「自分が捻くれた人間だと再確認した」花束みたいな恋をした プールサイドさんの映画レビュー(感想・評価)
自分が捻くれた人間だと再確認した
タイトルの通りです…
前半はかなり観てるのが苦痛だった…
いくら映画とは言え、うんざりするほどの麦と絹の趣味嗜好の一致。
長々と続く特異な思考持ってますよ感漂うモノローグ。
その中でも特に嫌だったのが、就活中の"普通になるって大変だ“と言うフレーズ。
それまでに映し出された2人から、普通の人を見下しているようにしか聞こえなかった。
作品冒頭、有線のイヤホンを左右分け合って音楽を聴いているカップルを見て、"あれは間違っている”"作り手に失礼“と勝手な価値観を押し付けようとするシーンがある。
しかし、話が進むとそれは自分たちが全く同じことを音楽クリエイターに言われたことがきっかけだったのだ。
なんだ、ただの受け売りか。
前述のようにそんなモノは作り手の勝手なエゴなんだよ。
それを真に受けて、まるで自分オリジナルの考えのようにしているって、薄っぺらい人間だな。
こんな風にしか観られなかった、すみません…
麦が就職してからの2人の関係が少しずつ崩れていく様はリアルというか、既視感があった人は多いのではないだろうか?
理想と現実は違く、2人の為のはずだったのにそれが原因でお互いへの気持ちが離れて行ってしまう…
最終的には別れてしまったけれど、一緒に過ごした時間・思い出は様々な色や形をした花1本1本であり、それらがまとまり"花束みたい“になったのでしょう。
喧嘩別れとかたまに聞くけど、幸せな瞬間があったなら、それはたしかなモノなのですね。
素敵なタイトルだ。