劇場公開日 2021年2月11日

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「浦島太郎が見た広い空」すばらしき世界 ゆり。さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5浦島太郎が見た広い空

2021年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

本作は、タイトルと役所広司さんに惹かれて鑑賞。

6回の服役で合わせて30年近く刑務所に入っていた三上。主な罪状は、暴力事件と思われます。6回目は殺人で、懲役10年のところ、問題を起こして13年かかりました。
迎えに来る人も無かった三上は、弁護士の助けで、生活保護を受けつつ社会復帰を目指します。そして、幼いころに別れた母親を探そうとテレビ局に連絡します。

アパートの部屋は布団がきちんと畳まれ、他にはほとんど物がありません。ずっと社会と関りを持たずに生きてきたから、飾りたい思い出の品も、本も趣味の物も無いのです。
すぐに激高してしまう三上。彼なりの理屈はあるにせよ、怒りを抑えられず、社会復帰はスムーズにはいきません。すべては自業自得なのです。でも実は実直な彼に、手を差し伸べてくれる人はいる。話しかけ、笑いかけてくれる人もいる。テレビマンで作家志望の津乃田(仲野太賀)も、三上の不思議な魅力に惹かれます。

思うようにいかず、優しくない社会だけど、それでも世界は美しく、生きる価値はある。生きるって、せつないけれど。題字が最後に出た事も意味があると思いました。いいタイトルだと思います。

ゆり。
kossyさんのコメント
2021年2月22日

空ってこんなにも青く、なんて広いんだ~って感じのラストでしたよね。
このラストで評価ポイントも上がってしまいました。

kossy