1917 命をかけた伝令のレビュー・感想・評価
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タイムリープできるなら映画館で観る
実は2人の勇敢な若きイギリス兵のうしろに 3人目として自分がいたんじゃないかと 錯覚するほど、映画を観たというより 経験したという方が合っていると感じる1本。 それはこのワンカットにみえる 撮影技法のおかげだろう。 繋ぎ目がないように丁寧に丁寧に考えられた 努力は相当なものだと思う。 そしてカンバーバッチを 後半20分からしか出さないという勇気。 なかなかできるものじゃない。すごい。
生と死の狭間
イギリス兵のスコフィールドとブレイクが、重要なメッセージを届ける任務を与えられる。 戦争の中での一コマ的な内容だが、 一人の青年に焦点を与えて戦争というものの悲惨さを伝えている。 人情や感情色々なものが交錯して見ることができる。
ストーリーがあんまり・・・
映像に関してはトップクラスのリアリティーだと思うが、あまりにワンカット風にこだわったためか ストーリーにリアリティーがないし、単調な感じで、地図を見て行き先を確認するシーンもないし、行き当たりばったりになんとなく進んでいったら目的地に着いたという感じだし、途中で出会った味方の部隊の上官も伝令の任務に関してあまり関心がないようだし、もっと内容がドラマチックだったら、もっと良かったと思う
ワンカット映像の最高傑作
多くの映画は場面をカットしつなげる技法が多い中今作は全ての映像が繋がっているため話の通りがよりスッキリと、わかりやすい物だった 内容も文句がつけられないほど素晴らしく、後悔を微塵も感じさせられない映画だった
美しく静かで強烈な反戦映画
「アウシュヴィッツ以後、詩を書くことは野蛮である」とアドルノは言ってるし、アウシュヴィッツはどんな戦争とも同じレベルで語れないことはわかっている。でも、沢山の溺死体や怪我人や延々と続く塹壕の一方で、緑したたる草花や花びらの映像や照明や音楽や詩や歌がこれほど美しい戦争映画は初めて見たような気がする。とても静かで詩のようだった。 水の中に落ちて必死に泳ぎながら力つきたウィルが、舞ってきた花びらで意識が戻り陸にあがってひとり嗚咽して泣いた。自分の感情を吐き出すことができたんだろうか。そしてまた前進していく原動力はどこから来るんだろう。 のどかな牧場とミルクの後はやはり不穏で危険だった。でもそのミルクはひとときの屋内での静けさと赤ちゃんが生きのびる為のプレゼントに繋がった。 そもそもはCumberbatch鑑賞のために見た映画なので、若い二人の兵士が目指していたマッケンジー大佐=Cumberbatchを自分も心待ちにしていた、一刻も早く大佐の所に行かなくては!そしてうなじが映る後ろ姿のマッケンジー大佐!手紙を読んですぐに「攻撃停止!」かっちょいい! 1600名の命が助かった。責任の所在と命令系統が明確で、軍や隊同士の争いも見栄の張り合いもない。先の大戦で日本が負けたのは当然だ。万が一、戦争がこれから起こっても日本は負けるだろう。というか、世界レベルの戦争が起こったら地球は滅亡する。戦争映画は苦手だけれどCumberbatch主演のTVドラマ「パレーズ・エンド」を見ておいて良かった。第一次大戦中の英国軍の鉄ヘルメットと塹壕と軍服に目が慣れてた。「シャーロック」のモリアーティ役のアンドリュー・スコットが最初の方に出ていて嬉しかった。 ディーンが息絶える前に自分を抱えてくれてるウィルに聞いた「僕は死ぬのかな」、ウィルは「そうだよ」と答えた。この場面はベルモンドの「プロフェッショナル」前半のアフリカだった。走馬灯のようにモリコーネの音楽が頭の中を流れた。
臨場感 臨場感 臨場感
「戦争映画」というジャンルがあるとしたら、 これまで臨場感NO1は「プライベートライアン」 でした。 “臨場感”という点において 1917は越えてしまいました。 この映画が最も凄いのは 戦闘シーンがほとんど無いのに、 (戦争を止めるための伝令なのですから当然) 臨場感盛りだくさんに仕上げっている点です。 それには当然ワンカット(風)という 表現手法のおかげなのですね。 しかも、屋外のワンカットなんて・・・ 見たことありません。 ストーリー展開も絶妙で、 静と動が交互に連続するので 見ていて緊張感を保ちやすいのです。 ずっと戦闘シーン(動)だと 疲れちゃうし、 エピソードシーン(静)ばっかりだと 臨場感が薄れるし。 「戦争映画」というジャンル全体が持つ 永遠のテーマが戦争賛辞ではなく、 戦争回避にあるとしたら、 この映画の描き方が”現在”において 的確なのです。 おそらくこの映画の第一印象は 世代によって異なるはずです。 若い世代はきっと“ゲームぽい”と 感じるはずです。ワンカットという手法が 完全にバトルロワイヤルTPSゲームだからです。 「西部戦線異状なし」を見た世代にも 「プライベートライアン」後に生まれた世代にも 両方に刺さるのです。 まだあります。 「戦争」という設定から離れたとしても、 全体の校正がロードムービーや 冒険活劇アドベンチャーとも言える展開なのです。 だから戦争映画は嫌いだ。という映画ファンにも 楽しめる構成になっているんです。 サムメンデスがそこまで考えたかどうかは 知りませんが。 これは傑作です。
どこでシーンを繋いでいるかに意識が取られ過ぎて…
「ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド」で第一次大戦物に触れた関係で 「西部戦線異状なし」に引き続いて鑑賞。 あたかもワンカットで撮ったと感じさせる 映像で話題になった作品だが、 逆にどこでシーンを繋いでいるかに 意識が取られ過ぎて、 観客が“戦場にいるような状態を味わう” との謳いには、 皮肉にもむしろ反作用してしまい、 戦場になかなか入り込むことの出来ない 一要因になってしまった。 そもそも話の設定がよく解らない。 敵の罠だと判ったのが偵察飛行によるもの だったほど 元々制空権を制しているのだから、 何故飛行機からの伝令投下にしないのか との基本的な疑問から(祖父の話からの 引用ストーリーだとしても、 話の膨らませ方に無理があるのでは?)、 伝令に出発した後の各エピソード、 ドイツ軍が放棄した塹壕でのトラブル、 トラック部隊との合流移動、 敵スナイパーとの対決、 そして目指した森の近くでの女性と赤子との 触れ合い等々、 それぞれが本旨を上手く補完出来ていない 冗長なイメージで、 アカデミー賞では技術系部門のみの受賞に 終わったのが肯ける印象だった。 だから、信じられないようなカメラワークや 作品の全てをワンカット風に描くとの 撮影技術には驚かされるばかりの、 その点において優れた作品ではあるものの、 しかし、それ以上でもそれ以下でもなく、 正直なところ、 塹壕戦の描写やテーマ性の点において 「西部戦線異状なし」に及ぶべくもなく、 私にとっては、 長々と続く塹壕での主人公二人の移動の 序盤のシーンが全ての作品に思えた。
クリスマス迄には帰れると....
第一次ヨーロッパ戦争🪖雰囲気と空気感が伝わりました。ワンカット風長回しこれが良くも悪くも映画としての臨場感を間接的に見せてしまうのかもしれません。塹壕戦はWW Iで有名ですが有刺鉄線がリアルに描かれていたのは良かったです。化学兵器。機関銃。有刺鉄線。生々しい酷い温かみのある戦争が詳しく描かれていた様に思います。愚かな戦争と時代の移り変わりを知る参考になりました。
サムメンデスとスタッフ、演者に拍手
敬愛なるサムメンデス師匠が手がけた衝撃のワンカット映画爆誕。 最初から最後までホントに途切れない。逆にカットした箇所を探すことが困難と思わせる。 映画館から出てきた私の姿はさしずめスコフィールド上等兵と共に戦場を駆け抜けた新米兵を思わせた風格だったに違いない。知らんけど。 今までカットという視点をあまり意識せず映画を観ていたがこの作品だけは違う。没入感、臨場感に極限まで拘った撮影にサムメンデスのこだわり、魂を感じた。 「これ途中NG出したら最初からだよな、、」と鑑賞中何度も思ったが、んなこと思ってんなら没入してねえじゃねえかよというツッコミはご勘弁おねしゃす。 カンバーバッジやコリンファースなど俳優陣も豪華、アカデミー賞3部門受賞も納得。 今まで観てきた戦争映画の中ではトップクラスの没入感と臨場感だった。 ラストシーンはグッと込み上げるものがあった。 92点/100
ゲームのムービーみたい
前半はおもしろかったのですが、中盤以降どんどんリアルさがなくなって興醒めしてしまいました。「そんな行動取るわけない」「そんなことあるわけない」と何度もツッコんでしまい、最終的にファンタジー演出まで出てきて・・・・撮影技術的には全編ワンカットですごいのでしょうが、映画としては首をひねるところが多かった。ゲームのムービーみたい。
55点
映画評価:55点 戦争の過酷さと、理不尽さが 否応なしに体感できます。 表紙のせいで 一番大きなネタバレをされてしまっているので その辺はマイナスですが 無難に良作だと思います。 メインタイトルより サブタイトルが本命で 何をするのかが明確なので 戦争モノが苦手な方や、 戦争に対する知識が乏しい方にも 見易い作りとなってます。 この作品を通して感じた事は 動く事の恐怖と、達成感です。 今回の場合だと《命令》であり 従わないとなりませんが。 私たちにおいては 動くか、動かないかの選択があります。 動かなければ自分は助かるかもしれない。 動かなければ多くの命が消えてしまったかもしれない。選択の恐ろしさを感じました。 そんな中で主人公はヒョーヒョーとしていて いざという時には芯があり、強く 私好みで好感がもてました。 とても格好良かったです! ps.日本人版を作れるならブレイク上等兵役には《染谷将太》を想像しました! 【2021.8.5鑑賞】
素晴らしい臨場感
この2人の任務は、最前線にいる1600人の命を救うべく、遠く離れた地へ走り、重要な伝令を命をかけて伝えるというもの。 まず、一言で言うのならば「圧巻」本当に素晴らしい臨場感があり、あたかも自分がその場にいるのではないかと錯覚した。カメラワーク主人公達の近くから、撮され第3人目になれたかのように思った。いつ、どこから敵が襲ってくるか分からない状況で目的地まで走り抜ける状況はとても恐怖を覚えた。時々サウンドがほぼなく、足音だけが聴こえる場面があり、息を殺して見入ってしまった。映像がとても綺麗かつ再現度が高すぎるため、戦争の恐ろしさがよく伝わってきた。目の前で味方が殺されたり、そこら中に死体があったり、「死」というものと隣り合わせで生きいるというのは、生きた心地がしないのではないかと思った。どんなことがあっても、挫けず前へ進み続ける主人公には勇気をもらいました。最後にこの話を後世へ残してくれた方、それを映画という映像にして残してくれた方々、本当にありがとうございます。素晴らしい作品でした。
カメラワークの威力
脚本が面白かったら映画が面白くなるのは当たり前。 いまいち面白くない脚本からすごく面白い映画を作ったらそれは映画監督がすごい。 もし、このカメラマークでなかったら多分退屈で見ていられなかったと思う。多分ハナっから引き込まれなかったであろう。大胆にも映画の始まりからすでにこのカメラワークでスタートするからこそ見るものは引き込まれ、疑問の余地もなく主人公に感情移入していった。・・・「最初から最後まで全編ワンカットで撮る」と言って、この監督は周りからどれほど反対されたことだろう・・・撮影にはとてつもない努力が必要だったに違いない。そしてそれだけの価値はあった。この演出でこそこの脚本は生きる、この脚本はこの演出でなければならないという監督の読みが見事にはまった。 ラストのクレジット画面を見つつ、この映画は何を伝えたいのかよくわからないのだが何かが伝わってくるのを感じた。映画というものはそういうものであろう。 しかし、もしかしたらそのラストシーンの感動は、ほとんどが音楽から醸し出されていたものかもしれない。それはよくわからない。映画とはそういうものであろう。 これを見てカメラワークに興味を持った諸君にはワンカット映画の金字塔的作品、ヒッチコックの「ロープ」をお勧めする。それからカメラワークの意図が輝いている「第3逃亡者」もおすすめする。
リアルタイム故の制限
公開時気になって仕方なかった作品。 予告ではノーカットを押していたので観たかったのだが仕事の関係でパスしていました。 プライムビデオで視聴。 結果から言うと、映画館で本領発揮する作品。アトラクション感覚の方が強い。 過去でいうクローバーフィールドやゼログラビティに近い。 音響や画で力押しするタイプ。 ストーリーはある目的を果たす為に突っ走る実話をベースにした話。 特に捻ったものはありません。 問題はこの作品の1番の見どころ。 ノーカットと言う部分。 観て気づいたがノーカットと言うかノーカット風。 気付いた場所で6〜7箇所カットシーンが入る。 そして気絶シーンで完全なカット。 どちらかというと海外ドラマの24に近いリアルタイム作品。 ただ魅せ方は上手い。 基本数カ所のカットシーンがあるからと言っても長回しをしてるのには変わりません。 大変な現場だったでしょう。 素晴らしい試みだと思いました。 しかしこのリアルタイム調が物語のスケールを小さくしている。 確かにリアルタイムの最大のメリット、臨場感。 これは強く感じられるが、その分画の広がりがなく行動も制限される。 特に行動範囲はかなり狭い。 画は進んで行くが、作品の中での主人公達の疲労感と観てる側の時間感覚に少しずれを感じる。 確かに戦場での移動は大変なものだが、画面からの外を上手く想像できない静かさがある。 さっきのシーンから1分足らずで大きく画面が変化している。 本当にカメラの外側にさっきの人々がソコにいるのか? 上手く想像できない作り。 写っている場面だけの世界が広がる妙な雰囲気に感じる。 特に終盤。 戦線でバタバタ攻撃されている場所から1〜2分歩いた場所に広々とした平地に休憩所。 これはかなり違和感を感じた。 そんなわけ無いだろと突っ込まずにはいられない。 これがリアルタイム故の弊害かなと感じました。 なのでアトラクション感が強い作品になっています。
戦争映画とは。
戦争映画見たことがあまりない。 映画好きの女性に勧められた映画のごく一部だけど見ました。 僕、戦争映画って。。 よくわかりません。 いちばん、最初に会った隊長みたいのに、最初に伝令を伝えたから、もう伝令いきなり終わったのかと思って、どういう意味なのかなと思い見たけど、あの最初の隊長みたいのは、別の部隊の違う人なんだね。序盤からひっかかってしまった。 兄を助ける意味あいもあり、共に向った仲間が直ぐに死ぬ。あっけない。 顔が真っ白になっていた。悲しかった。それも敵を助けたのに刺された?なんなんだよ。わけわからない。 だいたいそんなすぐ仲間が死んで仲間と主人公のドラマが全くないのか。 死にそうになりながら、相手を殺さないと死ぬみたいな状況乗り越えて、命からがら、大佐に伝令したら、攻撃をやめたけど、失せろとか言われて。は? 誰のために命かけてきたんだよ。 戦争はまた続くわけで、命をかけた伝令がなんの意味があるかが全くもって意味不明。それが戦争なんだね。 戦地で負傷した人を野戦テントで治療してるんだけど、また死ににいくのが戦争。 中佐のお兄さんに弟の死と生き様を伝える。いい奴でしたと。こっちの伝令の方が間違いなく価値があったんじゃないのか。 戦争映画は、わからない、まず、それが、わかりました。 反戦メッセージが色濃く出てる戦争映画はよく見てます。簡単に共感したりはするんだけど。
カメラワークすごい。それはほんとすごい。 ただ作品じたいは、で?と...
カメラワークすごい。それはほんとすごい。 ただ作品じたいは、で?となってしまった。戦争は野蛮でバカだなぁと思えたから、良かったんだけど。 脇役陣が豪華ね!
劇場で見たかった
そのカメラワーク、臨場感と没入感は素晴らしかった。ストーリーに合わせたその選択は、飛び道具としてでは全く無い。俳優陣の演技のみならず、美術、照明、音響、もちろん撮影陣、観るものをまるでミュージカルの舞台の上で上演を観ているような気分にさせる。
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