「素晴らしかった」すばらしき世界 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしかった
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去年から今年にかけてヤクザ映画を続けて見ているのだけど、とうとう最高傑作が現れた。ヤクザではなくヤクザをやめた男の話なのだけど、本当に素晴らしかった。いい場面がたくさんあったのだけど、自分のルーツをたどって児童養護施設に行って、子どもと一緒にサッカーをしていたら感極まって子どもに抱き着いて泣き出して離れなくなって子どもが困惑するところが特に印象深い。子どもが持つ無垢な魂に触れてたまらなくなってしまったのだろう。オレは普段から子どもと接しているので抱き着いて離れなくなることはないのだけど、そうしたくなる気持ちはとってもよく分かる。
就職が決まってテンションがあがって自転車で走りながら「シャブやってるみたいだ」というのも最高だ。
いい感じで介護の仕事についてこれからというところで死んでしまう。残念だと思う一方、最高の時期に死ぬのはうらやましくもある。大抵の場合、厳しい日常に苛まれてにっちもさっち行かなくなって弱り果てて死ぬ。素晴らしい出来事があった翌朝に死んでいるのが一番だ。
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