「監督と主演(同一人物)のエゴのためだけに作られた映画」ナイル殺人事件 Hiroさんの映画レビュー(感想・評価)
監督と主演(同一人物)のエゴのためだけに作られた映画
本当につまらない映画だった。
数十年前にみたユスチノフ主演の同原作映画は、解決できてよかったという人々の一体感と喜びが、悲劇を乗り越えていこうとする希望が次にあった。
この映画は、なんの感興ももたらさない。それを象徴するかのように怪我人や死人が出ているというのに船はずっと止まったまま。
原作を作り替えて挿入した一番人間的で魅力のあった人物さえ(_)てしまう。
それ以外の人物を深く掘り下げる事なくポアロの一方的な視点からのみ話が進んでいくので、他の人物の描写さえ薄っぺらで演技する機会さえない。
そのせいでユスチノフ主演の作のように何度も見たいとも思わない。
誰がポワロの髭の解説を必要としているのか?
クリスティのいろいろな作品を読んでみてもそのような「プリマドンナ」のような性格だとはどこにもない。
これ以上もう作らないでほしい。
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