劇場公開日 2020年1月17日

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「ジャッキーは実質助演」ナイト・オブ・シャドー 魔法拳 バラージさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ジャッキーは実質助演

2025年7月4日
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鑑賞方法:映画館

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原題が『神探蒲松齢』で、蒲松齢というのは実在の人物。17~18世紀の清初期の人で、『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』『侠女』『画皮』などの原作である怪異小説集『聊斎志異』の作者とのこと。その蒲松齢が実際に妖怪ハンターだったという設定のファンタジーアクション時代劇である。

あんまり期待してなかったんだが、意外にまあまあ楽しめた。近年の中華圏娯楽大作ではすっかりおなじみになったCG大量ぶちこみ系3D(日本では2D公開)ファンタジー映画で、いわゆるジャッキー映画として観ると肩透かしなんだが、そういう映画だとわかって観ればそれなりに楽しめる。ジャッキーも還暦過ぎてるし、昔のようなアクションを期待するほうが間違いってもんです。

お話のほうは『聊斎志異』というか、それを原作とした映画『チャイニーズ~』とか『画皮』とか、はたまたもっと古い伝説の『白蛇伝』とかのいいとこ取りみたいな感じで、ジャッキーの役どころはさしずめ『チャイニーズ~』でウー・マが演じてた道士といったところ。どっちかっていうと若手俳優イーサン・ルアンとエレイン・チョン(チョン・チューシー)の人間と妖怪の悲恋が物語のメインで、2人がレスリー・チャンとジョイ・ウォンの役どころである。

日本の映画会社が変な邦題つけて、『酔拳』『蛇拳』などの「拳」シリーズ最新作!みたいなアホな売り方してやがると思ってたが、観てみると確かに70年代ジャッキー映画の風味が少しだけあった。蒲松齢に弟子入りする若者とのコミカルな掛け合いが、あの頃のジャッキー映画の主人公と師匠の関係を彷彿とさせる。まあ、それでも「魔法拳」てのは意味不明だが。

バラージ
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