「ジョージ・マイケルにちなんで元ワーナー・マイカルでの鑑賞。いや、ここしか上映してなくて…ウキウキ・ルック・アップです。」ラスト・クリスマス kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョージ・マイケルにちなんで元ワーナー・マイカルでの鑑賞。いや、ここしか上映してなくて…ウキウキ・ルック・アップです。
2006年には『ジョージ・マイケル~素顔の告白~』という映画を観て衝撃を受けました。ワムについてはよく知らないのですが、ソロ活動を始めてから亡くなるまでの波乱の人生というか、歌以外で目立ってしまったことは今でも記憶に残ってます。多分、ジョージ・マイケルファンであれば気づいたんじゃないかと思いますが、ベンチの1986~2016というタグがそのままソロになってからの彼の墓標にも感じられるのです。亡くなった日も12月25日のクリスマス。映画の設定も2017年。それだけで胸いっぱいになれるはずです。
そんなジョージ・マイケルはラブソングだけではなく、反戦歌やブッシュ批判のPVも作ったりと、何かとユニークな歌手だったのですが、この映画でもラブストーリーだけではなく、イギリスが抱えるホームレス問題、移民問題やLGBT問題も日常的であるかのようにあっさりと描いています。彼がゲイであることも考慮して、ケイトの姉も同じくレズビアンであるという設定もリスペクトしてるからだと思われます。
イギリスがEU離脱を決定させそうなニュースも飛び込んできましたが、これというのも移民問題がかなり大きい原因。主人公ケイトも旧ユーゴ出身だし、ラブストーリーの相手はマレーシア出身だし、店長のミシェル・ヨーは中国系だし、友人もインド系、アフリカ系と多様な人種ばかりなのだ。今のイギリスは8人に1人が移民といった状況で、ジョージ・マイケルもギリシア出身なので、これも多様性の決め手だったのでしょう。
イケメンなら誰とでも寝てしまうケイトのビッチ状態。旧ユーゴには〇〇ビッチという名前ばかりだからじゃないのでしょうけど、とにかく序盤は引いてしまいがち。家族はディックとピーナスについて語ったりして下ネタもあるのですが、コックの立場はどうなるんだ!などと最近観た『ファイティング・ファミリー』も思い出してしまいました。
ストーリーを書くと、すべてがネタバレに通じそうなので遠慮しておきますが、書かなくてもネタは豊富です。「歌手になるんじゃ~」とやけくそ気味のケイト(そう見えた)。オーディションには遅刻してアカペラで歌わされるのですが、その曲が『サウンド・オブ・ミュージック』(1959)の「My Favorite Things」でした。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)でビョークが歌ったとき以来の衝撃!ちょっと待て、「ワム!」、ジョージ・マイケル以外にもいっぱい曲が溢れてる。もう書ききれません…クリスマスソングだけでもいっぱいあるんだから。
また、心臓移植も映画の肝にあたり、他の映画にもあるのですが、なんとなく『瞳の中の訪問者』を思い出しました。推理しようと思えばできるのに、ネタが豊富すぎて胸に傷跡があることすら忘れさせるテクニック。まんまと涙腺決壊させられました。観客も中盤まではクスクスと笑い声が聞こえたのに、最後はグズグズと鼻をすする音に変わっていました…
kossy様コメントありがとうございます😸
私もkossy様の読み返しました。
いやあーー深いなー。私のってレビューじゃない。ほぼ、漫談。恥ずかしい。
ところでジェントルマンはご覧になりましたでしょうか?あのマレーシア人(ヘンリー・ゴールディング)が出てるんです。役名はドライ アイです。クソ野朗です。上手いなあ。嫌いになりました。(うそ)
yuriさんへ、コメントありがとうございます!
そういわれれば繰り返しですよね。クリスマスソングだからかな?
いや、そうでもないな・・・
不思議なことに気づかせていただき、大変参考になりました!!
観る予定だったのに、行きそびれてしまいましたが。wham!のLast Christmasはすごく特殊な曲だという事に気が付きました。通常、Aメロ→Bメロ→サビか、Aメロ→A′メロ→サビが基本ですが、この曲にはそれが無い!
最初のLast christmas I gave you my heartから、I'll give it to someone supecialまでの8小節のパターンの繰り返しですね。他の部分もこのメロディーをアレンジしたものです。今まで聞いてて分からなかった、ジョージマイケルは凄い。
kossyさん、いつもありがとうございます!
映画愛を感じるレビュー、いつも楽しみに拝見させていただいております。
しかし朝の4時台にポチッって早起きですね(夜更かし?)。僕もですが(笑)。