すばらしき世界のレビュー・感想・評価
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役所広司
考えさせられる
すごおおおくよかったのに❗️ ラストが!台無し!こんな無責任な終わ...
偽善者がいない世界
ポスターに描かれているコスモスのように監督自身の優しさが映像の隅々に満ちているように感じた。現実の厳しさをリアルに描きつつも、酷さを煽るようなことはせず、きれいごとで済ませることもなく、ほんの少しの人の温かさを丁寧に掬い取って描いている。登場人物には偽善者がいないし、主人公を全否定する人もいない。それをすばらしい世界と呼ぶのだと思う。
主人公は堅気になると誓い、世知辛さや屈辱にも耐えようとしているが、喧嘩の仲裁などの場面で昔の癖が発露して生き生きとすることがあり、そのような様子を見ていると、その人のこれまでの人生を全否定してその人らしさを奪うことが更生ではないと感じた。その人らしさを残しながら世間の感覚と乖離しないようにコントロールするのが本当の社会復帰なのだろう。
世界はすばらしいか?
やり直しができる世界へ
一度、大きな間違いを犯してしまうと、立て直しが利かない社会。そんな息苦しさを感じながらも、自己責任的に自分を守ることに汲々とする小市民。そんな一方で、世の中の流れについていけずに、置いてけぼりを食ってしまう人々も多い。三上も、周囲の人々の温かい声掛け、絶好のチャンスが無ければ、どうなっていたかわからなかった。スーパーの店員、テレビ局の局員、保護観察の人、やくざの馴染み、役場の担当者。皆が少しずつ善意を持ち寄って見守ったから、何とか更生している。
しかし、このように上手く更生できる人は、そう多くはないのではないか。せっかく更生できた三上すら、体の無理がたたって亡くなる。現実に添って描くと、こういうものなのだろう。
人々の関係性がドライになって、個人がむき出しになり、やり直しをしようとする人に対して、面倒を見る人が圧倒的に少なくなっているだろうと思う。
唐突にスイッチが入って、暴力的になる三上を役所が流石の演技。テレビ局の関係者を仲野が良い意味で青臭い感じで演じていた。
自分ごとの範囲
2日連続で役所広司作品を鑑賞。役所広司凄いわ...
作品の所々で綴られている現代社会についての解釈がメッセージ性を強く帯びて自分の中に取り込まれてく。
世の中の大半のことには目を瞑り、他人事だと決めつけてやり過ごす。結局は自分ごとのなかで生きている。ここからは自分には関係ない。悪いと分かっていても巻き込まれたくない。今ある社会の枠組みから外れたくないから。だから一度外れたものを許せないし、哀れみの目で見ることしか出来ない。
自分が普段生きていると忘れている、というか、気にも留めてなかったこと、今の社会に蔓延る根深い闇を描いてくれた作品。
作中に出てきた人々が語っているこの現代の社会の視点は、
別にこの作品を観たからと言って、何か自分の行動が、意識が変わるわけではないけれど、そういう視点があり、そこでもがく人々がいて、その人に手を差し伸べたいと思う人がいるということを、頭の片隅に置いていきたい。
三上さんみたいに自分ごとの範囲が広く、色んなところに目を瞑らないとこの社会で生きていくことが難しい人もるし、社会から外れたくない想いが強くそういう自分に真っ直ぐな人を少し羨ましがる角田みたいな人もいる。どちらにとっても生きづらい世の中だけど、そういう人が繋がったとき、そんな世界がすばらしい世界になるんだと思う。
役所広司の演技力が半端じゃない...
この人の凄さを体感する作品と言っても過言ではないくらい、この人の世界には引き込まれる。
役所広司さんの圧倒的演技と苦しい生きざまが痛々しい良作
刑務所から出てきたヤクザ上りの男が生きづらい現実の中でもがき苦しみながら居場所を探す心の旅を役所広司さんが素晴しい演技で魅せます
役所さん、九州なまりが本当に上手いなと感心してましたが、長崎出身の方みたいですごく納得しました
カッとなるとどうしてもヤクザの血がたぎり暴力的な言動・行動が出てしまうのを、周りから諌められ、必死に直そうと自分と戦う姿が痛々しかった、私もヤクザではないけど(笑)同じ様な一面があるから、直したくても直せない辛さがよく分かってリアルに苦しかった
梶芽衣子さんが歌う、名曲「見上げてごらん夜の星を」が心に染みて印象的、観終わって暫く頭から離れなかった
大好きな長澤まさみさんが相変わらずとても綺麗でしたが、出番が少なかったので残念でした
役所広司
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