「名もなき兵士への追悼」1917 命をかけた伝令 asicaさんの映画レビュー(感想・評価)
名もなき兵士への追悼
イギリスにおいては、第二次世界大戦よりも第一次世界大戦の方が印象深く語られ、そして記念碑も多くセレモニーも催されると言う。
ヨーロッパは歴史的にも大きな戦いの連続で、多くの若い命が戦争によって失われた過去で成り立っている。人間というものは争わずには暮らせない生物なのかもしれない。
美しいフランスの草原で昼寝をしている青年が
叩き起こされるところから物語は始まる。
全編通して、人の暮らしを破壊しつつ行われる戦争の荒々しさを見せつけ、超人でもなければこれと言った能力もない、言ってみれば運さえない若者の戦争体験。
ストーリー展開に起伏は感じられないのに、なぜか惹きつけられ目を離せない。
「兄はすぐに見つけられる。僕によく似ている。」
そう言い、みるみる血の気を失っていく友を置き去りにしなければならない過酷さ。
(その言葉によって、見る側は彼に似た顔を探すんだけどまあ大して似てなくてちょっとガッカリ。だって結構印象的な顔だから)
飛行機や戦車が発明され死ぬ人間の数も格段に増える。
そしてこの戦争に勝利した連合軍。
イギリスはドイツに多額の賠償金を請求するがお金のないドイツに代わりアメリカが支払い、ドイツはアメリカに借金返済して行かねばならず、国家的な困窮に陥るわけで
それがドイツ労働党を台頭させる事につながる。
そういった連鎖を断ち切るために戦後の賠償金のシステムを廃止すると世界は決定。
だが今の国連を見るとそういう良心という機能が働いているとは到底思えない。
奇跡的に平和な今の日本に生まれ、育ち、戦争とは実質無関係に生きて来られた事に感謝しつつ、今後も我が国土が戦地とならない事を心の底から祈ってしまう。
コメントありがとうございます。戦争映画に「美しい」という形容詞をつけるのはとても抵抗があり今もそう思ってます。でも、少なくとも、赤ちゃんに向けて彼が詩を語りかけるとか、ゴスペルの賛美歌などは美しいと思いました。レニ・リーフェンシュタールのナチ礼讃映画なんかにも美しさを感じるとしたら、真善美は成立しうるのかなとか、面倒なことを考えるのが好きです。すみません、無視してくださーい!
bloodtrail さん
その頃のイギリスとアメリカの立ち位置が、まだイギリス優位という時期で、パリ講和会議の時に裏でそういう取り引きに持ち込まれたと、その本には書かれていた記憶がありました。
都市伝説!なるほどwww
勉強になりました。
asicaさんへ
それは…もう、都市伝説レベルの話にしか聞こえませんけどw 当時の米国の立場からは何の得にもなりません。主に西部戦線に、米国が200万人を派兵した事で、連合国は圧倒的に優位に立ちました。戦後、その貢献を盾にして英仏から金を巻き上げたのが米国です!
bloodtrail さん
昔、歴史学者が書いた本をよんだ時そう書かれていて
(イギリスはドイツから賠償金を貰うのに一旦アメリカに肩代わりさせてドイツはアメリカへ返済をした)
そう思っていました。
太平洋戦争の開戦時の国力の比較とか、信用に足る方だと思ってたのでそうだと思っていたのですが、ベルサイユ条約の詳細にもその明記はないですね。違うんですかねー、、
グレシャムさんは琥珀さん。琥珀さんはグレシャムさん。
Gotoですが、医療崩壊だからやめろと言い続けて、いざやめたら今度は経済逼迫でどうする?と言う。全く言いたい放題の野党とワイドショーに右往左往させられて、キリッとした信念が見えないリーダーなんですよね。出だしはさほど悪くなかった気もするんですが、この所は頼りなさが目につきすぎる気がします。
外交上の隙!まさにそこが問題ですね!
asicaさんへ
共感、有難うございました!
「お金のないドイツに代わりアメリカが支払い」とありますが、これはどういったところからの認識なのでしょうか?ドイツから英仏への賠償金支払い⇒英仏から米国へ戦績に対する報奨金の支払い、と言うのがWW1後の資金の流れ。米国がドイツの肩代わりしたと言う事実があったのでしょうか?
こんにちは。
以前はそう名乗ってました。
たまたまですが、総理自らアルコールありの会食?とかなんとかのニュースやってたみたいですが、どう言い訳しようが、これからのすべてにおいて、説得力を欠くことになるでしょうね。
政治の機能不全は外交上の隙にも繋がることになるので、本当に困ったものです。
期待ができないので、祈るしかないですね。