取り戻していったと思いたいです。
いつもは純粋なラブストーリーを観ない私ですが、坂元裕二さん脚本ということで観に行きました。
こんなにあれこれ考えさせるなんて、流石です。
魔女の宅急便、実写版の方かよ!?に笑っちゃいました。