すばらしき世界のレビュー・感想・評価
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正義とは何か
主人公は自らの正義に従って生き、殺人を犯したことで十数年におよぶ懲役刑を受ける
しかし出所後も犯行を反省はしていない、という
刑期を終えてもなんら変わらない姿勢を見せる主人公
一方で暖かい隣人に恵まれ、今までの歩みを少し俯瞰出来たのだろうか
刑務所の生活も気に入っていた訳でもないし
「行動」を改めようとする主人公
そんなとき介護施設でとある出来事が起こる
いままでであれば躊躇なく暴力で正義を主張していたであろう主人公
しかし躊躇したことで自分が先ほどまで見えていた事実と別の事実を知ることとなる
そして障碍者を嘲笑うような職員の態度を正すこともできなくなった主人公
いままで信じていた正義が壊れた瞬間なのだろうか
世の中は完全なる正義も完全なる悪も存在しない
だからこそどこで線を引けばよいのか
「普通」という世界の歪さ
視聴前は出所したやくざの更生物語かと思い、鑑賞した。しかし見ていく中でこれは「反社の人間から見た社会の不寛容さ」に焦点があてられたと気づいた。
役所広司演じる三上は13年の刑期を終え、ようやく娑婆に出た元やくざだ。そんな彼は俗にいう「浦島太郎」状態であり捕まる前の価値観でいきなり現代に放り込まれる。しかし彼自身の人間性はとてもまっすぐで純粋だ。ルールにのっとり、規則正しく、それでいて困っている人を見過ごさない。例えば劇中で不良に絡まれているおじさんがいる。手には子供にプレゼントする贈り物を持って。
その光景を見たら普通の人は見て見ぬふりをするだろう。しかしこの三上はそのおじさんを助け、代わりにそのチンピラにお灸をすえる。
また、ゴミ出しを守らない若者に怒鳴り込んだり、自身が生活保護を受けている状況を何とか切り抜けようと必死に努力する。資格を取るために教習所に通ったり家ではコツコツ勉学に励む。決して現状に甘えることなく自立しようとする彼の姿は愚直なまでに真っすぐであり、眩しい。
困っている人がいたら助ける、人には礼儀正しく接する。子供のころには当たり前に教えられてきたことが現代においてどこか他人に対して冷めた対応をすることが「正しい行動」になる。それは一種の機能不全であり正しいことが正しくないこととして求められ、他人と必要以上に接しない空気が社会を覆う。現代社会において三上の真っすぐさがもはやタブーになってしまってるのがなんとも見ていて苦い。
また、この作品は親に見捨てられた被害者としての子供の悲しみの後遺症としても同時に描いている。三上は幼少期母親に見捨てられ親がいないまま育った。そんな彼はぶっきらぼうに周りとぶつかり言葉よりも行動が目立つ。それが親に見捨てられた子供がまるで母親を求めるがごとくもがいているようにも見えるのだ。きっと彼にはそれが他人と接するときの唯一のコミュニケーションの方法なのだと思う。
そんな不器用ながらも必死にもがいていく姿を見た周りの人々は徐々に集まり、支えようと懸命になる。他人を認めて言葉を通い合わせる。面と向かい言葉をかける。それこそがどこか冷めた現代には必要なことであり、それは人と人の間にいつまでも求められるものではないか。
原作のタイトルと映画のタイトルはまるで違う。がそれは最後まで見るとその意味がようやく分かる。どこにも居場所はなかったが、徐々に周りの理解者を得た彼が最後に見た風景は何だろうか。
持病をこらえながら周りに合わせて感情をなくしていく彼を見ていくときにやはりこの最後は彼にとっては救いだったのではないだろうかと思わずにはいられない。
タイトルなし(ネタバレ)
殺人の罪で13年間、旭川刑務所に服役してきた三上正夫(役所広司)。
懲役10年の判決だったが、刑務所内での問題行動により、服役期間が延びたのだった。
身元引受人は東京の弁護士の庄司(橋爪功)。
幼い頃、生き別れた母親の行方を知りたかった三上は、その捜索を助けてもらいたく、刑務所内で書き写した「身分帳」をテレビ局に送付していた。
それに目をとめたのが女性プロデューサーの吉澤(長澤まさみ)で、彼女は「身分帳」を、映像ディレクターの津乃田(仲野太賀)に渡して、三上の取材をすることを企画する。
小説家に転向を考えていた津乃田だったが、元殺人犯への取材ということで乗り気になり、三上に向けてカメラを回すことになった・・・
というところからはじまる物語で、このように書くと、なんともヘヴィな社会派映画を連想するが、映画自体から受ける印象はそれほど重くはない。
(といって、かなり重いテーマが含まれているのですが)
映画自体を重苦しさから救っているのが、役所広司演じる三上のキャラクター。
4歳で母親に捨てられ、14歳でヤクザの組に出入りするようになり、すぐさま少年院に収監。
その後、何度も塀の中で過ごし、人生の大半がムショ暮らしだった三上は、
「真っ直ぐ」で「曲がったことが嫌い」、「思いやりもある」が「癇癪持ち」、つまり、裏表のない性格。
たしかに、怖いことは怖いが、どことなく人好きのする憎めない性格でもある。
このキャラクター、かつて観たような・・・
そう、車寅次郎、寅さんだ。
そうみると、周囲の人物配置も『男はつらいよ』に似ている。
身元引受人の弁護士夫婦(妻役は梶芽衣子)は、団子屋・くるまやのオイちゃん、オバちゃん。
映像ディレクターとしての正念場のいざという時に逃げてしまう津乃田は、甥の満男(彼は、寅さんとは表裏の関係で、その内面は実はよく似ている)。
口喧嘩のような言い争いまでして親身になってくれるスーパー店長(六角精児)は、タコ社長。
役所のソーシャルワーカー(北村有起哉)は、公的立場であるので御前様。
そして結ばれることのない永遠のヒロイン妹・さくらは、別れた妻(安田成美)といった具合。
(念の入ったことに、寅さんの母親と同様、三上を棄てた母親も、元芸者!)
三上をとりまくひとびとは親身になって、彼が堅気になることを願っている。
しかしながら、世間はそれほどやさしくない。
元ヤクザ、元殺人犯を簡単に認め、赦すようにはできていない。
まさに、三上はつらいよ、である。
そんな優しいひとびとがいても、生きづらい三上は、世間から逃げ出してしまう。
もと居た世界、兄弟分(白竜)を頼って九州へ逃げてしまう。
(とらやで喧嘩した寅さんが、旅の空へ戻っていくのと似ている)
けれども、元の世界はもっと生きづらい。
姐さん(キムラ緑子)が言う台詞が、この映画の肝だろう。
「世間で生きていくのは我慢の連続だ。けど、空は広く見えるっていうよ。それを、ふいにするのかい」と。
ここで、三上は、生きづらい世間へ戻っていく。
我慢の連続、逃げるのも恥ずかしいことじゃない、自分のいちばん大事なところだけを曲げなければいいんだ、と諭されて。
介護施設でのパートタイム仕事を得た三上は、その現場で嫌なものをみてしまう。
施設で働く知的障がいの若者を、施設の正職員が詰っているのを。
若者に非はあるが、若者の行為をなじるのではなく、彼の存在を哂う世間を・・・
その哂いの底では、自分と同じ立場の者をわらっているのを知りながら、黙ってこらえ、自分自身を欺いてしまう・・・
自分を欺いてまで、この世間で生きているのだろうか?
自分を欺て生きているこの世界は、「すばらしき世界」なのだろうか?
その言葉を掲げるように、映画は「広く見える空」を写して出して終わります。
「すばらしき世界」、映画のタイトルは願いなのだろう、と感じました。
惜しい。作品
元ヤクザのハートフルコメディー
2021年映画館鑑賞23作品目
3月1日(月)イオンシネマ名取
原作未読
またお会いしましたね
仲野太賀くん
最期に駆けつけて泣きじゃくるシーン良かったです
お久しぶりです
梶芽衣子さん
歌も聴けて感激
北村有起哉と長澤まさみとキムラ緑子も良かった
出所するときの定番「もう2度とこんなところに来るんじゃないぞ」
イイネ
すすめ!パイレーツじゃあるまいし「別れたくない!」「また来いよ」と言ったりはしない
自動車学校での悪戦苦闘は1番笑った
お風呂ってそっちの方かよ
アンガーマネージメント
よく耐えた
見習いたい
うまくまとめた感あり
あんなに優しい人たちに囲まれ恵まれた環境ならもう一度刑務所に入ることは十中八九ないだろうに
いまさらじゃないけど役所広司の声がデカすぎる
あの声量は尋常ではない
吉田鋼太郎や堀内敬子のように舞台出身の役者は腹の底がら声が出ているが役所はそれ以上
あの声だけで自然な演技とはいえない
だけどリアリティーってなんだろう
歌舞伎や昔の時代劇はリアリティーがあるか
リアリティーってそんなに重要か
ドキュメンタリーならリアリティーが必要だけど
声優中毒のアニメオタクが自然な演技を鑑賞したら棒読み評価するはすだ
デーブ・スペクターなどごく一部が注文をつけているのであって日本の映画ファンの大多数は求めていないんだろう
役所広司を愛でる会
役所広司さんを誇る。
”普通”って何だろう?と考えさせられました
映画らしい映画だと思いました。こういう作品をもっと見たいな〜って。
僕は歌にせよ絵画にせよ映画にせよ、芸術とかアートとかに分類されるものは社会批判や政治批判、問題提起などと親和性が高いと思っています。
ジョン・レノンは国境のない世界を歌いましたし、パブロ・ピカソは戦争の悲惨さを描きました。映画でも、アメリカン・ニューシネマは“ベトナム戦争に邁進する政治に対する(中略)反体制的な人間の心情を綴った映画作品群、およびその反戦ムーブメント”(Wikipediaより抜粋)で、『真夜中のカーボーイ』『ダーティハリー』『時計仕掛けのオレンジ』などたくさんの名作が生まれました。日本なら大島渚監督などが作品を通して社会や政治を痛烈に批判しました。
僕はこれらの作品が好きなので、何らかの思想や問題提起のある映画こそ映画らしいと感じます。写真とか絵画とかでもそうなんですが、美しいものを美しいと描くのではなく、美しさの中にある狂気を描くとか、ドブネズミのもつ美しさを見出すとか、そういう気づきがもらえたり考えさせられたりするような作品が大好物です。
で、この『すばらしき世界』は、前科者が社会復帰をすることやヤクザが足を洗うことの難しさや、“普通”の人の正義への疑問が、批判的な目で描かれています。こういう映画がちゃんと作られて(制作費がついて)もっとたくさんの人に観られ評価されるようになると良いですね。
この物語の主人公は、元ヤクザの三上という男です。殺人による13年の刑期を終えて塀の外に出てきます。彼の望みはカタギになること。普通の仕事をして普通の生活がしたい。ただそれだけです。
ですが社会はそれを許してはくれません。
まず仕事が見つかりません。健康状態が悪い上に、刑務所で習った剣道の防具を作る技術は需要がありません。そこで運転手の仕事をしようとしますが、13年の間に免許証は失効しており、ブランクが長いので運転免許試験に合格することもできません。
それに彼には大きな欠点があります。本当は優しい男なのですが、曲がったことが嫌いで放っておけず、すぐにケンカを始めてしまいます。彼にできることはケンカだけなのです。しかも一度スイッチが入ると自分で歯止めがかけられず、やりすぎてしまいます。
そのため徐々に打ち手がなくなっていき、ついには応援してくれている人たちとも口論になったりして、孤立してしまいます。
そして追い詰められた三上は、とうとう九州の兄弟分に連絡をします。やはり元ヤクザはヤクザに戻るしかないのでしょうか。
しかし九州に行って目にしたのはヤクザの現実です。本当はカタギになりたいと思っているのになれなくて、仕方なくヤクザをやっている人間が、たくさんいるのだと分かります。
兄弟分のピンチに駆けつけようとしたところを、兄弟分の妻に止められ、何とかヤクザに戻らずに済んで、三上は東京に戻ります。
東京に戻ると、ケースワーカーが介護施設の仕事を紹介してくれます。パートタイムですが、ようやく働き口が見つかり、友人たちがパーティーで祝福してくれます。
その場で三上は揉め事を起こさないことを誓うのですが、友人たちのアドバイスが「私たちもっといい加減に生きてるのよ」「逃げることは敗北ではない」「逃げてこそ、また次に挑めるんだ」といったものです。
そして三上が働きだした介護施設で、健常者の職員が障害を持つ職員を差別している現場に居合わせますが、三上は怒りを抑えて何とかこらえます。
果たして三上がこらえたのは正しかったのでしょうか。”普通”の人たちが三上にした「逃げろ」「いい加減になれ」というアドバイスは正しいのでしょうか。
それが正しいのだとしたら、何か嫌だなと僕は思いました。
最後は、仕事も見つかり、友人たちには祝ってもらえて、元妻からも連絡があり──三上は世の中捨てたもんじゃないと実感することができたことでしょう。多くの観客たちもそう思ったと思います。「だから『すばらしき世界』っていうタイトルなんだ」って。
しかし何か嫌だなという気持ちも残っています。「世の中捨てたもんじゃない」と思える一面もありながら、同時に「世の中これでいいのか?」と思ってしまう二面性があるのがこの映画の魅力じゃないかと思います。
すばらしき世界 とは。
なにが本当の正義なのか。
この世界は、人を殺したら、法で裁かれるのが当たり前。"いい"職に就くのが当たり前。悪意のある相手を殴らず我慢するのが当たり前。
私の中で、今まで"当たり前"だと思って疑わなかった世界が、物語が進んで行くうちに少しずつ変わっていったのが分かった。
遊びのサッカーを本気でやっている
子供たちを見て思った。
子供の頃は損得なんて考えなかったんだ。
ただ、愛する人を守りたかった。
ただ、目の前の人が傷付けられていた。
ただ、それだけで、動いていた。
生きていくために、知らず知らずこの世界に慣れていく。
三上を見ていると、自分自身が穢れているように感じた。あんなに純粋な目を、私もかつてしていた気がする。
純粋な目で、生きていきたい。
だけど、やっぱりこの世界で生きていくには、それじゃあ生きづらい。
ゆっくり釣りをする姿を見て、
私はなんのために、将来がどうとか、仕事がどうとか、日々必死になっていたんだろう。と思った。
何に追われているんだろう。本当は自由なはずなのに。
劇場が一体となって、息を呑んで観た。
一番最後に、"すばらしき世界"の文字。
それから無音で流れ始めたエンドロール。
きっと、観た人それぞれの、"すばらしき世界"が、映画を見る前と観た後で違っていただろう。
自由に生きていける世界。
つくられた"当たり前"に縛られていることに気づいたこの瞬間から、世界が変わっていく。
今日も、実は空は広い。
本当に素敵な作品でした。
人生の免許試験は一発勝負。
議論そのものの映画でした。
原作は古いみたいだけど今時こそ映画として蘇る意味があると感じた...色々考えさせられた、監督に感謝。
最初は、単純に刑期を終えた男が社会のマイノリティとして受け入れられない話だと思ったが、
それ以上だった。
色んな人が男に手を差し伸べた。
その中、焦点はテレビ関係者の人に当てられた。
長澤まさみの演じる吉澤さんは言った。
今の社会は生きづらい。
レールから外れた人はもちろん、レールの上にいる人も同じだ。
...
と。
彼女は結局は「口だけが上手い」と後ほど分かったが、
彼女の口によって出された課題は嘘ではない。
むしろもう一人の、津野田くんの行為がモノを言う。
彼はあの血まみれの決闘場から逃げた。
これこそレールにいる人間の正しい反応かもしれない。
三上の就職祝いの時も、レールの上の人たちが、「我慢」、「逃げる」ことはレールを踏み外さない生き方だと三上に伝授したのだ。
だが、この映画はここまで止まらなくて良かった。
これで終わったら単純な平凡作だとさえ思った。
レールから外れないよう、よく我慢できたが、
三上は死んだ。
彼は介護施設の虐められた男の子を助けなかった。
我慢我慢の挙句、彼は男の子からもらったコスモスを手に、嵐の夜で死んだ。
この悲劇をもって作者は最大の議題を観客に投げたのだ。
三上のような、素直で感情にムレがある人間はどうやって生きていけばよかっただろう。
どうすればレールから外れることなく、幸せに生きていけるだろう。
そもそも、吉澤の言ってたレールは一体何?
福岡のヤクザたちは結局警察に捕まったが、その人たちが三上を逃してお金まで渡したことから、完全な悪い人間でもない。
介護施設のスタッフにいじめ事件があった。病人に優しいのに、本当は心が腐ってる男の子がいた。彼はその一面を隠しただけだ。
けど、世の中は、レールを「外れた人間」と「外れてない人間」しかいない。
刑務所、福祉課、コミュニティ、他人の救い手さえ、結局完全な「正」の味方にならない。むしろその二分法に拍車をかけたかもしれない。
それに反して、特には、三上はアイデンティティなしのヒーローに見えた。
彼は十何年も変わらず古い社会のやり方を引き継いだ。
彼はは犯罪者だったが、
正義感で暴力を振るいながら、裁縫や片付けが得意で人付き合いが不器用というギャップを持ってる。
途中の生活シーンも可愛かった。
(この辺監督がとてもうまく...
繊細な表現が人間味のある主人公を作り上げた。こんな主人公こそ、観客の目を惹きつけ、さらに大きな批判的な議題と繋いだ気がする。
免許試験場のシーンも笑えた。
彼が刑務所にいる間、免許の期限が切れた。
人生で行き詰まったため、もう一度撮ろうとした。
それで再び勉強して、暖かい友人達の見守りの下で、試験官の目の下で、何回ものの試行錯誤をへて、「ルール」を勉強し守り、ようやく合格した。
この「免許を撮る道」が最大のメタファーであれば、
私たちの勉強力、賢明に生きる力、もう最高なんじゃないか?...互いに助け合い、共に生きていくための暖かい片隅を持ち....この片隅から見上げた空がもう十分広くて素晴らしいじゃないか?
と言いつつ、最後まで見て、何故か寂しい気持ちになった。この社会に...負けたような気持ちにもなった。
それでも、素晴らしいこの世界
素晴らしいけど監督が入ってきちゃってる
なんとしても観ねばと思ってたぶんそろそろ上映終わりかけに無理矢理鑑賞
直木賞作家、佐木隆三さんが記した昭和の小説「身分帳」を、西川美和監督が今に再編集して撮った作品
身寄りもなく荒くれて裏街道で育った男性が、13年の刑期を終え、寄る年波を抱えて出所してきた物語
ロクでもない人生を歩んできたけど、自分自身にだけはずっと正直だったのに、今の社会の中で生きていくためには、それを捨てなきゃなんない
周りの人が手を差し伸べるには、まず一定の枠組みに入ってもらう必要がある、みんなその中で生きてる、そんな素晴らしき世界
役所広司さんはじめ骨太でよかった
でも演出に拘りがありすぎなのか、そこにカメラがある、っていう感覚を受けちゃうからそこはちょっとね
すばらしき世界
人との距離感
人との関係の結び方、距離感は正解などない。みんな悩む。ましてや、一般社会に組み込まれないハンディを背負った人にとっては、普通の人間関係を作ることや社会に参加することが、越えられそうもない高い壁に見えるだろう。
社会で生きていく事の厳しさを、人と人の間に流れる優しさを、強烈に感じた映画だった。最後の方は、本当に心からこのまま静かに終わって欲しいと思いながら観ていた。
役所広司に入り込んでしまった。 タイトルの通り「すばらしき世界」 ...
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