「多幸感と切なさの裏側に潜む〝冷徹〟」花束みたいな恋をした グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
多幸感と切なさの裏側に潜む〝冷徹〟
あ、それあるよなー
その本、オレも好き❗️
AKIRAのKCデラックス版❗️
実家に行けばうちにもあるぜ‼️
そんな歓喜に満ちた共感に溢れた映画です。
ズルイッ‼️
でも、作家の名前を聞いたときは小川洋子さんしか読んだことがなくて、なんだか菅田将暉さんに嫉妬して、帰路の乗り換え駅の大型書店で、今村夏子さんの『ピクニック』の収められたちくま文庫の短編集を買って帰ることになりました、まんまと嵌められた気分です。
でも、自分が、〝今村夏子のピクニック読んでも何も感じない人〟かどうか知りたくなりませんか⁉️
ちくま文庫は新潮文庫と違って紐の栞はついてないし、角川文庫のカドフェス的なキャンペーン用の紙の栞もついてないんですね。栞(しおり)ネタがちゃんと活きてる❗️
でも、東宝シネマズの半券はネット予約専用機だと感熱紙というかコンビニのレシートと同じような素材なので栞には向かないんですよね。早稲田松竹の半券のほうがしっかりしてるのかな?
菅田将暉さんの口から語られる現実的な(世間的には)正論。
仕事には責任がある(あの人の受け売りですけど)。
恋愛感情なくなったって…
気持ちが変わってからも、嫌なところ目つぶりながら暮らしてる人たちいるよ。
家族になったら上手くいくと思う。
ベビーカー押して高島屋行こうよ。
絹はこう応じる。
ハードル下げて、こんなものなのかなって思いながら暮らして、それでいいの?
こんな絹に対して、「それでいい」という回答以外の言葉で応えられる男性はほとんどいないのではないでしょうか。
ハードルを下げないで現状維持を選んだカップルが経済的な窮地に陥った時に、今の社会は手を差し伸べてくれません。お金のことだけいえば、生活保護でも受けたら?という宣言とともに、あなたたちはそちらの世界でそれなりに頑張ってください、でも私たちの納めた税金で生き延びてることを忘れないでね。
そうやって、知らないうちに精神的に卑屈にならざるを得ない状況に追い詰められる構造になってます。
制度はあるけれど、未来への優しさはありません。
この映画の冷徹さの正体。
それは、映画を見てる間の幸福感は与えてくれるけれど、将来展望への解については、一切が鑑賞者側に委ねられることだと思います。
グレシャムの法則さん
共感&コメントありがとうございます。
外資系企業で何度もふりだしに戻っている自分にとってはふりだしからまた始めるのは結構楽しいですけど、若い人たちにそれを求めてはいけないのかもしれませんね。
見ましたー!相変わらず今村夏子は知りません。が!二人が挙げてた作家の中に多和田葉子がありました。多和田葉子を読んでる二人には絶対に見えない。読んでたら、絹!働け、もっと地に足つけて!もがけ!多様性に目を向けろ!甘いんだよ!と頭の中で静かに叫びました。
ジョゼの方のコメントありがとうございます!この映画見てないし、今村夏子も知らないです。天才・菅田将暉くん見るために、『ピクニック』読んでから映画見ようかな!
蛇足。
直木賞候補になったNEWSの加藤シゲアキさんの『オルタネート』もとても面白く楽しめました。『桐島、部活辞めるってよ』と同じような製作力のあるスタッフで映画化して欲しいな、と思ってます。きちんと資料をあたり取材したであろう描写や高校生の気持ちに寄り添いながら丁寧に描く誠実さにも大いに好感を覚えました。
今村夏子さんの『ピクニック』読みました。確かに〝何も感じない〟ほうが難しいくらい、この感覚なんなの⁉️という作品でした。ある意味、この映画よりも、この感覚、いったい自分のどんな感性で受け止めたらいいんだろう⁈という覚醒をもたらす作用としては刺激は強いです。
個人的には、村上春樹さんの短編『貧乏な叔母さんの話』と似たような印象を受けました。興味のある方は是非‼️