「女の子に見てほしい」花束みたいな恋をした ねこさんの映画レビュー(感想・評価)
女の子に見てほしい
21歳大学生の今の自分に刺さった印象的な言葉が2つあります。1つは有村架純が演じる絹ちゃんが麦くんと出会う前にナレーションで言っていた「頼りになる男は女を見下しているだけ」(正確には覚えていませんがこんな感じ)と、二人が別れる寸前のファミレスで、結婚して幸せになろうよ、恋愛感情が無くても......などと言っていたシーンのあとに絹ちゃんが言った「またハードルを下げるの?」という言葉です。
私は昔、頼りがいがあって、大人な男の人がいい♡なんて思っていました。女の子なら高校生の頃なんかはそう思う人が多いんじゃないかと思います。でも、やっぱり絹ちゃんの言葉は本質を突いているなあと思いました。上司や先輩に対して頼れるなあこの人と思うことが多いと思うのですが、それはやはりこいつより歳上とか仕事ができるからってのが頭の端っこにあるんじゃないかと考えてしまいます。
もう一つの言葉は長く付き合っていると、男の人はみんなこんなもんなのかも、とか、どこの夫婦も長く一緒にいれば、セックスレスになったり、相手の存在が邪魔になったり、うざいところがあってももう呆れて怒ることさえしないとか当たり前なのかなぁとか思っていました。でも私は心のなかでは、ずっと仲のいい夫婦が理想だし、男は遊ぶものだなんて考えもしないで、浮気しないで一人の人を大切に愛してくれる結婚生活を送りたいなと考えてしまいます。大人になるにつれて自分の考えは、夢みたいな話なのかなって思っていたけど絹ちゃんの言葉でハードルを下げるのやめようって自分に言い聞かせました。どの夫婦もなんて言うけれど、浮気をしない人も歳をとっても仲のいい夫婦っています。私が女なのでどうしても絹ちゃんの視点で見てしまったけれど、女の子が大切にしてくれない男性とか、自分の理想のハードルを無理に下げた恋愛をしないようにしようって思える映画だとも思いました。