劇場公開日 2020年1月10日

カット/オフのレビュー・感想・評価

全15件を表示

4.0やりすぎてて訳が分からない

2024年12月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

間違いなくサイコスリラー
複雑で難解で、精神的なタイムリミットと嵐の孤島という条件が入り混じることで、このサイコスリラー感という緊張感がマックスまで昂る。
この作品はかなり複雑なのでその顛末を理解するのが難しいものの、パートパートのサスペンスによって、酒を飲みながら見ても面白いだろう。わからなくても面白い。
この複雑さと詰め込み感は、はっきり言えばやりすぎ。
ただ、個別の動機やそこから派生した別の出来事の設定は練りこまれていて文句を言うことはできない。
最後に何者かがインゴルフの背後に迫ってきたかのような映像から、突如ヘリの中の死体が動き始めるあたりの見せ方も恐れ入る。
この作品が徹底的に視聴者の裏をかいていることが伺える。
そして主人公ポールがヘリから落ちそうになっているエリックを、一瞬救うべきと思いつつ、これまでの彼の仕業と親友の無念を鑑み、エリックの指を切断(カットオフ)して終了する。
ポールのこの意思こそタイトルにつながるもので、それは文字通り切断だが、現在の法治社会に対する明確な異論反論を唱えている。
この「法と司法制度」こそが、この作品の最大のテーマであり、現代社会に置いて再検討しなければならないことだと伝えている。
もちろんそれはドイツだけにとどまらない。
この作品は、この法なるものが如何に人々の常識から外れてしまっているかを表現している。
特に女性裁判官の死は明らかなメッセージを投げかけている。ドイツ国民の怒りだ。
日本においてはこの表現はなかなかされない。
どうしても視聴者への考慮と日本人特有の善悪の基準がそのまま監督の視点につながり、監督の考え方として決め付けられるからだ。
少し前にあった、憎まれ役を演じた俳優へのバッシングと同じだ。
このさじ加減が日本における作品作りを空回りさせている。
そして、
異常者という刑法における責任能力の有無の問題は、先進国ではどこもほとんど同じ解釈を持っている。
肉体の傷は明確な傷として写真に残るが、心の傷を指し示すものはない。
被害者等の心の傷の主観を、法的根拠、つまり覊束裁量のみでしか納めないのは日本も同じだ。
さて、
法的根拠を理由に、死体検査員のポールは友人の事件に対する検視報告を偽造できないと断った。
検察が犯人へ出した5年の求刑に対する裁判官の判断は3年5ヶ月
このあまりにもひどい判決に愕然とするイェニス
出所後のエリックを追いかける途中、居眠りで見失い、新たな犠牲者が誘拐されてしまう。
ここの前後のストーリーは時系列が途中で挿し仕込まれながら進むことで非常にややこしく、2回以上見なければわからない。
私も1回しか見なかったので書きながらわかっていない箇所もあるが、イェニスと誘拐されてしまったシェウィトスキーの娘レベッカの行方を追いかける二人だったが、結果間に合わなかった。
同じようにして死亡した二人の娘
この二人の父が怒りを覚えたのが犯人に加え、「法」と「裁判」だった。
二人はエリックを捕まえ、舌を切断し、脅してポールの娘を誘拐し監禁させた。
そして裁判官を殺せば娘を好きにしろと言った。
しかしシェウィトスキーはエリックを殺害すべく、海岸で首を絞めるも彼は生きていた。
さて、、
拳銃自殺したイェニスの口から取り出したSDカードの映像
これがエリックを始末したと思っていたシュウェイスキーの最期の映像と、その後のエリックの登場。
ややこし過ぎて訳がわからなくなる。
最大の問題が、謎解きをしながら走るポールとインゴルフの冴え方。
彼らの頭の中の登場人物たちの相関図が、日本人にわかりにくくて仕方ない。
異常者エリックの頭が良すぎる設定も問題だ。
しかし、
最大の問題が、このエリックによる他人を自殺へと陥れる術があるという設定だ。
全ての発端であるイェニスの娘リリー
シェウィトスキーの娘レベッカ
彼女の母(最初の検視)
シェウィトスキー
イェニス
これらはすべてエリックによって自殺させられたという設定のようだ。
ハンナが助け出された時見せられていたビデオこそ、自殺への誘導手法と思われるが、物語の流れからではそれは読み解けない。
仮にそうであれば、最後にヘリで帰る際、ハンナにはまだ相当の後遺症があるはずだ。
設定が詰め込まれているのは良いが、その効果に関する疑問は拭えない。
息を呑むサスペンス
どうなるのかというドキドキ感
すべて解決することと最後の行為と直結するタイトル
最高傑作の名にふさわしいかもしれないが、どうにもやり過ぎている。
やり過ぎついでに、
シェウィトスキーとイェニスの自殺理由として考えられる一般的なものは、自己正当化と自己満足のために犯してしまった殺人に対する自責の念だが、これが如何にすればエリックの成した行為となるのかを教えてほしかった。

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R41

3.0長くてグロくて面白い

2023年3月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

グロいしエグい。
ストーリーは割と好きなタイプ。全体的には面白かったと思う。
しかし主人公の他にリンダにもかなりスポットが当たってちょっとバランスが悪い。そして結局彼女の元彼なんだったの?のまま終わる。
いかにも怪しそうで関係なさそうな人物をちょいちょい挟んでくるので面倒くさいところがある。インゴルフとかね謎があるようでないようであるのか不思議な存在。
最後にちょっとしたどんでん返しがあったけれどアマプラで観たので前半に戻して確認。これから観る人は気を抜きませんよう。

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Tamizo

4.0脚本が良いミステリー

2022年11月13日
PCから投稿

ドイツ産ミステリー映画。

解剖した遺体からメッセージが書かれた紙が出てきたシーンで「これは『ジェーン・ドウの解剖』のようなオカルト物か!?」と思ったら、普通にクライムミステリーだった。

「誰が?」「何の目的で?」という謎が徐々に明らかになっていく脚本が良く出来ている。
全体的に伏線や人間関係が複雑だが、それをラストに向かって1本の線にまとめあげる手腕は同じドイツ産の『DARK/ダーク』にも通じる物があり、じっくりと鑑賞するのに向いている。

絵作りは北欧映画のように重厚で寒々とした感じ。アメコミ映画でいえばザック・スナイダーのような色味が近い印象。

主人公の検死官ポールを演じるモーリッツ・ブライブトロイもいけ好かない所がありながら味があり、巻き込まれ型ヒロインのリンダを演じるヤスナ・フリッツィ・バウアーも事件を通して強い女性に変わっていく姿を好演している。

こういう過去に公開された面白い作品に出会えるのも配信のメリットだと思える一作。

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エス

2.5なんかややこしかった

2021年9月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

気弱なトムハーディが観れると思って見ていたら
違う俳優だと気づいたが
そのまま最後まで鑑賞。

映画としてはよく作られていて
観ていて飽きない。
しかし、少しややこしい。
そこまで真剣に観てストーリーを追うには
スリラー描写が多すぎると思う。

解剖シーンが挟まることによって
観やすくなってはいるが
独房のようなところのライトの明滅が
ポケモン光線のようで、目に毒だった。

面白くなくはないが、まどろっこしい殺し方をするなぁ。
って感想。

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Nov

4.0衝撃的な面白さ

2021年9月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

とても面白かった。あまりにも生々しい死体解剖シーンの数々には思わず目を背けたくなった。一筋縄では行かないストーリーも秀逸で,映像を駆使した時間差トリックは,かつての「Saw」シリーズを彷彿とさせる。

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たろ☆

3.0サイコ系?サスペンス系?いや、中途半端系…

2021年8月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

サスペンスなんだけれど、どれだけ遠回りするのか?
そんなに複雑な展開を計算出来るとはとても思えなく、観ている途中から考えるのが面倒になっていった。
終盤になって複雑さが増しつつ、エンディングに掛けてモヤモヤが残る事態…
系統と中途半端だし、個人的には全くダメだった。

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Iwarenkon

4.0無茶ぶりミステリー

2021年8月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

 DV男からの避難先として孤島に滞在しているコミック作家のリンダ。その彼女が何の因果か死体と遭遇した上に、死体の解剖をする羽目になってしまう。メチャクチャな設定なんだけど、テンポもいいから引き込まれてしまう。

 過剰なくらい複雑なミステリー構成になっていて、やりすぎ感がしないでもない。それを払拭するのが、途中から登場するインターンのインゴルフ。この男が怪しすぎるくらい怪しくて、どうしてもインゴルフの挙動に目がいってしまう。ここがこの作品の上手いところ。

 最後の最後になんかあるだろうなと思ったら、やっぱり来た。

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bion

4.0スリルを味わいたい人には持ってこい作品。

2020年6月21日
PCから投稿

久々のモーリッツ・ブライプトロイ主演のスリラー。

無理やりスリラー仕立てに展開するも、これは観終わってからの感想。
観ている間は、思う存分、怖さを楽しめる。
ストーリーは雑ではありますが、スリルを味わいたい人には持ってこい作品。

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miharyi

3.5一般人に解剖は無理です!

2020年6月5日
iPhoneアプリから投稿

 24歳の漫画家の女子に、いくら切羽詰まった状態とはいえ解剖させる無茶振り。出来る訳ないじゃん🥵でもこの子はやってしまうんだけど💦
娘を助ける為に必死なのはわかるけど、何故彼女にやらせる?エンダーにやらせればいいのに。
 登場人物がみんな怪しく思えたり、ストーカーの彼氏の話があやふやなまま。犯行の流れや事の顚末の説明が慌しくて、録画で観ていたから繰り返し観てやっと理解できた。(私の理解力が足りないからだろうけど)映画館で観ていたら???だったかも!
 誘拐犯と復讐する側との攻防、復讐者の謎解きを主人公達が解いていく様は面白いが、解剖のグロいシーンのが印象に強い。

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アンディぴっと

4.0面白い作品でしたが、少し詰め込み過ぎのようにも感じました。

2020年5月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

娘を誘拐された監察医が、遺体に隠されたメッセージを辿り娘を探す物語。

良く出来たサイコサスペンスです。
サスペンスの部分もしっかりとしていて、最後まで飽きることはありませんでした。
特に意図不明の同行者、遠隔で協力する女性の存在が、物語を引き立てます。
ただ逆に、色々と盛り過ぎているように感じられます。もう少し引き算をしても良かったかもしれません。例えば、解剖シーンがやたらと出てきますが、「グロ」が前面に出過ぎていて食傷気味になってしまいました。
そんなものがなくても、とても面白いサイコサスペンスだったのに、勿体なく感じました。

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よし

4.0死体とは言え

2020年5月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

検視官が主人公、解剖した遺体からメモが見つかり、そこには娘の名前と電話番号が書かれていた。
娘は拉致されており、指示のあった男に電話をすると、関係のない若い女性が出て、その男は死んでいるとのこと。
主人公はその漫画家志望の女に死体にメスを入れ、何かないか探せ、というのだが・・・。
なかなか面白いが、死体を切り刻むのはちょっと。

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いやよセブン

5.0サスペンスホラー好きにオススメ!

2020年5月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ホラー映画は、似た様な物が多く
私の評価基準は斬新か否か
私的にはクライモリ以来の高評価!
この作品は途中で、小説の方が面白いだろうな
もしかして、映画化?
と思い検索してみれば、やはり、原作小説ありき
日本では珍しいドイツ映画なので
背景が分かりにくいが、それを踏まえても
中々の作品
サスペンス・ホラー好きに観てほしい!
満喫すること間違いなし
ネタバレは先に読まないこと!笑

小説を是非読みたいが
現時点での翻訳本は見当たらず
同作家の他作品読んでみます^_^

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TSUZA

3.0解剖学のお勉強

2020年5月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 途中まではスリリングで、2本の線が謎を残しつつも娘ハンナを救おうとする検視官ハーツフェルド教授の必死さが伝わってくる。おとぼけ役でもあるインターンのインゴルフもいい味を出していた。

 これほどまで解剖映像を見せつける映画も珍しい。特に中盤までのハーツフェルドの電話の指示だけで遺体を解剖させられるリンダの様子が面白い。車を運転するのはなぜかインゴルフ。その電話の内容をすべて聞いているから彼も解剖学の勉強になっただろうし、リンダは医者になるつもりはない漫画家なんだから、そのシーンをコミカルに描くことだろう。ブラックジャックか!

 性犯罪の罪が軽いため復讐に燃える元検視官イェンス。3年8ヵ月で出所した犯人ザンダーの映像も不気味であり、軽くミスリードを誘うシーンばかり。結局は誰に復讐したいんだよ!と言いたくもなる展開はとにかく混乱させるだけなのです。終盤になってからヘンテコなヤクザを登場させるんだから・・・

 まぁ、スッキリしないだけでなく、映像もゴマカシがあるような気がしてならない。ハンナの髪の色とか、ホクロの位置とか、完全に騙すテクニック。しかも犯人の舌がないことも説明になってないし、用務員エンダーにしても不死身ぶりにも納得できなかったりする。さらに二日間のブランクとビデオ映像。最も難解だったのは、最初のハンナの電話に出たのはいつで誰なんだ?ってことです。まぁ手の込んだ追いかけっこクイズみたいな手口だから、録音だとは思うのですが・・・携帯の扱いも杜撰すぎ。

 まぁ性犯罪者の再犯とか、刑の重さという問題は十分伝わってくるのですが、終盤になってストーリーを触りすぎ。もっとシンプルにしてもらいたかったです。

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kossy

2.0すっきりしないミステリー。

2020年4月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

作中でもっともカットされて目立つのが遺体である。
中々にリアルな遺体で内臓器も瑞々しい。
従って、この手合いの描写が苦手な人にはお勧めしない。
この作品では遺体は情報収集するツールなのだ。
ミステリーとしては、無関係のはずの登場人物がトントン拍子に繋がっていくので、どうなるのか気にはなるが、似たようなドラマは多いので唸るような展開にはならない。

ただ、こう言った事件が後を立たず、加害者と被害者のその後を考えると人権とは何か?と思う。身勝手に他者を傷つける、あまつさえ死をもたらす、そんな危険な獣に、人間のルールなど適用する必要はないと思う。

キャストがそんなに多い訳ではないが、エリック・ヤン・サドラーと作中フルネームが出てくるのが遅く、「エリック」と呼ばれたり「サドラー」と呼ばれたりしても誰が誰なのか?結構混乱した。

それにしてもマンガ(挿し絵)書きのリンダのど根性には平伏する。ホンマいきなり解剖は出来ん。

エンダーはホンマに可哀想。助かったとは言えツイてないにも程がある。

そしてハンナ…減らず口を叩いていたが取っ捕まってひどい目に、あれだけの被害に遭ったらフラッシュバックにやられて先々心配だ。

で、この回りくどい絵を描いた黒幕が被害者家族でしかも、加害者のサドラーを使ってやらせるとか狂気に近い。
身内ならサドラーを利用などせず容赦なく殺すべきだと思う。
イェンスの娘の事を考えると「何で?」としか思えない。
まぁホラーやミステリーに「なんで態々?」「なんでこんなにアホな判断するの?」とか突っ込んでも仕方ない。そうでなくては物語は成立しないのだから…

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うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)

4.5いろんなカット!

2020年1月13日
Androidアプリから投稿

怖い

興奮

娘が囚われた検死官ポールと、元恋人のトラウマに囚われている絵描きのリンダが、死体から得られるヒントを元にポールの娘を探す物語。

観客側には一応誰が犯人か示されているものの、その他の登場人物の言動や仕草がいちいち怪しく、度重なるミスリードもあり、どう真相に近づいて行くのか、他にも黒幕がいるのではないかと、観ているこちらも引き込まれる。

緊張感もたっぷりで、非常に好みの映画だった。好評価をしていて難ですが、イマイチ理解しきれなかった場面もちらほら。

あの鍵は、あの部屋の扉のもの・・・?
探していた「褒美」ってつまりあれのこと・・・?
最後に何故お前がそこから出てきた・・・!?

DVDとか出たら、じっくり見直して答え合わせをしてみたい。

とは言え解剖シーンはもう見たくないかな(笑)

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共感した! 6件)
MAR