「人生と仲間と誇りを歌い上げる素晴らしさ作品です♪」フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛をこめて マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
人生と仲間と誇りを歌い上げる素晴らしさ作品です♪
劇場での予告編を観て、なんか面白そうだなぁと思い、鑑賞しました。
で感想はと言うと良い♪
とっても良い映画です。
どう言葉にして良いかが分からないくらい、しみじみと伝わってくる。
面白い映画は沢山ありますが、良い映画と言うのは意外と少ないかなと思うのですが、この作品はとても良い作品。観ていて幸せな気持ちになれました。
最初に気になった難点を言うと、ラストのジムやオーウェンとダニーとの仲直りがちょっと中途半端と言うか消化不良。
ランキングが9位と言う快挙に皆が喜んでいるが、パブでのダニーの立場がなんか浮いていると言うか、ハブられてる感じがして、結局ジムとは仲直りした様には見えない。
“そんな事も海が洗い流してくれるさ!”と上手くまとめる感じでもなくエンドロールに行くし、流されそうになったのはダニーの車だしw
ジムとダニーの握手があれば、もっとハッピーエンドになってたかと思うのですが、そこだけ気になりましたが、それ以外は良い作品です。
イギリス南西部の港町ポート・アイザックの自然豊かな風景と主役の「フィッシャーマンズ・フレンズ」の歌から始まるオープニングに“これはとても良い映画が始まる”と言う雰囲気に気持ちがホッとなり、終始優しい気持ちと顔がほころぶ様な気持ちで鑑賞出来ました。
意地悪な上司にそそのかされたダニーがジム達と契約にこぎつけるけど、この上司が嫌な奴ではありますが、彼の冗談がなければこうはならなかったので結果オーライw
でもあんな振る舞いをしてたら、そりゃあ“余所者が!”と小馬鹿にされますわなw
最初はダニー達を小馬鹿にしていたオーウェンも口が悪いw 仲間になるまでが一苦労。
でも、オーウェン役のタペンス・ミドルトンは美人で愛嬌があって良い♪
オーバーオールが似合うのも素敵♪
愛車が赤のシトロエンと言うのも最高w
娘も可愛いしね♪
とにかく、彼らフィッシャーマンズ・フレンズの歌が良い♪
歌詞に卑猥な表現とか差別的表現が含まれるとか、言うけど、確りと聴くととても良い歌と言うのが伝わる。この辺りは美輪明宏さんの「ヨイトマケの唄」に通じる物があるかと思います。
フィッシャーマンズ・フレンズの面々は海の男達だけに皆カッコいいんですが、リーダー格のジムは渋いです。演じるジェームズ・ピュアフォイの無骨で頼れる海の男っぷりが良いです。
10人居るメンバーの半分はその他大勢になってたのはちょっとご愛嬌としてスルーw
皆でレコードレーベルに乗り込む際の黒のコートにサングラスは最高にカッコいい♪
“タランティーノか?”と言われてますが、個人的には「アルマゲドン」を思い出しましたw
歳を取っても決める時に決められるオヤジと言うのはやっぱり渋いしクールでカッコいい。
こんなオヤジになりたいw
それでもメンバー最年長のジェイゴが老衰で静かに息を引き取った時にウルッと来ました。
でも、海を見つめながら人生を終え、皆に惜しまれ、歌と共に見送られる。
奥さんの“良い旅を”と言う言葉にはジンと来ました。
皆が集う憩いの場であるパブが赤字から売却される事でちょっとしたすれ違いでトラブルになるけど、皆が集う大切な場所と言うのがパブと言うのも良いんですよね。
日本なら居酒屋かスナックになるかと思いますがw、個人的に酒も好きだしブリティッシュパブは大好き♪
ジム達がパブで飲んでるビールはイギリスなのでエールビールかと思いますが、舞台となっているポート・アイザックがあるコーンウォールはコーニッシュ・シングル・モルト・ウイスキーの「ヒックス アンド ヒーリー」と言う銘柄の知る人ぞ知る稀少なスコッチもあるし、ビール醸造所もある。
ジムがダニーに“寝酒に付き合うか?”と誘い、外で飲んでいるのは多分色が付いてなかったのでジンかと思うけど、多分「プリマスジン」ではなかろうか?
お酒が好きなので、こういう妄想と言うか、考察するのも大好きだし楽しい♪
こういう事を妄想させてくれて、なおかつ楽しくなれる映画って最高w
あんまり変な伏線も無いし…パブの新たなオーナーになったのが、ジム達の天敵的なのが伏線と言えば伏線ですが、ビジネスマンとして優秀なダニーからすれば“手数料は貰ったけど、そんなんビジネスやから当たり前やん。こっちにすれば相談されたから、買い手を見つけたのに、そんな事情があったなんて知らんやん…なんなん?”と普通はなるわなw
それでもオーウェンの事が好きになり、この町の人達が好きになり、フィッシャーマンズ・フレンズの良さをもっと多くの人に伝えたいと言う気持ちがダニーを動かした訳でその気持ちがこちらにも伝わってくる。
全てはフィッシャーマンズ・フレンズの歌の良さに尽きる訳でレーベルを訪ねに行った前日にダニーに内緒でパブで飲んでる時にジム達が歌い出した歌をパブに居る皆で歌った時は素直に良いなぁと思いました。
それはカラオケで盛り上がるのとはちょっと違う、日本で言えば誰もが知っている唱歌や童謡を歌う様な物かと。
日本にもいろんな歌があるけど、古いと言う理由や今の時代にそぐわないと言う理由だけで無くなっていく唱歌や童謡も結構あります。
ですが、やはり人々の心に残る、口ずさめる曲は時代が変われど名曲である事に変わりは無い。
サクセスストーリーの作品ではありますが、成功する事だけが幸せではなく、歌の力を、仲間の素晴らしさを、仕事の誇りを、地元への愛を教えてくれる。
映画を観る幸せの中に、この作品の様な良い作品に出会えた事が小さな幸せかも知れないけど、その幸せが噛み締める様に暖かさと優しさが溢れてくる。
とてもとても良い作品で物凄くお薦めの作品です。
機会がありましたら、是非是非♪
CBさん
コメントありがとうございます。
またお褒め頂きまして恐縮です♪
とても良い作品で、お酒の考察も個人的に楽しかった作品です。
ヒックスアンドヒーリーが飲みたくなりましたが、なかなかお目にかかれないんですよねw
また、お暇がありましたら、覗きに来て下さいね♪