「主人公の感じる「生きづらさ」に共感した」すばらしき世界 はなまるさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公の感じる「生きづらさ」に共感した
主人公が(やっと就職出来た福祉施設で、他の職員の下品な振る舞いに「作り笑い」を必死に作って同調しなければいけない)という場面は、観ていて苦しくて辛かった。
僕の場合はいつもそのような状況になると辛さに耐え切れず、職場を離れる事をいつも選択してしまう。
今の言い方をすればそんな自分の事を「HSP(敏感な人)」といって自己分析出来るのだが、分析できたからといって「行き辛い環境」から逃れ続ける事は難しいと個人的に感じている。
映画の中で「幼少期に親からの愛を十分に受けられなかった経験は、自分の人生を長期的に考えられず、刹那的な選択をしがちである」という愛着障害についても少し触れられていた。その点についても僕は主人公と同じく当てはまっている。
30代までの自分は「太く短く生きたい」と虚勢を張っていたものの、実のところ「細くてもいいから、力強く生き続けたい」というような人生に対する希望を抱けていなかっただけなのだろうと今ではそう考えている。
僕は主人公のように人生の大半を刑務所で過ごすことは嫌だけど、主人公のように(少なくて良いので)人から大切に思われる人間になりたいと感じた。
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