「Cranky old cow! あらッ嫌だわ…Viel Glück」イーディ、83歳 はじめての山登り Naaki Iさんの映画レビュー(感想・評価)
Cranky old cow! あらッ嫌だわ…Viel Glück
男の頑固もいただけないけど女性の場合はもっと大変です…周りが....
古いものを大切にし、使えるものは何時までも使う。新しいものを買ってかえるなんてもってのほかという言葉をお題目のように唱えている人がいれば若い人でなくとも要らない物を整理する時なんかにいい加減にしてほしくはならないか? この映画の主人公のイーディェーはそれだけではなく非常に頑固で自分の考えが一番正しいと思っている、そんな人です。
イーディェーの部屋をかたずけている娘からこんなことを言われてしまう。
I want to stare at your mouldy rubbish?
売り言葉に買い言葉の典型的な親子喧嘩を見ていると娘さんもあと20年ほどしたらモンスター・ババアの仲間入りになるのは間違いがない。ババア発言取り消します。失礼しました。嫁・姑なんて地獄です。しかも自分の娘だからと言って、言いたい放題に30年間つもりに積もった父親の悪口を聞いていると彼女の態度からこの人、父親っ子だったような。。。あらあら
Anyway, he hid it when you were around, his rage.
He dictated where I went who I could talk to.
If I wanted to buy something, he'd say, "That's a waste of money.
You don't need that."
I admit I didn't love him. But I looked after him and you.
I did my duty.
Yes! For all those years.
むかし日本のCMで”イギリスにはフィッシュアンドチップスしか美味いものはない”なんて今そんなCMをテレビで流せば、速攻でレッドカードを切られてしまいそうになるけどそんなフィッシュアンドチップスのオヤジにイーディェーがフライドポテトの追加注文…
Am I too late for more chips?
別の意味だと思うけどイーディェーさん
Never too late for you, Edie.
イーディェーが冒険こころに火が付き、スイルベン山に登山始動モードに突入してしまうが、夜行列車に乗ったのはいいが、やっぱりダメダ・コリャと冷静になった時はすでに遅く列車はスコットランドに向けて動き出していた。
駅で偶然にも鉢合わせになったジョニーとイーディェー。その二人が、「隠し砦の三悪人」に出てくる太平・又七や「スターウォーズ」のR2-D2・C-3POのように始めはいがみ合っていたけれど見ているうちに仲の良さが見えてくるように最初はジョニーの絵にかいたような人の良い好青年でもこのある意味、"Cranky old cow" と揶揄されるような彼女の性格に嫌気がさしていきながら時間が過ぎるとお互いの立場を理解し打ち解けていくという話の運び具合が、いい感じのヒューマンドラマに仕上がっちゃっています。
ある日、若作りをしてバーに飲みに行った時に地元の若い子から自尊心をモロに傷つけられ、そのことが原因か?酒の飲み過ぎか?意識をなくしてしまい....
I'm tired, I'm exhausted. I'm too fucking old!
Look, if you knew from the start I wasn't going to do it,
why did you lead me to believe that it was possible?
このジョニーに言った言葉が乙女心全開のように聞こえたんだけれども早とちりかな?
イーディェー役のシーラ・ハンコックさん。今年、御年86歳って!! そんな実年齢なんて…はぁ~? ジョニー役のケビン・ガスリー。まあ凄いという言葉が当てはまる好青年を演じていました。
この映画で言えることは、スコットランドの景色。すばらしすぎる!…だけど多分、ほかの人はせいぜいつけても☆3です。悪しからず。
余談:フィッシュアンドチップスは確かにたまに食べるには美味しい食べ物であるのは言えるけれども店によっては日本でもあるように見栄えの為に衣に合成着色料を加えたり、日本の出前やコンビニで売られているようなしっかりした容器は使われずに新聞紙なんかに包んで塩とトマトソースをかけただけのものもあるので神経質な方はご用心ください。外国では今でこそ刺身を食べる習慣の人も増えたと聞くけれども大方のフィッシュアンドチップスでは、臭いのしている魚も平気で使われています。